甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

キノコと学者は山の中で探せ!

2020年09月24日 21時14分48秒 | 草にうずもれて

 そう言えば、そんなコトワザみたいなのがありましたね。誰が作ったんだろう。確かにキノコは山の中に行かなきゃ、見つけられないんでした。

 うちの親戚で椎茸を作ってる人がいたけど、あれは正月だったけれど、椎茸出てたっけ? 榾木(ほだぎ)はあったけれど、出てたかな? いくつかもらったような記憶もあるけど、あれは幻だったのか。

 そう言えば、昔、若い子に「シイタケの匂いがする」と言われたことがありましたよ。「えっ、シイタケ!」とショックを受けてると、その子は気を使って、「全然、変な匂いじゃないんだけど、私は好きなんですよ!」とか言われて、私はシイタケは好きなんですけど、自分から椎茸臭がするって、何か複雑な気分でしたよ。好きな匂いと言われたって、なんか匂いがするって言われたら、ギョッとします。ジャスミンに匂いがする。バラの香りがする。ラベンダーのにおいがする。何を言われても、身に覚えはないので、怖いはずです。

 あれから、もう二十年以上は経っているけれど、私は今は何の匂いがするのやら、怖いくらいです。椎茸の匂いだったら、まだましな方で、変なものの匂いがすると指摘されたら、崖から突き落とされる気分です。ああ、何だか恐ろしい。

 崖といえば、昔、その道のプロの人たちと、マツタケ取りに出かけたことがありました。人生で一回だけです。その道のプロの人たちは、何も知らない私とかに、山の奥深くにどれほど面白いものがあるのかを教えてあげようという先輩としての優しさを示してくれたのだと思われます。それから何十年、その方面の研究はできませんでした。仲間もいませんでしたし、山歩きの道に入れなかった。残念でした。

 それはもう、すごい道を、道なき道も、わけのわからない坂道も、登山ではないので、なるべく水平移動、でも、当然アップ・アンド・ダウンはあるし、下向きながら、宝さがしみたいにして行ったり来たりしましたっけ。

 でも、実は宝のありかは、親子親戚でも言わないものかもしれないから、ポッと参加した私なんかには、全く見つけることはできなくて、とにかく、マツタケ狩りというのは、かくもワイルドな修業であるというのを身をもって知っただけでした。

 数人で出かけたマツタケ狩りで、取れたのは2本くらいだったでしょうか。簡単なものではなかった。もちろん、私は見せてもらっただけでした。

 そう言えば、昔、ジメッとした、あまりキレイとは言えないところでオニフスベというスイカくらいの大きなキノコを3つも見つけたことはありました。

 出ているところが出ているところなので、とても食べる気にはなれず、形もただ白い無表情のキノコなので、蹴っ飛ばしたり、踏んづけたり、あまりいい扱いはしませんでした。後で、食べられるキノコだと教わっても、それでも、全く食べたいとも思えなかった。

 たとえ、食べられたとしても、出るところで、無条件に拒否してしまうことだってあるかな。見た目とか、雰囲気とか、それなりのものではないとね。



 新聞を見ていたら、こんな記事があったので、書き写しました。

 昆布と椎茸が嫌いだというのも分からないではない。私も幼稚園に通っていた頃はお弁当に昆布巻きが入っていると泣きたくなった。先生に白湯をもらい、昆布巻きをお湯の中で解体して味を薄くしてようやく食べた。

 晩御飯に焼き椎茸が出ると不幸な気持ちになった。ああ、なんて不幸な子どもなのかしらと絵本に出てくる小公女の気分だった。昆布も椎茸も良い出しが出る。それだけ味が濃いので子どもの舌には辛いものがあった。
   (中沢けい 2020.6.13 土曜 朝日新聞)

 中沢さん、椎茸嫌いだったのか。何だか不思議です。もちろん、私は大好きでした。物心ついたときからずっと椎茸は好きだった。キライと思ったことがなかった。ずっとあこがれだし、ずっと友だちでした。

 特に、乾燥シイタケの煮物、これは母が弁当に入れてくれた中学生の頃から、お肉よりも好きでしたよ。実は、あれ一切れでゴハン一杯は食べられるかも! それは言い過ぎかな。まあ、それくらい好きでした。

 小学生の頃は、椎茸そんなに食べられなかったんだろうな。高級食材だった気がします。それを今の子らは、好き嫌いを言うんだから、困ってしまうな。

1 シイタケやごはん一杯ペロリだぜ

2 椎茸や 日向臭さの軒の下

3 椎茸や カバンの中の甘辛さ




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