甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

私は見てるだけ。何も心に感じてないのかも……。

2014年05月15日 20時49分29秒 | ことば見つけた!
★ 人は権威に弱い(向井万起男さん・病理医)
 人は権威に弱い。どんな分野のことであれ権威ある専門家の言うことは常に正しいと思いがちだ。一方、権威ある専門家は一般人の言うことには耳を貸そうとしないことが多い。〝門外漢や素人なんぞにわかってたまるものか〟というわけだ。で、ひとたび権威ある専門家の考えが世の中に流布されると、それが常識と思う人だらけになってしまう。そうした状況を変えるのは実に難しい。
 →2014/5/14 朝日新聞・名古屋版・夕刊より

 確かにその通りで、今の私たちの社会は、たくさんの常識が横行しています。ですから、社会を生きて行くにはその常識にのっとっていかねばならないのです。「一般人」といわれる人は、その常識にしばられているので、何だか窮屈に生きています。また、その常識を知らない人は、自分の分かる世界で満足させられ、社会のワクからはずされて生きていくしかありません。そうした階級社会を生きて、日本の人々は相変わらず閉塞感に包まれています。私は、いいかげんな「一般人」なので、あまり常識を知らないまま、必死になってまわりの人に合わせてやっていくばかりです。



★ 歌が生まれるとき(俵 万智さん・歌人)
 百パーセント心が満たされてしまうと、歌はまず生まれない。これは恋の歌にしても旅の歌にしても同じことである。何か満たされない部分があってこそ、歌を作りたいというエネルギーが湧いてくる。 
 

→俵 万智著「短歌の旅」1992年 文藝春秋刊より

 満たされていたら、芸術は生まれないという。ごくまれに幸福の絶頂で生まれるものもあるかもしれませんが、ゴッホさんにしても、青木繁さんにしても、石川啄木さんにしても、漱石先生も? みんな満たされない何かを補おうと、芸術を生み出したかもしれません。旅にしても、ものすごく満足して、思い切り疲れて、何もかも満ち足りていたら、何も生まれないのかもしれません。写真を見てふたたび喜ぶときも、どこかに満足感が足りない時なのかもしれません。どうかな……。


★ 自然と交感すること(渡辺京二さん・評論家)
 人間が自然と交感するというのは、山川草木を含めてあらゆる存在を生命とみなし、その中で生死する自分の運命を納得するということです。昔は、聖人賢人でなくても、あらゆる凡人にできたことでした。
 
→渡辺京二著「近代の呪い」2013年 平凡社新書より

 昔であれば、私のような凡人でも、「自然と交感する」ことができたかもしれない。でも、私も一応近代人のはしくれなので、自然と交感できなくなっている。そして、自分たちの文明は、すべて日本人の歴史と伝統と、尊い努力によって作り上げられたもので、自分もその文明の人となるべく、努力し、近代社会の中で生きていこうとしています。それなりに自然も味わっているという気にはなっていますが、それは自然との交感ではなくて、ただの自然の消費ですね。消費し終わったら、さっさと都会の中に帰ってきますし、自然の中で暮らすことなど、考えられません。

 ああ、近代生活にどっぷり漬かっていて、自然どころではないですね。

 花を見るのではなくて、ただ写真を撮っているだけです。データとして残すことに意義があって、花を見ているわけではありません。見ている心はカラッポです。もう、そうなってしまっています。自然の中に生死を感じていないのです。ただ、見ているだけのものです。

 



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