★ 以前に抜き書きしておいたのを貼って、それでおしまいにします。どうしたんだろうね。やたら、眠いんです。
作家の保坂和志さんという人がこんなことを書いてました。
「日本の選手は規律正しくて従順」
というのは、サッカーでもラグビーでも、外国人の監督が就任して必ず最初に言う言葉だ。ラグビー日本代表のエディ・ジョーンズ前ヘッドコーチはこのあいだのインタビューで、もう一歩踏み込んで、こう言った。
というのは、サッカーでもラグビーでも、外国人の監督が就任して必ず最初に言う言葉だ。ラグビー日本代表のエディ・ジョーンズ前ヘッドコーチはこのあいだのインタビューで、もう一歩踏み込んで、こう言った。
「日本人は人に言われるから規則に従うのでなく、もともと日本人には規則に対する強い敬意があるのです」
エディさんがこんなことを言われてたなんて、不勉強の私は知りませんでした。日本人って、規則に対する敬意を持っているのか、それに縛られ過ぎてるところもあるかもしれないけど、基本はそこにあったんだろうか。
明治初期に日本に来た外国人たちは、まず町が整然としていることに驚き、次にどの田畑も手入れが行き届いていることに感心した。エディ・ジョーンズの発言にそれを重ね合わせると、発言の射程はぐんと遠くなり、「規則」は「法則」「摂理」「ものの道理」という意味を帯びてくる。
「無能だからこそ、うまくいっている」と言った友達は、日本人が勝手に努力して勝手に働くことを喩えて、「猫が暇さえあれば毛づくろいしてるのと同じ」と言った。いい喩えだ。私は掃除も片付けもしない怠け者だが、小説だけは毎日書いている。「創作活動は大変ですね」と言われるが、勝手にやってるだけだから大変ではない。
「日本人は勝手にやってきた」保坂和志(2020.5.30 土曜 朝日新聞)
日本人は、どこへ行くのか、私にはわかりません。そして、それなりに変化しているし、アメリカに合わせたり、中国に反発してみたり、コロナの嵐の中で自分たちできまりを作って、必死になってそれを守ろうとしているでしょう。
その気持ちが強すぎて、他人を揶揄したり、攻撃したりしています。
私なら、毎日ブログを書こうとか、お酒飲もうとか、早く起きようとか、あれこれ写真撮ろうとか、たまには奥さんと散歩しようとか、どこか飛び出していこうとか、たまには本読もうとか、あれこれと自分の決まりに縛られながら、それを楽しみつつ過ごしていることでしょう。
そこから何も生まれはしないけど、とにかく、自分の決まりには忠実に生きていくんでしょう。
そこに、悪だくみを仕込むやつがいるんです。さあ、今旅行会社を利用して旅行すると三割お得ですよとか、東京発着の旅もお得ですよとか、お酒の税金は少し変わりますよとか、来月一日に都構想の住民投票ですよ。今度こそ、四年ぶりだけど、ぜひ賛成多数にしてくださいよ。みなさんも、納得してるでしょ、今回否決されても、また数年後にはやりますよ。賛成多数になったら、何年後かには大阪市を解体しますよとか、引っかきまわす人たちがいるはずです。
私たちは、そういう人たちとも距離を置きつつ、それなりの判断をしなくてはならないし、自分ひとりだけでなく、たくさんの仲間を見つけて、答えを出していかなくてはならないと思うんです。
ちゃんとした決まり・結論を出していきたいなと思います。残念ながら、私は大阪には住んでないんですけどね。みんなどんな判断するのかな。