過去に貼り付けたかもしれない写真を、もう一度取り込んでみました。
伊勢から、熊野をめざす道が細々と続いていて、いよいよ熊野の世界に入って行こうか(まだまだ序の口ですけど)というところに峠があって、その名も恐ろしい女鬼峠(めきとうげ)というのがあります。
そこを越えたら、櫛田川沿いの谷間から、宮川沿いの谷間に降りていくことになって、そのまま川を遡ると、南に向かう道があります。
そんなに南に行かなくて、峠を降りてすぐのところ、そこに伊勢志摩サミットで世界の首脳たちに飲んでもらった日本酒があったそうで、それを作ってるところの一軒の酒蔵がここでした。
元坂酒造(げんさかしゅぞう)といいます。今も現役の、知る人ぞ知る酒蔵です。
何年か前の夏、ムクゲの咲いている時に訪れたみたいで、酒蔵に覆いかぶさるようにムクゲは咲いていました。
今は冬の終わり・春の始まりだから、ムクゲは存在するのかどうか、それさえ分からないくらいに切りそろえられていたようです。きっと暖かさと一緒になって伸びるはずだから、夏にはまた、咲き乱れていますね。
お酒を造るのって、もう暖かくなってきたので、もう仕込みは済んだんでしょうね。シーズンオフの酒蔵は地道に商売していくだけなんだろうか。新酒まつりみたいなイベントはあったのかどうか。
先ほどの給水塔も、夕空にさみしく立っていました。私はお酒が欲しいんじゃなくて、ただ写真を撮りに来ただけだったんでしたね。通りすがりの旅人なのかな。
事務所の横の小さなライオン、こんなところで何をしているんでしょう。番犬かなあ。オーナーの趣味かなあ。ドッシリしているわけではなく、誰かに向かって吠えようとしているところみたいです。まるで犬のポーズ。
番犬代わりのライオンだなんて、少しトンチンカンな感じです。小学生に馬乗りされそうな、何だか拍子抜けするライオン!
平日だったから、鉄の扉は開いていましたけど、中ではそんなに人が動いている雰囲気はなかった。そういえば、お勤めしている人たちのクルマがまるでないのです。みんな地元の方だけで作ってるんだろうか。
ここのお酒に興味はあります。前に誰かにもらったような気もします。でも、残念ながら私は、日本酒の違いがわからなくて、「おいしいなあ」というところまで行けなかった。
日本酒の味の分かる大人になりたいとは思いますが、いったいいつになったら、それが分かるようになるのか、そういう時は永遠に来ないのか、わからないけれど、憧れとしてこれからも時々思い出していきます。しっかり選んで、チビチビ吞んでいかなくちゃ! ガーガー呑むだけでは、ただの酔っ払いですもんね……。