甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

ハゲと爆弾 その2

2021年12月17日 17時46分32秒 | 1970ばんぱくkids

 小さい頃の記憶を話すということだったよね。ボクはあんまり、いろいろと憶えてなくて、何もかも断片的なんだけどね。

 それは、誰しもそういうことはあるんじゃない?

 そうだよね。ボクはいつも、まつりのあった場所にノコノコ出かけて行くクセみたいなのがあった。

 そして、「ああ、ここ、昔はあんなだった。あの時はにぎやかだったのに、今はこんなになってる」と、決まりきった感想を持つために、何度も、思い出の場所に行ってた気がするんだ。

 「つはものどもが夢のあと」って、別に芭蕉さんだけではなくて、男の人がどういうわけか、そういうのをわざわざ経験して、同じような感想を持ちたがるものなのかもしれないな。

 男のロマンというと、もうそういう言い方はイヤになるんだけど、ギャップを感じたいのか、時間の流れを目で見たいのか、いろんなものの滅びを確認したいのか、女の人よりも滅びたものに惹かれてしまう気がするな。

 女の人は、もう少し現実的というのか、おいしいもの、ステキな雰囲気、きれいに整備されたもの、誰かが一生懸命に作り上げたもの、そういうのを上手に自分の感性で取り上げていくところがあるけど、男の人のかなりの部分は、自分のこだわりでコリコリになってる。上手くないんだよな。



 最初の記憶、ボクに関していえば、幼稚園で、ボクは昔から「あとのまつり」が好きだった。

 幼稚園を卒園してから、わざわざ小学校の校区のはずれにあって、別の小学校の校区に近いから、本来であれば行かないはずの幼稚園にノコノコ出かけて、門扉越しに園庭を眺め、「ああ、もうこの中には入れないんだ」と確認して、何だか寂しい気持ちになって、逃げるように帰ったことがあった。あの時の後ろ姿、あれはずっとボクのイメージの中に残ってた。

 すごく鮮明なイメージがあった。何人かの友だちと出かけたはずなんだけど、あの隔絶感、隔てられてしまった寂しさ、そして、どんどん大きくならなくてはならないプレッシャーみたいなもの、そういうのはずっと持ち続けてたのかなあ。

 高校生くらいになってようやく、幼稚園のあとのまつりのイメージから解放されたんだったかな。

 まさかそんな、いつまで幼稚園体験を引きずってたの?

 それほどではなかったと思うんだけど、引きずってたような気がするんだ。



 そうだ。中二になって通い始めた近所の塾で、幼稚園の時のクラスメートに再会して、とても優しい子になってたの、思い出した。彼女にだけは、何だか素直になれた気がするんだけど、気のせいかな?

 何をバカなこと言ってんのよ。何とも思ってなかったでしょうし、ただのうるさい変な子という目で見られてたんじゃないの?

 まあ、その通り。おしゃべりな、トンマなクソガキだったんだけど、よくまあ、当時のことわかるね、みてないはずなのに。それは、想像? まあ、今も小さい時のことを引きずってることがあるということかなあ。

 余計なこと言ったり、大事なことを言わなかったり、ことばに関してもたくさん失敗してるでしょ。それが昔からあったのかなって、思っただけ。

 そうか、昔も今も、軽率で、おバカなことばかりしてるんだ。反省しなきゃいけないけど、なかなか治らないね。バカは治んないよ。

 最初の記憶、最初の記憶、小さい頃、あれやこれやイメージを持って生きてたと思うんだけど、もう何十年も過ぎてるから、自分の記憶なのか、後から教わったことなのか、グチャグチャになってるところがあるね。


 小さい頃、うちはインドア派だった。いや、ボクだけがインドア派で、弟はアウトドア派だった。それは今も同じ。それで、家で母とおしゃべりしてた時があって、何かの拍子に母の頭を見たら、耳の上あたりのところに小さなハゲがあったんだ。

 それを見つけた時はとてもビックリしたんだった。


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