いつもは雲出川(くもずがわ)沿いに川をさかのぼってサクラを見に行くのですが、今日はいつもと違うサクラの咲いているところを求めて、櫛田川の本流をめざしました。
何日か前に、多気町の山奥のサクラを見に行きましたけど、あれは宮川水系なのかもしれません。
そうか、三重県の真ん中の津市の南に雲出川が流れていて、これが津市と松阪市を分けています。雲出川から北側、川の左岸が津市になります。ずっと津市の中を流れてきて、伊勢湾に出るというところで右岸が松阪市になるのか。
櫛田川は、松阪市の山奥、奈良との県境あたり、たぶん、高見山あたりから流れてくる川に、ダムを設けたり、いくつもの川を合わせながら、最後は伊勢湾に注ぎますが、この川はずっと松阪市で、途中で多気町などとの境界線になりながら、最後は松阪市にもどってしまいます。
宮川は、百名山の大台ケ原山に源があり、そこから百キロ以上旅をして伊勢湾に注ぎます。河口は伊勢市になります。いくつか伊勢平野に川は流れているけれど、いくつもの県を通ってくるわけではないし、みんな三重県内で完結してしまうから、大きな川にはなれません。
木曾三川という木曽川・長良川・揖斐川という三つの川が愛知県や岐阜県との間を分けるように流れて、三重県はそこから始まるのですが、あの川は、長野県・岐阜県・愛知県などいくつもの県を通過して流れてきた川だから、大きな川になるのですね。
いや、別に県内で完結していていいのです。県内で清流が保てるのなら、それはそれでいいわけだ。
川沿いには、それぞれいくつものサクラの名所があって、人々を集めています。
私たちは、国道166を奈良に向かって走り、適当に写真を撮ったら、帰ってくることにして、ヒノキ花粉と黄砂も飛んでいますし、外に出ていると変な刺激があって、体もかゆくなってきたりするので、適当にサクラを見つけたり、ゴハンを食べたりして、満足したら、帰ってくることにしました。
それで、お昼前にどこという目的はなく、とりあえず国道166だと思って走り出しました。
途中で、めったに食べられない、峠の草餅やさんへ行きましたが、なんと買い占めにあったそうで、私たちには回ってきませんでした。ザンネンでした。本当に食べたかったら、もう少し早く出て、開店と同時に店に飛び込まねばなりませんでした。
そこまで考えていなくて、思い付きで寄り道しただけだから、お餅はすでに売り切れていました。
ずっと川をさかのぼり、廃校になった小学校まで行きました。うちの奥さんの知り合いの旦那さんがお勤めしていた学校なんだそうですが、とても静かで、大きなサクラが咲いていて、かわいらしい校舎があるのに、子どもたちがいないなんて、なんということでしょう。
もう一度、こうした田舎の山あいの土地で人々が暮らせる工夫を、日本全体で考えていかなくてはいけないです。
人が住んでないのなら、ソーラーパネルを立てろ! 洞窟でも掘って核のゴミの倉庫にしたらどうだ!
核のゴミが嫌なら、都会の産業廃棄物でも寝かせる場所にするか!
都会の人たちは、そこに住んでいる人が少ないというのをいいことにして、いろんなゴミを持ち込もうとします。
住んでいないわけではなくて、少ないだけなのに。そして、そうした田舎に都会から逃げかえる大人たちがたくさんいるというのを忘れています。
田舎からの革命みたいなのを起こしたい。前に石見銀山の地区で、いろんな人が入り込んで、老いも若きも活躍しているのを見たことがありますが、ああした新しいコミュニティを作り出すことが必要です。
そうなると、都会のごみはやって来なくなると思うのです。
何だかいつも同じパターンです。桜を見に行ったのに、いつもと同じようなことを書いている。書いているけど、お前にそれができるのか、問われているような気がします。