宿泊先の最寄駅であるCovent GardenからPiccadilly LineでPiccadilly Circusへ。開店直後の人影疎らなFortnum & Masonで紅茶を選ぶ。チョコレートやクッキーなども見たが、その値段に購入を躊躇し、とりあえずダージリンのティーバックを人数分確保する。そこから徒歩でRegent Streetを歩き、Carnaby Streetへ抜けてLibertyへ。そこでスポーツタオルを購入。一旦、バスで宿泊先へ戻ろうとするが、ついでなのでJohn Lewisのフードコートを覗いてみる。市街地の店舗なので、生鮮食品よりは酒類やそのつまみ系の品揃えに軸足を置いているような印象。結局、ここでも菓子類は買わず、バスで宿泊先へ戻る。
少し休憩の後、宿泊先近くのタイ料理店で昼食。3人ともランチセットを注文。これはスターターとメインの組み合わせで1人9.95ポンドというもの。スターターをチキン・サテー、焼売、春巻にして、メインは焼きそば、焼き飯、カレーライス。量は十分、味はまずまず。年寄には量が多すぎたような気配なので、腹ごなしにテムズ川沿いの歩道を下流方向へ歩く。
Somerset HouseからKing’s Collegeの前を通って、Arundel Streetを経てEmbankmentへ。川沿いの歩道を歩いてBlackfriars bridgeの下をくぐり、Millennium bridgeを渡ってTATE Modernへ。ここでカフェ休憩。TATE ModernからLondon Bridgeに至る石畳の道はロンドン屈指の人気散歩道ではないだろうか。TATE Modernの最寄駅はSouthwalkだが、この道を通ってLondon Bridgeを利用する人のほうが圧倒的に多い印象がある。London Brdigeからバスで宿泊先へ戻るつもりだったが、ついでなのでHay’s Galleriaを通り抜けてCity Hallの奇抜な建物まで足を伸ばす。
London Bridgeから乗ったバスはほぼ満員。その車体中央の出口付近に毛布の塊のような男性の老人が立っている。全身から異臭を放ち、爪は伸び放題。一見してホームレスのようである。車体前方、最前列の席には、やはりホームレスらしい女性が座っていた。National TheatreとRoyal Festival Hallを過ぎると乗客はかなり少なくなった。バスがJubilee Gardens沿いのハンプが連続する場所をゆっくりと通過していると、突然、最前列の女性が席から転げ落ちた。本人は大丈夫だと言っているようだが、歯が折れて、口から出血している。乗客のひとりが運転手に何事かを語り、車両後方へ振り返ると運行中止と手でサインをつくりながら声を上げた。途端に乗客がぞろぞろと降車し始める。結局、ChicheleyとYork Roadの角でバスを降りることになってしまった。そのまま、降りた場所で次のバスを待ってもよかったのだが、Waterloo Bridgeのたもとまで歩き、そこにある停留所からバスに乗って宿泊先近くまで移動。かなり歩いて疲れたようでもあり、昼食の量が多めだったこともあり、夕食は抜きにして、今日はこれで観光終了となった。
初めて地下鉄やバスに乗って、市内を回った感想は、「汚いところ」だそうだ。確かに、ゴミの散乱は目に余る。バスに妙な人が乗っているのも妙な気がする。東京に比べると、ホームレスの数は少ないと思う。しかし、散乱するゴミの量は多いと思う。地下鉄は、駅の構造が利用者本位とは思えないものだし、車両のサイズも息が詰まりそうだ。街中を歩くたびに小さな不愉快が蓄積されていく。やがて東京もこんなふうになってしまうのだろうか。