東京国立博物館で仏像展を観て来た。観終わって、良い物を観たなと思った。最終コーナーの「円空と木喰」の印象が良かった所為だ。2人とも多くの仏像を遺したが、彼等の彫る仏様は過度な装飾がなく、思わず抱きかかえたくなるような親近感がある。仏像は、人々の不安や恐怖を和らげるために作られたものであろう。そうした目的に即した仏様である。特に、木喰の作品が集められた一角は、ディズニーランドのイッツ・ア・スモールワールドのようだ。
解説によれば、木喰が仏像を彫り始めたのは60歳からだそうだ。それまでにどのような人生を歩んで来たのか知る由もないが、彼が生きた時代(1718-1810年)を考えれば、彼自身が仏様のような存在であったのだろう。僧侶として、多くの人々の人生に関わるうちに、人々の心を慰めるべく仏像を彫り始めたのだろう。勿論、仏像が人々の人生の課題を解決するわけではないが、木喰に悩みや不安を語り、彼の手による仏像を拝むことで、人々の心が安らいだことは想像に難くない。
数知れぬ人々の心を慰めたであろう、こうした仏像を自分も拝むことのできることを、幸せに思うのである。
解説によれば、木喰が仏像を彫り始めたのは60歳からだそうだ。それまでにどのような人生を歩んで来たのか知る由もないが、彼が生きた時代(1718-1810年)を考えれば、彼自身が仏様のような存在であったのだろう。僧侶として、多くの人々の人生に関わるうちに、人々の心を慰めるべく仏像を彫り始めたのだろう。勿論、仏像が人々の人生の課題を解決するわけではないが、木喰に悩みや不安を語り、彼の手による仏像を拝むことで、人々の心が安らいだことは想像に難くない。
数知れぬ人々の心を慰めたであろう、こうした仏像を自分も拝むことのできることを、幸せに思うのである。