私たちが馴染んできたJR東海のワイドビューという車両が引退するそうです。今月いっぱいなんだそうです。7月からはハイブリッドというから、ディーゼルと電気で走るのかもしれませんが、何となくカタチは、普通の車両みたいで、何だかプレミアム感がない特急に変わるそうです。
もう何十年もワイドビューには乗ったことがなかったので、最後の乗り納めと思って、松阪から新宮まで乗ってみました。
帰りも、ワイドビューに乗れたら、もうパーフェクトなんですけど、帰りが遅くなりそうで、普通列車で帰ってきました。帰りは3時間半かかりました。一度もオシッコにいかなくて、よくぞ行かなかったと感心したけれど、たぶん、体に水分がなくなっていたのかもしれません。暑い一日だったんです。
変てこなメモを舁きました。
いくつもの浦や浜、入り江を横切って、
川をいくつもいくつも越えて、
紀勢線は南へ向かう。
浦や浜、お仕事する人、人のいない港、漁船、青い海などがあった。
午前中は、ずっと日は当たり続ける。
梅雨の晴れ間の太陽は、瞳の中へ入り込む。痛いくらいだ。
川にはいろんな風情があり、
きれいな水が清冽に流れている。海はすぐそこにあるけれど、
ものすごい勢いで海に注いでいる。
私は、わけあって、昔何度も遊びに行き、買い物もし、飲み会もあった
新宮の町へ向かっていた。
清流で有名になった銚子川を越えた。
もうすぐトンネルがあるはず、
もうすぐ尾鷲の町着くはずだ。
今度は、帰りのメモです。
15:31新宮発の亀山行きは、女子高生二人がだらりと前に座った。疲れた感じだった。二人はほどなく降りて、しばらくは誰もいない車内だった。
熊野市でも女子高生が二人乗って来ただけだった。男子の高校生はどこにいるのだろう。
尾鷲駅でたくさんの高校生が乗り込んできて、車内は一気に混雑した。二両編成だから、どちらもいっぱいだったのだ。
一駅目の相賀というところで、ほとんどの生徒たちは降りていった。次の船津というところでもたくさん降りた。
特急も停車する紀伊長島という駅では、ほんの少し降りて、高校生は二人だけになった。
峠を越えて、紀伊の国から伊勢の国に入ったら、背の高いボサボサ頭の高校生も降りていった。その後ろに、小柄な女子高生もいたけれど、二人は知り合いではないようだった。
いつの間にか、高校生はいなくなって、女の子二人をつれた母親が、二人にお絵描きをさせ続けていたけど、その人たちよりも私が先に自分の駅で降りてしまった。
あの親子はどこへ向かっていたのやら。
そういえば、新宮までの特急でもお葬式に向かうような黒い服を着た人たちが小さな赤ちゃんを抱いて乗っていた。お葬式にも出なきゃいけない時がありますね。親子で移動しなきゃいけない時もありましたね。