甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

あすこまで歩いてみたい。曇ってても……

2016年04月07日 21時37分22秒 | 滋賀のあれこれ
 大阪からの帰り、どこへ行こうか、少し迷っていました。いくつか行きたいところはありました。でも、どうせ1人だし、1人で好きなところを歩き回ることができるとこ、たぶん、どんなところにいても、適当に歩くのだと思われますが、今、歩きたいところはどこか? 自分に訊いてみたのです。

 それで、長浜のアーケードで石窯パンを買ってお土産にする。長浜城とサクラを撮る。掘り割りを見つけて牧瀬里穂さんを探す。町の中で古いモノを見つける。などの目標を掲げて、彦根城をパスして長浜へ行ってみることにしました。彦根城は以前行ったことがあったし、長浜城には1度も行ったことがないというのが決め手になりました。

 彦根城とサクラもいいはずなんです。向こうは国宝だし、長浜のお城は鉄筋コンクリートですから、どう考えても彦根の勝ちなのです。なのに、私は長浜に向かいます。石窯パンに惚れてたのかもしれない。



 というわけで、私は長浜駅に到着しました。お昼前だったかもしれません。お天気は予報通りくもっていました。でも、予報の通りに雨の降る気配はなかった。駅の西側にお城と湖、東側に古い街並み、1年ほど前に訪れた時は、町全体がシャーベット状の雪に覆われていて、とても冷たかった記憶がありましたが、今回は春真っ盛りのサクラの季節でした。

 お城の公園は、バーベキユーの臭いがひどくて、サクラを見上げても、容赦なく肉を焼くにおいが押し寄せるのです。サクラどころではありません。お城は、ただの書き割りで、そんなことよりみんな家族の団らんに必死な感じです。たまたま私は1人で、サクラの気分を求めてやってきたのに、もっとリアルな感じがあります。お腹を満たさねばならないのです。



 そんな焼き肉ゾーンを突き抜けると、湖に出て、そこにはいくつか水の中から木が伸びています。どこかで見た景色だと思ったら、溝口健二さんの「雨月物語」に、そういうカットがあったようです。びわ湖は、木を枯らすことはなく、水際から普通に木が出ていました。お城だって、湖からわき出てきたような、そんな雰囲気さえたたえています。



 とはいえ、この建物は近代的な博物館で、本当のお城はもう少し湖側にあって、その建物を造るときには、あの近代的な感覚の持ち主の秀吉さんが、近郷で美女として有名だったおかねさんという女の人を人柱にしたという説明板もありました。なんということでしょう。あの秀吉さんでさえ、中世的な縁起かつぎたいなことをしたらしい。時代というのは、こわいもので、後の時代からすると、考えられないようなことをすることもあるみたいでした。

 建物は、春だというのに、ものすごい暖房で、暑がりオッチャンの私は、とてもいたたまれず、最上階から展望を楽しんだら、すぐに降りてきてしまいました。

 さあ、線路をくぐって、町の東側の、古い街並みを歩かねばなりません。



 お寺では、モクレンが咲いていたので、勝手に境内に入り込むと、クロネコさんが縁側でじっと見ていて、不審者が何をするのかチェックしていました。それで、いっぺんに化石になった私は、とりあえずネコさんとモクレンの写真を撮らせてもらって、スゴスゴと出て行きます。



 北国街道の武者隠し。みんなあまり気にしていない様子です。タモリさんなら、喜んだかなあ。



 サクラと掘り割り。そうでした。以前にも書いたけれど、この町に住んでいるはずはないのだけれど、フーテンの寅さんが出会った牧瀬里穂さん、どこかのお店のお嬢さんとして活躍していないか、そうしたら突然お祭りの曳山(ひきやま)が現れるとか、あり得ないことを考えて歩いていたんでした。



 そんなこんなするうちに、石窯パンやさんのところにたどりつくと、お隣はお灸やさんで、ここもお客さんがいっぱいです。パンはあと10分くらいしたら焼けるそうで、それまではお店が閉まっています。行列はふた組だけで、それなら待ってみようと、つっ立っていると、私の後ろにあと数組ができてしまった。お店の女性が、黄色い整理券を配っています。これ1枚でパンが1つということでした。前にはいくつか種類があったはずなのに、ごまは売り切れで、あとはプレーンだけということでした。

 びっくりでした。こんな人気のあるお店だったとは、スマホを持たない私は、万事行き当たりバッタリで、ここは前回たまたま開いてたお店でしたっけ……。それで、たまたま目当てに来ただけなんだけど……。



 お祭りの山車(だし)は、もちろん走っていません。ちらしなどによると、4月にお祭りがあるみたいだけど、まだ先のことでした。



 帰りがけに、長浜タワーなるものも見つけて、まるで京都タワーのちっちゃいものだなと、少しビックリして、私の春の18キップの旅は終わったのでした。


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