甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

いのちの遠足

2023年08月18日 21時08分28秒 | 空を見上げて

 もし奥さんと過ごせるのが一日だけだとしたら、私は何をするでしょう。

 私のことだから、今日一日だけでもずっと彼女が大切にしている庭の草むしりしたり、ごちゃごちゃになってる倉庫とか、そういうところの掃除・整理整頓をするでしょうか。

 いいものを食べるとか、コンサートに出かけるとか、ものすごい風景を見せてあげるとか、そういうことはシブチンだから、しないかもしれないし、彼女もそんなのムダというかもしれないな。ケチでひねくれ者の私たちは、とりあえず一緒にいることを選ぶでしょうか。

 それは、実は、今日したことでした。朝は散歩に行かなかったけれど、夜に少しだけ歩いて、暴走するクルマにぶつかりそうでした。星はほんの少しだけ見られました。

 朝はゴハンを食べてから三時間以上、昼は夕方に少しだけ、草むしりをして、台風で倒れた草花を切ったり、捨てたりしました。昼前には仲良く買い物に行き、お昼は冷やし中華を食べました。夜はお肉のしゃぶしゃぶサラダを食べたかな。高野豆腐とひりょうずとシイタケとニンジンの入った煮ものも食べさせてもらった。ビールも飲みました。



 私たちにできることのすべてをやってたんですね。だから、旅をしていない。運動していない。アウトドアもしていない。いつもゴロゴロしている。お昼にはひとりだけ読書もしました。それが私たちのすべてでした。

 そして、明日から一緒にいられないとしたら、それは悲しいし、手持ち無沙汰だし、庭のことが気になるし、散らかりまくった自分の部屋のことを考え、茫然とするでしょう。

 それでも、突然に今までのありふれた生活がポツリと消えてしまうことだってあります。何度も何度も昔の古典作品には突然の死というのが書かれています。そして、私たちはそれを聞いてきた気がしていた。耳にタコだってできているはずです。

 頭ではわかってたことが、実際に起こることがあります。その時に私たち(昔の人たちも)は、それは聞いてたけど、突然のことじゃないかと戸惑い、嘆き、今さらながら文句を言うでしよう。「昨日、今日とは思わざりしを!」なんてね。

 そんなものだと前々から聞かせてあげただろう! という天の声がしたとしても、それでも不平を言う。言わなきゃいられない。往生際が悪いのが、これまた人間ということなんでしょうか。


 福島の友人のダンナさんは、落ち込みそうな奥さんをいろんなところへ連れ出し、家族とも先のことはわからないけれど、とにかく今を大事に過ごそう、いつもみんなでピクニックに出かけ、一緒の時間をいよう、という強い意志のもと、いろんなアイデアであちらこちらに行かれてたようです。

 彼は不屈の意志のもと、思う存分生きることにした。思う存分家族と一緒の時間を過ごそうとした。

 私は、草むしりをしながら、それはダンナさんにとっても、奥さんにとっても、「いのちの遠足」であったのだ。とても大事な時間だった。たくさんの思い出を作り上げたのだ。……そんな風に思ってみました。

 とてもわざとらしくて彼女には言えないけど、私はそう思って、私の大事な時間を過ごすことを考えていきます。



 今日はどうだったの?

 いや、一日庭仕事ばかりで、何にもしなかった。なんて、全く思っていません。メダカの水替えもして、クロメダカ、ヒメダカ、それぞれの新しい世代と大人たちと一緒にしたり、分けてあげたり、他人が見たら「つまらないこと」をしてたかもしれませんけど、とても充実して過ごせました。

 ただ、いくら時間をかけても、なかなかうちの庭はキレイにならないし、10本ある大事なビワの木も、一日ではどうにもならなくて、何も変化はないみたいです。でも、どこかが変わってるはずなんですけど、それはわかりません。ビワを植える大きな広い土地が必要です。ブルーベリー畑もほしいけど、だれかそういうところ貸してくれないかな。



 明日は、どこかへ行きますか? 

 たぶん、どこにも行かないかもしれない。お休みなんだけど、モヤモヤしています。 

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