甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

そして、人生はつづく! 金沢のともだち

2020年02月20日 21時20分52秒 | Back To The 80's

 彼、このブログ、見てくれたらいいんだけど、たぶん、見てくれてないと思います。でも、彼のことを書いてしまおう!

 今も毎朝、彼から私のガラケーにショートメールが届きます。

 内容は、「今日は何時から仕事です(たいてい10時なのかな)」とか、「今日の金沢は雨です。雪ではありません」とか、「生活苦です」とか、「折り紙を探して街中をあちらこちらしました」とか、そういう内容です。

 わざわざ私なんかに報告する必要はないんですけど、彼としても誰かに聞いてもらいたかったんでしょうか。私も、最初のうちは「ご苦労様です」とか、「今日も仕事ですか? 私は休みです」とか、「折り紙、どうして要るの?」とか、聞いてたんですけど、最近は少し返事をしていませんでした。

 ブログを書き終えたら、ガラケーで何か書いてみましょう。

 彼が毎朝メールしてくれるようになったのは、1ヶ月くらい前なのかな。

 1か月前、今年の9月の連休に昔の仲間が集まることになって、彼も一緒に遊ぼうねと、電話をしてからでした。彼は、クルマも売り飛ばして、自転車で仕事場まで行ってるんだというのはその時電話で聞かせてもらったんでした。どんな生活をしているのか、少し心配ではあります。学生時代みたいなことはないと思うんだけど……。

 「生活苦」って、お金はある程度は持ってたと思うんだけど……? 手元にあるお金をどんどん投資に使ったからなのかもしれないな。この前も、?万円で掛け軸を買ったのだとか言っていました。なんで、そんなことするんだろう。何かの情熱なんだろうな。クルマを買えばいいのに!(なんて言ってもムダかぁ)



 何の掛け軸なのかというと、ただの骨董趣味なのではなくて、文学研究の資料になるものを、一人の研究家として手元に置いておくために、ポンと買ってしまうらしいのです。そんなのを集めて博物館でも作るのか、というところなんだけど、実際に彼のコレクションは、地元でも有名らしく、たびだび新聞などにも取り上げられたり、地域の博物館に貸し出したり、地元の収集家・研究家として、それなりに知られた方になっているみたいです。博物館ができるくらいに宝物をため込んでいる人、世の中にはいっぱいいるんだろうな。

 お仕事は、かなり昔に辞めてしまって、とりあえず今は、毎日の暮らしのためのお金を稼ぐ仕事をやっている感じでした。クルマもなくなったから、自転車で仕事場まで行く、そういう暮らしみたいでした。


 彼のこと、書こうとなると、出会いからいろいろと書かなきゃいけないけど、それはまた今度にして、そこまでして、どうして収集家・研究家として生きていくのか、そのために自分の生活を削りまくって、毎日「生活苦」を感じているのか、何だかそこを聞きたいのだけど、たぶん、答えはないですね。自分がやらなきゃ、誰もそんな酔狂なことをしないからだ! というのは、私だって彼のすること、ある程度は理解できるんです。私はできないんですけど、理解はしたいのです。

 まあ、学生時代から、そういうムチャクチャなところはあったから、オッチャンになってからも、そういうことはあるんだろうな。

 少しずつ彼は、今の生活に向かって歩いてたのかもしれない。

 私は、彼と出会った時から隣りあわせだったので、もう何十年も彼と細く長くつき合っています。一時期音信不通になった期間があったんですけど、そのプツリと切れた糸を元に戻せたのは、2011年の3月の初め、彼の家を訪ねて、彼に会ってからでした。他の用事で金沢に来ていて、一人だけ仲間を外れて、彼の家を探して、突然お伺いしたんでした。

 あれから再び、彼との細くて長い関係は回復して、今も細く頼りないけどつながっている関係です。

 そして、「お金はない」という彼だけど、やる時はポンと百万とか、大金をつぎこん文学資料買っちゃう人だから、なんとか9月に間に合わせて、私たちと一緒に遊んでくれるかな。

 そういうことを楽しみに過ごしていきます。

 一つだけ、彼のエピソードを! 

 彼は高校時代、マイ黒板消しを持っている人でした。そして、日直でもないのに、教室の黒板をマイ黒板消しで消して、徹底的に消して、澄み渡るようにして、全く想像を超えるようなキレイな黒板を毎回やってくる先生たちに提供していたそうです。大学でもその習慣を実践・継続させて、クチャクチャ文字の大学の先生たちを恐縮させていました。いつも教室の一番前に座り、聞いているのかと思うと、黒板の消し過ぎですぐに疲れて寝てましたっけ。そのムチャクチャさ、本末転倒なところ、好きだったなあ。

 明日も彼からメール来るかな。私は、ちゃんと彼に返事出せるかな。いつまで彼から毎朝メールが来るんだろう。まあ、気長にもらっておきます。時には返事もしなくちゃ!

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