一連の不可解な動きにより皇室に対する不信が深まる中、日本国民は、天皇、並びに、皇室とは何か、という根本的な問題に直面しているように思えます。こうした中、評論家の三橋貴明氏が、自身のブログ「新世紀のビッグブラザーへ」において皇統断絶亡国論を展開しておりました。
氏は、同ブログにて、日本国の亡国が永遠化する可能性として、(1)移民国家化と(2)皇統の断絶の二つ挙げております。イギリスのEU離脱の如く、国家主権は、手段を講じれば取り戻すことはできても、これらの二つが発生した場合には、永遠に日本国は亡びると言うのです。皇室の現状に対する憂慮から書かれた記事であることは十分に理解できるのですが、果たして、皇統断絶は、日本国の未来永劫にわたる亡国を意味するのでしょうか。以下の諸点からしますと、必ずしも、皇統断絶=日本国滅亡ではないように思えるのです。
第1に、氏は、「皇統」を今上天皇の男系子孫と極めて狭く定義しております。しかしながら、「皇統」とは何か、と言った場合、その定義は、高天原より天下った瓊瓊杵尊を祖とする神武天皇から発する皇別氏族とその支族の全てを含むことになりますので、今日では、「皇統」は、男系に限ったとしても相当数の国民に広く薄く共有されております。むしろ、近現代の歴史的経緯によって現皇室の方が一般の日本国民よりも、むしろ皇統が薄い、もしくは、既に、皇統は断絶しているということもあり得るのです。従いまして、日本人がこの世に存在する限り、皇統は、脈々と日本人に受け継がれ、日本国の滅亡はあり得ないこととなります。
第2に、氏の挙げた二つの可能性の一体化、あるいは、「皇統」は繋がってはいても外国人の血脈の方が濃くなる事態があり得ることです。たとえ男系を維持したとしても、皇室の内部において多民族化が起きてしまうケースです。実のところ、このケースは既に起こっている現実問題であり、ネット上では、様々な未確認情報が飛び交っております。東宮妃については、少なくともネット上にあっては、民間調査の結果として、朝鮮半島出身説がほぼ定説化している状態です(正田富美子さんにも中国人、朝鮮人、イギリス人等の混血説がある…)。秋篠宮家の眞子さんとの結婚が予定されている小室圭氏も出自不明であり、“菊のカーテン”が個人情報の完全隠蔽を意味するならば、今後とも、皇族の婚姻相手は出自不問となりましょう。
その結果として、皇室を日本国の顔と見なす意識や皇室に対する崇敬の念は国民から消え失せることになりますが、皇統断絶=日本亡国説では、こうしたリスクは説明していません。また、先に触れたように、過去においては、室町時代、戦国時代、そして明治維新に際して皇統が途絶えた可能性が高く(外国や国際勢力の傀儡化?)、仮に、DNA検査等により万世一系が否定された場合、同説に従えば、既に日本国は滅びていることとなります。
第3として挙げられる点は、法的な観点からすれば、国民主権を原則とする現行憲法では、天皇の地位は国民の総意に基づくとされています(国民>天皇の構図)。皇統の如何に拘わらず、日本国には日本国民が存続しますので、皇統断絶で日本国が亡びるという論は、国民軽視、あるいは、自虐的ですらあります。古来、天皇の役割は、主として国家・国民の安寧を祈る国家祭祀にあり、長きにわたる歴史において日本国を造り上げてきたのは日本国民です。日本国の今日の姿は、日本国民の努力と才知の結晶なのです。
今日の国民国家体系では、民族を枠組みとして政治的な独立国家を有する集合的な権利を認めておりますので、移民の増加が亡国を意味することについては同意できます。しかしながら、皇統断絶が日本国の未来永劫にわたる亡国であるのか、と申しますと、これは、極論であるように思えます(王制から共和政に移行した諸国は既に滅んでいるのでしょうか…)。日本国を破壊したい勢力は、保守に向かったつもりが革新に至るという、八の字型の逆転戦略を好んで仕掛けますし、破壊者とは最も安全なところにその身を隠したがるものです(内部化)。現皇室の血筋への執着や絶対化は、むしろ、反日諸国に乗っ取り・破壊誘因を与えると共に、自ら、容易に達成可能な日本滅亡の条件を設定するようなものではないかと思うのです。
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氏は、同ブログにて、日本国の亡国が永遠化する可能性として、(1)移民国家化と(2)皇統の断絶の二つ挙げております。イギリスのEU離脱の如く、国家主権は、手段を講じれば取り戻すことはできても、これらの二つが発生した場合には、永遠に日本国は亡びると言うのです。皇室の現状に対する憂慮から書かれた記事であることは十分に理解できるのですが、果たして、皇統断絶は、日本国の未来永劫にわたる亡国を意味するのでしょうか。以下の諸点からしますと、必ずしも、皇統断絶=日本国滅亡ではないように思えるのです。
第1に、氏は、「皇統」を今上天皇の男系子孫と極めて狭く定義しております。しかしながら、「皇統」とは何か、と言った場合、その定義は、高天原より天下った瓊瓊杵尊を祖とする神武天皇から発する皇別氏族とその支族の全てを含むことになりますので、今日では、「皇統」は、男系に限ったとしても相当数の国民に広く薄く共有されております。むしろ、近現代の歴史的経緯によって現皇室の方が一般の日本国民よりも、むしろ皇統が薄い、もしくは、既に、皇統は断絶しているということもあり得るのです。従いまして、日本人がこの世に存在する限り、皇統は、脈々と日本人に受け継がれ、日本国の滅亡はあり得ないこととなります。
第2に、氏の挙げた二つの可能性の一体化、あるいは、「皇統」は繋がってはいても外国人の血脈の方が濃くなる事態があり得ることです。たとえ男系を維持したとしても、皇室の内部において多民族化が起きてしまうケースです。実のところ、このケースは既に起こっている現実問題であり、ネット上では、様々な未確認情報が飛び交っております。東宮妃については、少なくともネット上にあっては、民間調査の結果として、朝鮮半島出身説がほぼ定説化している状態です(正田富美子さんにも中国人、朝鮮人、イギリス人等の混血説がある…)。秋篠宮家の眞子さんとの結婚が予定されている小室圭氏も出自不明であり、“菊のカーテン”が個人情報の完全隠蔽を意味するならば、今後とも、皇族の婚姻相手は出自不問となりましょう。
その結果として、皇室を日本国の顔と見なす意識や皇室に対する崇敬の念は国民から消え失せることになりますが、皇統断絶=日本亡国説では、こうしたリスクは説明していません。また、先に触れたように、過去においては、室町時代、戦国時代、そして明治維新に際して皇統が途絶えた可能性が高く(外国や国際勢力の傀儡化?)、仮に、DNA検査等により万世一系が否定された場合、同説に従えば、既に日本国は滅びていることとなります。
第3として挙げられる点は、法的な観点からすれば、国民主権を原則とする現行憲法では、天皇の地位は国民の総意に基づくとされています(国民>天皇の構図)。皇統の如何に拘わらず、日本国には日本国民が存続しますので、皇統断絶で日本国が亡びるという論は、国民軽視、あるいは、自虐的ですらあります。古来、天皇の役割は、主として国家・国民の安寧を祈る国家祭祀にあり、長きにわたる歴史において日本国を造り上げてきたのは日本国民です。日本国の今日の姿は、日本国民の努力と才知の結晶なのです。
今日の国民国家体系では、民族を枠組みとして政治的な独立国家を有する集合的な権利を認めておりますので、移民の増加が亡国を意味することについては同意できます。しかしながら、皇統断絶が日本国の未来永劫にわたる亡国であるのか、と申しますと、これは、極論であるように思えます(王制から共和政に移行した諸国は既に滅んでいるのでしょうか…)。日本国を破壊したい勢力は、保守に向かったつもりが革新に至るという、八の字型の逆転戦略を好んで仕掛けますし、破壊者とは最も安全なところにその身を隠したがるものです(内部化)。現皇室の血筋への執着や絶対化は、むしろ、反日諸国に乗っ取り・破壊誘因を与えると共に、自ら、容易に達成可能な日本滅亡の条件を設定するようなものではないかと思うのです。
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