万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

攻撃は最大の防御?-森友学園問題を政局にしたい勢力の本心とは

2018年03月19日 13時57分34秒 | 日本政治
進退答弁の影響否定=安倍首相「改ざん指示ない」―支持率急落、深刻に受け止め
 去年から燻ってきた森友学園問題は、財務省の決済文書改竄問題が持ち上がった途端に、安倍政権が退陣を求められる事態に至っています。まさに政局となろうとしているのですが、この一連の流れにはどこか不自然な空気が漂っております。

 国有地払い下げ問題は、明治期から常々政界を揺るがす大疑獄事件となり、日本国の近現代史においても何度となく繰り返されてきました。政治腐敗の象徴ともされるのですが、こうした事件の背景には、不正糾弾を大義名分とする政治的思惑が潜んでいる場合が少なくありません。中国では、まさに腐敗撲滅が政治的粛清の最強手段と化しており、習主席の独裁的な権力掌握もこの運動なくしてあり得ませんでした。今日、日本国内で吹き荒れている糾弾の嵐の裏にも、表向きとは違う政治的目的あるとする推測は、無碍に否定はできないように思えます。

 それでは、何故、野党やマスメディアは、かくも必死の形相で森友学園問題を論い、安倍政権を倒したいのでしょうか。国政を停滞させてでも、真に日本国の政治の浄化を目指しているのでしょうか。安倍政権には経済面では新自由主義的な政策も多く、真に保守系の内閣であるのかどうか疑わしいところはあるのですが、政治面にあっては、少なくとも中国、韓国、北朝鮮に対しては比較的厳しい姿勢を貫いてきました。今般、北朝鮮危機が緊迫化を増し、中国が習近平独裁体制を固めつつある中、日本国は、対外政策において極めて重要な局面を迎えており、日本国政府の政策決定は、今後のアジア情勢をも大きく左右するといっても過言ではありません。現安倍政権の基本的スタンスは日米同盟重視にありますので、安倍政権の存続は、中国や北朝鮮、そして南北融和を最優先とする韓国の三国にとりましては極めて不都合な“障害”なはずです。野党6党、与党公明党、並びに、自民党親中派の政治家達は、上記3国の利益のために森友学園問題を最大限に利用し、親米路線の安倍政権から親中内閣への転換を目指しているとも推測されるのです。

 そして、親中路線への転換を図りたい政治勢力にとりまして、森友学園問題には、もう一つの有効な活用方法があります。それは、国会を混乱させ、同問題に審議時間を割かせることで、自らの親中路線を隠すことができる点です。仮に、森友学園問題がなければ、国会では、日本国の防衛や安全保障、並びに、北朝鮮の核・ミサイル問題や軍拡を進める中国に対する基本姿勢などについて活発な議論が交わされたことでしょう。国会での質疑応答等において、親中派政治勢力は、非民主的な全体主義体制の“隠れ支持者”という、国民に隠しておきたい正体を見せてしまう場面も想定されるのです。親中派政治勢力にとりましては、森友学園問題こそ、“攻撃は最大の防御”なのです(この問題に拘泥している限り、自らの“売国的姿勢”は糾弾されない…)。

 政治腐敗は確かに追及されてしかるべきですし、その撲滅を目指すのは政治倫理に照らしても正しい態度です。しかしながら、その裏に、別の政治的目的がある場合には、倒閣後に表面化するであろう忌々しき事態を十分に予測する必要があるように思えます。安倍政権が倒された後、本格的な親中派政権が日本国に誕生するとしますと、それは、日米同盟を揺るがすと共に、東アジア、否、全世界をも震撼させる事態にも発展しかねないと思うのです。

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コメント (4)
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