甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

天空の朝熊山(あさまやま)

2018年01月26日 22時00分06秒 | 三重・熊野さんぽ

 明日、歯医者さんもあるし、何となく気もそぞろです。

 そんなわけで、突然ですが、皆様、伊勢神宮を包み込むようなお山の、朝熊山へご案内しましょう。

 といっても、私はトレッキングの達人でもなんでもなくて、たまたま山登りの大先輩のご指導の下、ヒーヒー言いながら登った時の写真を載せてみます。

 朝熊山は、たくさんの人々の魂が、寄り道をするところ、ということになっています。だから、金剛鉦寺という、お山のてっぺんのお寺には、巨大な卒塔婆のようなものが林立しています。伏見稲荷の卒塔婆版みたいな、ものすごく過剰な柱が何本も立っていて、その空間に入ってしまったら、確かにいろんな人の魂に触れられる気がして、身震いしてしまうような場所になっています。

 私は、小学校の修学旅行のときに、お伊勢さんのフルコースを体験しています。伊勢市駅で団体列車を下りて、外宮(げくう)までは六年生全員で参道を歩き、お参りが済んだら、内宮(ないくう)に移動して、たぶん、外宮の前から貸し切りバスで、内宮にお参りをした。もう内宮あたりで雨になっていて、雨の中伊勢志摩スカイラインという有料道路で朝熊山まで走り、一応コースとしてここまで来たけれど、あいにくの雨なので、あまり印象はなくて、どうしてこんな山の上に来たんだろうと思い、スカイラインを下ったら、宿舎のある二見まで行ったのだと思われます。



 もちろん、二見の興玉神社にもお参りしました。記念写真も撮りました。そして、テクテクと海岸通りを歩かされ、宿舎にたどりつき、そのまま大広間で寝かせられたんでした。

 お風呂は入ったのだろうか。夕食は何を食べさせてもらったのやら、全く記憶はありません。でも、夜に赤福餅の予約販売みたいなのがあって、みんな注文用紙に書かされていました。それくらい赤福餅の人気は絶大でした。珍しかったのです。

 それから何十年後かに、オッチャンになった私は、雨の日の午後、先輩に誘われて、朝熊山のふもとからてっぺんまでを往復させられました。

 たぶん、神戸の人たちの六甲山と同じで、日課にすればなんともない山なんだろうけど、日ごろ全く鍛えていない私には、とてもハードで、それこそ自分の魂も飛ぶか、というくらいに厳しいものでした。



 昔はケーブルカーが走っていたということですが、今となってはクルマで有料道路を走るか、それともテクテク歩くかのどちらかしかなくて、たまたま私は、歩いたのです。

 てっぺんにたどりつくと、それはもう展望はすばらしく、私の住んでいるM市はこんなふうにかすんでいます。



 足元の伊勢市は、わりとくっきりしていた。



 四月の中頃だったのか、てっぺんに黄色い八重桜もありました。

 もう、ああいうチャンスはないかもしれない。だれかに誘われないと、山に登れない私です。もっと自分から、あちらこちら開発できたらいいのに、そんなことはしていません。

 居直るんじゃなくて、反省して開拓者になってほしいなあ。なかなか、簡単にはなれないですけど、単純なことなのかもしれないけど、なれていないのです。



★ ケーブルカーの画像を借りてきました。なかなかおもしろい文句が書いてあります。

「お伊勢詣らば朝熊をかけよ朝熊かけねば片参宮」ということです。

 みんな「どうして登山しなきゃいけないんだよ、そんなの意味ないじゃん。十分お伊勢さんにお参りして満足だ」という人たちが多かったでしょう。

 それに挑戦するような文句です。それに刺激されて登った人もいただろうけど、いざ登ってみると、何となくポカンとしたことでしょう。

 展望はキレイ。伊勢平野も、伊勢湾も、知多半島も、渥美半島も、みんなが集結してお伊勢さんをめざしているような地形の、求心点に立っているようなパワースポット感はありますね。でも、それをどう受け止めたらいいのか、わからなくて、ポカンとしてしまう。

 そういうお山らしい。だから、そんなにホイホイ登る山ではなさそうで、何かの節目というか、何か突っ切れていないとき、啓示を受けるために登ると、ご利益はありそうです。

 またいつか、何かにくたびれたとき、一人で登ろうと思います。廃線めぐりと称して登るのもいいかな……。


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