窯場訪問。宿の近くのバス停から路線バスで篠山口駅へ出て、鉄道で相野へ行く。そこから路線バスに乗って兵庫陶芸美術館前の停留所で降りる。バスで美術館前で下車したのは我々2人だけだったが、美術館前の駐車場にはそこそこに埋まっていて、館内も全体に静かな様子の割には来館者が多い印象を受けた。場所柄、当然に丹波の古い陶器が並んでいるが、企画展の方は備前だ。
丹波というと普段使いの手頃なものという印象がある。大阪や京都という古い大都市から近く、その割に茶の湯であるとか、伝統云々というようなシチめんどくさいことからは比較的自由であったというようなこともあり、自由な作風の土地だ。民藝の方からも、六古窯としての研究からも、興味を向けられ、今なお多くの人々が陶器を軸に往来している。こういうものこそ足が地についた産業というのだろう。
コロナ騒動で、これでも集客は例年よりもはるかに少ないのだろうが、お上から外出自粛と言われている中でこれほどの集客ができることに私は頼もしいものを感じた。