甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

母と歩く天王寺界隈 すぐに昔へ!

2015年11月23日 09時24分05秒 | 町並みを行く!
 先日、谷町の大阪古書会館に出かけた後、母はどこで弁当を食べようかと、訊いてきます。母は、外食はしない人で、よほどのこと・やむにやまれぬ事情がある場合のみ、どこかのお店に入りますが、たいていは外で自作のオニギリか、どこかで買った弁当かを食べることになります。

 どうしてお店の中に入って食事をするのがそんなにイヤなのか、もうトラウマでもあるのではないかと思われるくらいに、母は毛嫌いします。まあ50数年そうなので、もう私は諦めています。母といる時は、母のやりたいようにやらせてあげる私です。……いくら言っても聞かないですから。

 だから、オニギリ3つを持っている母に合わせて、天王寺で自分用に弁当を買い、新しくなった天王寺公園に行ってみることにしました。ここにたどりつくまでに、何度かトイレに行き、お店をあちらこちら探して、やっと公園にたどりついたのです。時間が大切な人なら、どこかでサッと買って、サッと食べるのでしょうけど、とにかくどこかの公園で家族とごはんが食べたいという、ピクニック気分がいっぱいの母を満足させるには、これくらいの手間がかかるのは当たり前です。



 公園から見るあべのハルカスは、なかなか立派に見えます。てっぺんに行って、まわりをながめたいという気持ちも起こったりしますが、なんだか窮屈な感じで、近鉄さんが懸命になって建てた建物だけど、まわりには何もさえぎるものがないけれど、なんだかさびしい感じです。できれば、東京みたいにまわりに同じようなのがボコボコ立っている方が安定感がありますね。ここは、一点豪華主義で、まわりのみすぼらしさが目立ってしまう感じてす。

 70年代初期(もっと前かな)、霞ヶ関ビルというのが立って、ドラマやら、何かと注目されたことがあったけれど、あれと同じで、ポツンと巨大なのが立っても、それを支える地域にパワーがないと、やがてその輝きもしぼんでしまうものなんでしょう。

 天王寺に、どれだけのパワーが生まれるのか、どれだけ人が集まるのか、私は何だか不安です。お仕事をする建物があまりなくて、ただおもしろいのがあるよと呼び込んでみても、それでは長続きしません。





 この公園は、1903年の第5回内国勧業博覧会の会場がそのまま、公園化したというのは知っていました。動物園と美術館と歓楽街と、大阪のおもしろいを集めた感じになっていたんですね。

 それが、どういうわけか、どんどん地盤沈下していき、なんだかうす汚い町へと沈没していったのは、いったいいつごろなんでしょう。最近は、少しずつ見直されてはいるけれど、それでもやはり、あぶなっかしい雰囲気があります。安心して関東で見つけた彼女とデートできる町でしょうか。そこがまだ安心度60%くらいかなあ。

 私は、奥さんを連れてこちらに散歩に来たことって、ひょっとしてないかもしれません。買い物には来たかもしれませんけど、デートみたいなのはないですね。





 でも、少しおしゃれにしてありました。夕方とか、ライトアップされたらキレイでしょうね。余裕があったら行くんですけど、わざわざ奥さんを連れて大阪の夕方を見に行くということはないですね。

 それにしても、将来の万博を夢見て、政府は国内での博覧会を企画して、この5回目は、大阪で過去最大規模で実施したそうです。たくさんの入場者がいて、四百万人ほども集まったそうです。けれども、経費がかかったので、政府主催のものはこれで終わりで、それからしばらくして、東京市主催の博覧会が上野であって、その時には漱石先生も「虞美人草」のために取材もしたそうです。確かにそんな場面があったようです。

 私たち母子は、なかなか座り込む適当な場所が見つからず、自慢の芝生は前の日の雨で少ししめった感じでしたし、あちらこちらしましたが、日の当たる(ということは母が嫌いな)ベンチの上で食べました。ああ、母は、場所にもイチイチうるさいんでした。息子の私は、あまり文句も言わず、ハイハイと気長に探してあげてました。えらいですね、自分で言うのもなんだけど……。


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