昨日、お月さんを見つけようとか、いつものいい加減な気持ちで散歩に出かけました。
今は翌日の四時半過ぎだけど、やっと東の空に薄いお月さまが出ていました。昨日の20時過ぎでは早すぎだったんですね。そんなのも知らないで、ただ何となく外に出てみたなんて、まあ、いつもの夜の散歩をした、というところかな。理由はお月さんだったけれど、とりあえず食後の散歩ということでした。
最近はずっと夜にフラフラ歩いていると、クチナシの花がどこかで咲いてるよと匂いで教えてもらっています。あちらこちらのおウチで垣根としてクチナシは採用されているようです。花の咲かない時期なら、何ともなく過ごしていたはずですけど、今の時期はクチナシの花の時期です。昼間も匂っているだろうけど、昼間にわざわざクチナシの花を見に行こう、ということはないんです。
あの匂い、何というのか、不思議な香りです。私は、どちらかというと苦手な匂いです。でも、嫌いなのではなくて、キンモクセイとは違う、梅雨の湿気を抑えてくれるような、有り難い効能があるような気がします。ドクダミといい、クチナシといい、ラベンダーといい、こんなむし暑い時にしっかり匂ってくれる花って、私たちに自然が手を差し伸べてくれている何かがあるような気がします。
私なら、とりあえず散歩をしてると、ほんわかした気分にしてもらえる。どっちにしろ暑いし、湿気はあるし、アスファルトは余熱を持っているし、あまりいい環境ではないんですけど、匂いだけでリラックスさせてもらえました。
そういえば、昨日のお昼、硬質の少しツンとする匂いをさせて公園の何という名前なのか、よくわからない木が花を咲かせているのを見つけました。
木の花なので、目立つ花ではありません。けれども、木全体がみどりから黄色に変色して、木の先端の黄色の部分にたくさんの蜂やら蝶やらカナブンやらが大騒ぎして花に集まっているのを見ることができました。
虫たちなので声は出しませんが、羽音はすごくて、虫たちの大騒ぎで、花は小粒の花びらを散らしているようでした。虫たちには今盛りの紫陽花はつまらないようで、この黄色の花には夢中だなんて、「蓼食う虫も好き好き」という言葉があったけれど、虫には虫の言い分があるでしょうね。
そういえば、うちの近所では時間差でネムの花が咲いているようです。ここがピークかと思えば、あちらが満開とか、今ごろになってこの時期限定でネムの花も感じています。そういう楽しい梅雨の過ごし方もあるんですね。