今朝、朝寝をしていました。六時は過ぎていたでしょうか。
そうしたら、うちの庭でコロコロと転がすような鳴き声がしました。
転がすというのは、どういうんでしょうか、チチチチチという風には聞こえました。でも、モズには「小さい秋」を呼んでもらわなくちゃいけないし、そんな単純なものではなかったですね。
チィチィチィチ(のどをコロコロ転がす感じで)、チッチ、チィチイチイチ、あわてて何のトリだろうと起きだして、庭の木のところを見てみましたが、確かに鳴き声は聞こえるけれど、姿は見えなかった。いつまでもひとりで鳴いています。
この空気感を揺るがす声は、イソヒヨドリの上手なアリアでもないし、ヒヨドリの気の強そうなやんちゃな高い声でもないし、確かに秋の朝にふさわしい。私は昨日(正確には今朝)は二時くらいから窓を開け放って、オリオン座の下で寝ている気分で東枕で寝て、目を空けると星が手に取れそうで、優雅だけれど、何だか眠れない朝方を過ごしていました。だから、朝寝して六時を過ぎでもグダグタしていたんだと思われます。
そうしたら、転がす声、やんちゃな若者が、オラオラオラと、口の中で怒声を響かせるような、あんな下品なのではないんです。ちゃんと舌を回転させているのか、キーキイキイキイ(という聞きなしがネットに出ていました)という風に鳴いていた。気づいた時には、電信柱の上でした。
それからしばらくは、ご近所のいろんなところでモズくんは鳴いているようで、うちの町がモズくんに秋の宣言をしてもらっている、そんな感じでした。しばらくはいてくれたようです。
そんなさわやかな朝を迎えた私たちですが、気分は少し重かったのです。ふと庭を見たら、うちのシンボルツリーであるウラジロガシから何匹かの大きなハチが飛び立っていくところを目撃しました。
気づいたのは何日か前で、実際に動き始めたのは昨日でした。もうシンボルツリーではあるけれど、自宅の庭にスズメバチを飼っておく余裕はないので、できればスズメバチ(かどうかは、わからないですけど、時々顔がオレンジのヤツがいました。顔が黒いのもいたのかな?)にはそんなに来てもらいたくなかった。
だから、スズメバチが滞在しやすい、枝が込み入ったうちの庭の天空の密林となっているところを全部切り取ることにしました。
脚立を使い、下の方から枝を切り落とし、見張りの奥さんが、ヤツらが来たら、「避難して!」と声をかけてもらって、どうにか、密林はスカスカになりました。あれだったら、まだ私の頭の方が密生しているくらいに、スカスカにしてしまった。
ウラジロガシは、切られたところから猛然と枝を伸ばしてくれるので、今はスカスカだけど、すぐに私の頭よりもモシャモシャになるでしょう。その回復力のすごさは、たぶん、今から寒くなるにしても大丈夫だと思っています。
秋にはなりつつあるけど、ものすごく日中は暑くて、とてもまともなことはできません。冷房の効いたところで静かにパソコンでもいじってたいけど、そんなことはできなくて、日々、何かしなきゃと思いつつ何もできていない毎日です。
でも、スズメバチたちには、目にもの見せてやりました。さっきなんかは、何だか怒ってうちの網戸に突進する暴れん坊もいたけれど、そんなにヤツらがこだわる何かは見つかりませんでした。
てっきり、ヤツらの小さな巣みたいなのがあるのだと思っていました。でも、今のところ見つかりません。ヤツらが食べるという大きな蛾の幼虫はいたけれど、ヤツらは朝ごはんを食べるところとしてうちのウラジロガシを見ていたのか、それともまだ処分しきれていない葉と枝の山の中にヤツらの子どもたちがいるのかもしれず、用心しながら処分していきたいと思います。
一難去って、明日はどうなることやら。