今日、日本国は、内外からのワクチン接種圧力に晒されています。他の諸国と比較して、日本国は、感染率、重症化率、並びに死亡率とも桁違いに低いレベルにありますので(感染率は僅か0.4%…)、緊急性には乏しいにもかかわらず、日本国政府は、’一億総接種’に向けて邁進しているように見えます。本日も、河野太郎行政改革担当相が、1日1万人接種は自衛隊の検討次第と述べたと報じられています。
政府としては、短期間の間に、集団免疫の達成に必要とされる人口の5割から6割程度の接種を済ませたいのでしょう。それでは、何故、政府が’短期決戦’を選択したのかと申しますと、オリンピック開催への前提条件とする説が有力ではあるものの、おそらく、ワクチンの抗体の持続期間が短いと予測されているからなのでしょう。
自然感染した人々の抗体の残存期間を調査したところ、何れの人も6か月後頃からは抗体数は激減していくそうです(早期の減少例も…)。ファイザー製であれ、モデルナ製であれ、mRNAワクチンは、中国が公表した新型コロナウイルスの遺伝子情報を基にスパイク蛋白質の部分のみの配列を再現した人工mRNAを用いたとされますので(因みに、新型コロナウイルス不在説は、ワクチン開発が中国発の遺伝子情報のみに基づくことを根拠としている…)、理論上は、抗体の持続期間は自然感染による抗体と一致するはずです。となりますと、当然に、即時的な副反応や未知のリスクを負ってワクチンを接種したとしても、その効果は、凡そ半年しか持続しないと予測されます。もっとも、先日、ファイザー社は、同社製ワクチンの6か月後における感染に対する有効性は91.3%あると発表していますが、自然感染を上回る持続性があるとすれば、その理由の方が不思議です(細胞免疫の一般的な強化であれば、BCGといった他のワクチンでも構わないのでは…)。何れにしましても、生涯にわたってワクチンの効果が続くわけではありませんので、集団免疫を達成するためには、短期間の間に人口の6割程度の接種を完了しなければならなくなるのです。
しかしながら、仮に、効果の持続性を自然感染のケースに合わせて半年としますと、この期間の間に人口の凡そ半分に当たる6000万人の接種でさえそれを終えるのは困難となりましょう。一日一万人が接種を受けたとしても、凡そ6000日、即ち、16年もかかってしまう計算となります(ファイザー製やモデルナ製は二度接種が必要なので、この二倍に…)。半年、即ち、180日程度でこの人数の接種を終えようとするならば、一日約33万人への投与を要します。この数字は、絶対に不可能とは言えないまでも、日本国では、ワクチン忌避者や様子見の人々の割合が高い点を考慮しましても非現実的です。
ファイザー社も、二回セットの接種でコロナ禍に幕が下りるとは考えていないようです。仮に、ワクチン接種でコロナ禍が収束すると見なしているならば、同社は、ワクチンの増産体制を維持する必要もなければ、新たな治療薬の開発に乗り出すはずもありません。そして、インド株をはじめ、世界各地で変異株が出現している今日、モデルナ社は、早くも今年の秋までには追加的なブースターショットとしてのワクチンを提供する方針を発表しています。つまり、既にワクチンを接種した人にも、秋頃には3度目のワクチンが待っているのです。ファイザー社も、同社を追う動きを見せていますが、変異株とワクチン接種との’いたちごっこ’は続き、人類は、定期的な基礎ワクチン接種に加え、変異用ワクチンをも不定期に打たねばならなくなります。即ち、’ワクチン漬け’にされそうなのです。
ワクチンそのものにも未知のリスクが懸念されていますが、度重なるワクチンの接種が人体に与えるマイナス影響も未知の世界の領域です。ワクチンリスクも増幅され、免疫暴走や自己免疫疾患、さらには、癌といった様々な疾病をもたらすかもしれませんし、脂質ナノ粒子の利用は、肝機能障害のみならず、mRNAによる異常蛋白の生成により脳機能障害等をも引き起こすかもしれません。ファイザー社のワクチンでは、二度目の接種時に際しての副反応の方が酷いとの報告がありますが、3度目4度目となりますと、副反応はさらに激化してゆくのでしょうか。あるいは、変異体であれ、本物のウイルスに感染した場合、抗体依存性免疫増強が起きるなど、予期せぬ免疫反応に直面するかもしれません。そして、ワクチンによる度重なる攪乱作用により、人体の免疫システム自体を壊してしまう可能性も否定はできないのです。
ワクチン接種に自衛隊の活用を検討しているとしますと、日本国政府は、’一億総接種’を一回きりのプロジェクトと想定しているのでしょう。また、’一回2度の接種をすればもう大丈夫’と信じている国民も少なくありません。しかしながら、ワクチン・メーカーの見解に従えば、ワクチンの接種は、年間を通して行われる永続的な事業とならざるを得ません。人々は、半年、あるいは、一年に一度、ワクチンの接種を受け、変異株が出現する度に、新たなブースターショットも打たなければならないのですから。この事業、果たして、現実的であり、かつ、持続可能なのでしょうか。今後とも、自衛隊が同業務を担うならば、相当数の衛生科の隊員をワクチン接種に割かなければならなくなります。
人体に対するリスクが高く、かつ、非現実的であるならば、最初から行わない方が賢明というものかもしれません。日本国の感染率はわずか0.4%なのですから、ワクチン効果を減滅させるとされるインド株をはじめとした変異株の出現を考慮しても、あらゆるコロナウイルスに普遍的に効果を発揮する治療薬の開発・承認・普及にこそ努めるべきではないかと思うのです。