[5月6日22:30.天候:不明 アルカディアシティ6番街・下水道→代官屋敷]
下水道を突き進む稲生達。
盗賊団A:「げっ!?あいつらまだ追ってきやがる!」
盗賊団B:「どこかで撒かねぇとヤベェ!」
盗賊団C:「心配すんな!この先はスペシャルセキュリティエリアよ!」
盗賊団達が駆け抜けると、水路からモンスターが飛び出して来て、稲生達の前に立ちはだかった。
それは全身が青い鱗で覆われており、背中には背びれが付いていて、2足歩行のモンスターだった。
手には鎗や銛を持っている。
クリス:「サハギンだ!こんな所にいやがるのか!」
クリスは背中の剣を抜いた。
マリア:「確かサハギンも火に弱かった!勇太、援護を頼む!」
稲生:「はい!」
マリア:「パペ、サタン、パペ、サタン、アレッペ。Fi ga!」
マリアの杖から火炎放射器のように炎が飛び出してきて、サハギン達を襲う。
稲生:「パペ、サタン、パペ、サタン、アレッペ。ギラ!」
クリス:「焼き魚にされたくないヤツは、私が解体ショーをやってやるよ!」
サハギンは5匹ほど現れたが、稲生達の連携により全てを倒すことができた。
マリア:「急ごう!」
そして再び盗賊団が逃げた方向へ向かう。
だが、途中に丁字路があった。
稲生:「! どっちだ!?」
マリア:「パペ、サタン、パペ、サタン、アレッペ。盗賊団はどっちに行った?」
マリア、交差点のど真ん中に魔法の杖を立てた。
すると、杖はパタッと左に倒れた。
マリア:「OK!Left!(よし、左だ!)」
クリス:「そんなんでいいのかい!?」
稲生:「い、いいんだ!マリアさんがいいって言ってるんだから!」
マリアの杖の魔力を信じて、稲生達は左に曲がった。
またしばらく進むと、広い空間に出た。
盗賊団A:「げげっ!?オマエら!?」
盗賊団B:「ど、どうする!?死んだフリするか!?死んだフリ!」
盗賊団C:「バッカ!もうおせーよ!」
クリス:「さあ、年貢の納め時だね。いい加減、アジトの場所を教えな!教えないと……」
マリアは魔法の杖を突き出した。
マリア:「黒焦げにする!」
盗賊団A:「ピェッ!こ、この姉ちゃん達、怖ェ!」
盗賊団B:「バッカ!俺達ゃ、盗賊団だぜ!?ナメられたら終わりだ!」
盗賊団C:「あ、あたぼうよ!お、おい、姉ちゃん達!威張るのは、俺達を倒してからにしな!」
クリス:「ほお……?」
すると盗賊団A、ホイッスルを出してピィーッと吹いた。
仲間の盗賊団がわらわらと現れるのだろうか?
クリス:「烏合の衆が現れたところで、私達の敵では……」
ズシン……!
稲生:「んっ?」
ズシン……!ズシン……!
マリア:「な、なに?この振動?」
イリーナ:「ははぁ……。質より量ではなく、一応、量より質作戦は使ってきたか……」
ボコォッと壁に穴が空き、そこから巨大なサハギンが現れた。
盗賊団A:「サハギン軍団のボス、サハギンキングよ!あとはよろしく頼むぜ!」
サハギンキング:「ガァァァァッ!」
稲生:「マジか。ここでボス戦か……」
盗賊団B:「俺達ゃ、ズラかっていいのか?」
盗賊団C:「バッカ。ナンボ何でも、このサハギンキングに勝てたヤツぁいねぇ。姉ちゃん達の死体の一部をお代官様に持って行けば、褒めてもらえるぜ」
盗賊A:「オメェ、アタマいいなー!」
稲生:「お代官?」
マリア:「後で話は聞かせてもらうからな!」
こうしてボス戦が始まった。
[同日23:00.天候:晴 アルカディアシティ6番街 代官屋敷]
ガメツィン・シ・ミッターレ:「クフフフフ……。先般の党大会における大感動は、未だ冷めやらぬものであります」
ロッカータ・ニ・トッメーロ:「副理事殿、さすがは横田理事の御側におられるだけあって、モノマネが上手でいらっしゃいますなぁ……」
ガメツィンは魔界共和党総務副理事である。
ロッカータは6番街の統治を任された代官である。
ガメツィン:「やはり何度も見ても、女戦士の下着は見物じゃのぅ」
ロッカータ:「副理事殿。人間界ではあのような恰好のまま、走ったり跳んだりする競技があるとのことですよ。……あ、ワインをお注ぎします」
ガメツィン:「何じゃと?あれは鎧の下に着る下着であろう?その姿のまま走ったり跳んだりする競技があるのか?ふーむ……是非とも我が国にも導入したいものだ」
女子陸上競技のことである。
ガメツィン:「して、あの服は何であろうか?」
ロッカータ:「あれは人間界のティーンが学校に通う際に着る制服というものでございます。清楚ながらもその内より滲み出るエロティックさに、人間界の男は虜になる者が多いとのことです」
ガメツィン:「うむうむ。やはり魔界の服より、人間界の服の方が洗練されておるのぅ。ワシの秘蔵コレクションが増えること、この上ない」
ロッカータ:「何よりでございます。しかしそれも、私の副理事に対する忠誠あってのこと」
ガメツィン:「分かっておる。今夏のボーナス査定は任せておけ。その後の人事考課についても、特に贔屓しようの」
ロッカータ:「有り難き幸せ」
ガメツィン:「下着の方は横田理事に賄賂として送っておけ。理事は服よりも下着に御執心だからな」
ロッカータ:「かしこまりました。夏になれば、人間界の女子は水着なる物を着用します。人間界から持ち込む者も多い故、どうぞお楽しみに……」
ガメツィン:「おお。期待に胸高鳴るのぅ。ヒヒヒ……」
と、そこへ部屋の電話が鳴る。
ガメツィン:「何じゃ?せっかく今、女服鑑賞会を楽しんでおったのに……」
ロッカータ:「少々お待ちください」
ロッカータが電話に出る。
ロッカータ:「何だ?副理事殿はお楽しみの最中であるぞ!」
しかし、ロッカータの耳に入って来たのはそれを疑う内容であった。
震えながらその内容を何度も確認し、そして電話を切った。
ガメツィン:「どうした?」
ロッカータ:「ふ、副理事殿!た、大変です!この鑑賞会のことがバレました!」
ガメツィン:「何じゃと!?」
ロッカータ:「は、は、早く逃げましょう!」
2人はドアから逃げようとしたが、それはできなかった。
重厚とはいえ木製のドアを、長剣で切り裂いてぶち破ってきた女戦士がいたからだ。
そして、その後ろには男1人と女が2人。
悪代官と悪党幹部、ついに年貢の納め時であった。
下水道を突き進む稲生達。
盗賊団A:「げっ!?あいつらまだ追ってきやがる!」
盗賊団B:「どこかで撒かねぇとヤベェ!」
盗賊団C:「心配すんな!この先はスペシャルセキュリティエリアよ!」
盗賊団達が駆け抜けると、水路からモンスターが飛び出して来て、稲生達の前に立ちはだかった。
それは全身が青い鱗で覆われており、背中には背びれが付いていて、2足歩行のモンスターだった。
手には鎗や銛を持っている。
クリス:「サハギンだ!こんな所にいやがるのか!」
クリスは背中の剣を抜いた。
マリア:「確かサハギンも火に弱かった!勇太、援護を頼む!」
稲生:「はい!」
マリア:「パペ、サタン、パペ、サタン、アレッペ。Fi ga!」
マリアの杖から火炎放射器のように炎が飛び出してきて、サハギン達を襲う。
稲生:「パペ、サタン、パペ、サタン、アレッペ。ギラ!」
クリス:「焼き魚にされたくないヤツは、私が解体ショーをやってやるよ!」
サハギンは5匹ほど現れたが、稲生達の連携により全てを倒すことができた。
マリア:「急ごう!」
そして再び盗賊団が逃げた方向へ向かう。
だが、途中に丁字路があった。
稲生:「! どっちだ!?」
マリア:「パペ、サタン、パペ、サタン、アレッペ。盗賊団はどっちに行った?」
マリア、交差点のど真ん中に魔法の杖を立てた。
すると、杖はパタッと左に倒れた。
マリア:「OK!Left!(よし、左だ!)」
クリス:「そんなんでいいのかい!?」
稲生:「い、いいんだ!マリアさんがいいって言ってるんだから!」
マリアの杖の魔力を信じて、稲生達は左に曲がった。
またしばらく進むと、広い空間に出た。
盗賊団A:「げげっ!?オマエら!?」
盗賊団B:「ど、どうする!?死んだフリするか!?死んだフリ!」
盗賊団C:「バッカ!もうおせーよ!」
クリス:「さあ、年貢の納め時だね。いい加減、アジトの場所を教えな!教えないと……」
マリアは魔法の杖を突き出した。
マリア:「黒焦げにする!」
盗賊団A:「ピェッ!こ、この姉ちゃん達、怖ェ!」
盗賊団B:「バッカ!俺達ゃ、盗賊団だぜ!?ナメられたら終わりだ!」
盗賊団C:「あ、あたぼうよ!お、おい、姉ちゃん達!威張るのは、俺達を倒してからにしな!」
クリス:「ほお……?」
すると盗賊団A、ホイッスルを出してピィーッと吹いた。
仲間の盗賊団がわらわらと現れるのだろうか?
クリス:「烏合の衆が現れたところで、私達の敵では……」
ズシン……!
稲生:「んっ?」
ズシン……!ズシン……!
マリア:「な、なに?この振動?」
イリーナ:「ははぁ……。質より量ではなく、一応、量より質作戦は使ってきたか……」
ボコォッと壁に穴が空き、そこから巨大なサハギンが現れた。
盗賊団A:「サハギン軍団のボス、サハギンキングよ!あとはよろしく頼むぜ!」
サハギンキング:「ガァァァァッ!」
稲生:「マジか。ここでボス戦か……」
盗賊団B:「俺達ゃ、ズラかっていいのか?」
盗賊団C:「バッカ。ナンボ何でも、このサハギンキングに勝てたヤツぁいねぇ。姉ちゃん達の死体の一部をお代官様に持って行けば、褒めてもらえるぜ」
盗賊A:「オメェ、アタマいいなー!」
稲生:「お代官?」
マリア:「後で話は聞かせてもらうからな!」
こうしてボス戦が始まった。
[同日23:00.天候:晴 アルカディアシティ6番街 代官屋敷]
ガメツィン・シ・ミッターレ:「クフフフフ……。先般の党大会における大感動は、未だ冷めやらぬものであります」
ロッカータ・ニ・トッメーロ:「副理事殿、さすがは横田理事の御側におられるだけあって、モノマネが上手でいらっしゃいますなぁ……」
ガメツィンは魔界共和党総務副理事である。
ロッカータは6番街の統治を任された代官である。
ガメツィン:「やはり何度も見ても、女戦士の下着は見物じゃのぅ」
ロッカータ:「副理事殿。人間界ではあのような恰好のまま、走ったり跳んだりする競技があるとのことですよ。……あ、ワインをお注ぎします」
ガメツィン:「何じゃと?あれは鎧の下に着る下着であろう?その姿のまま走ったり跳んだりする競技があるのか?ふーむ……是非とも我が国にも導入したいものだ」
女子陸上競技のことである。
ガメツィン:「して、あの服は何であろうか?」
ロッカータ:「あれは人間界のティーンが学校に通う際に着る制服というものでございます。清楚ながらもその内より滲み出るエロティックさに、人間界の男は虜になる者が多いとのことです」
ガメツィン:「うむうむ。やはり魔界の服より、人間界の服の方が洗練されておるのぅ。ワシの秘蔵コレクションが増えること、この上ない」
ロッカータ:「何よりでございます。しかしそれも、私の副理事に対する忠誠あってのこと」
ガメツィン:「分かっておる。今夏のボーナス査定は任せておけ。その後の人事考課についても、特に贔屓しようの」
ロッカータ:「有り難き幸せ」
ガメツィン:「下着の方は横田理事に賄賂として送っておけ。理事は服よりも下着に御執心だからな」
ロッカータ:「かしこまりました。夏になれば、人間界の女子は水着なる物を着用します。人間界から持ち込む者も多い故、どうぞお楽しみに……」
ガメツィン:「おお。期待に胸高鳴るのぅ。ヒヒヒ……」
と、そこへ部屋の電話が鳴る。
ガメツィン:「何じゃ?せっかく今、女服鑑賞会を楽しんでおったのに……」
ロッカータ:「少々お待ちください」
ロッカータが電話に出る。
ロッカータ:「何だ?副理事殿はお楽しみの最中であるぞ!」
しかし、ロッカータの耳に入って来たのはそれを疑う内容であった。
震えながらその内容を何度も確認し、そして電話を切った。
ガメツィン:「どうした?」
ロッカータ:「ふ、副理事殿!た、大変です!この鑑賞会のことがバレました!」
ガメツィン:「何じゃと!?」
ロッカータ:「は、は、早く逃げましょう!」
2人はドアから逃げようとしたが、それはできなかった。
重厚とはいえ木製のドアを、長剣で切り裂いてぶち破ってきた女戦士がいたからだ。
そして、その後ろには男1人と女が2人。
悪代官と悪党幹部、ついに年貢の納め時であった。