[11月6日09時38分 天候:晴 宮城県仙台市若林区保春院前丁 若林区役所バス停→仙台市営バスJ411系統車内]
愛原「……はい。そういうわけでして、これから当時の担任の先生だった人に聞いて来ようと思います」
私はバスを待っている間、電話で善場主任に経過を報告していた。
日曜日にも関わらず、主任はすぐに電話に出て報告を聞いてくれた。
善場「そうですか。仙台の家は、焼失していたのですね。その件については、こちらで調べておきます。愛原所長は、現地に向かってください」
愛原「分かりました。もしも、高橋がコロナ陽性だったら、どうしますか?」
善場「それは関係各機関の指示に従ってください、としか申し上げられません」
愛原「分かりました」
リサ「先生、バス来たよ」
愛原「……あ、それでは、これからバスに乗りますので。……はい、失礼します」
〔J411系統、仙台駅前、定禅寺通・市役所前経由、交通局・大学病院前行きです〕
大型のノンステップバスが来た。
私達は中扉からバスに乗り込み、後ろの席に座った。
休日で1時間に2本しか無いバスは、混んではいなかったが、お年寄りが多かった。
〔発車致します。ご注意ください〕
バスは私達を乗せると、発車した。
〔ピン♪ポン♪パーン♪ このバスはJ411系統、仙台駅前、定禅寺通・市役所前経由、交通局・大学病院前行きです。次は保春院前丁、保春院前丁でございます。日蓮正宗佛眼寺へおいでの方は、荒町でお降りになると便利です。次は、保春院前丁でございます〕
愛原「仙台の家は火事で焼け落ちた……。しかも、不審火か……」
リサ「アンブレラが火を点けた?」
愛原「いや、それは無い。だってその時、まだ白井は高校生で、まだアンブレラに入ってもいないんだから」
リサ「あ、そうか」
原因不明の火事だから不審火だとはいうが、まさか、な……。
因みに、今頃高橋は病院に着いた頃だろう。
急患センターの診療開始が9時半だから、それに合わせて行くということだ。
ただ、ああいう所は混んでいることが多い。
ましてや今は、コロナ禍だ。
受付はできても、実際に診察が行われるまで、休日のTDLのアトラクション並みの待ち時間が予想される。
全て終わるまで、昼くらいまで掛かると見るべきだろう。
一応、父親には終わったら連絡するように頼んである。
コロナ陽性だったら、私達も濃厚接触者になるのか……。
陰性だといいが……。
因みに、リサだけ除外されるがなw
[同日09時55分 天候:晴 同市青葉区中央 仙台駅前バス停→JR仙台駅]
バスは県道235号線を西進した。
路線名は荒井荒町線というのだが、地元民は『荒浜街道』と呼んでいる。
埼玉県民なら、『あらあら街道』と呼びそうだがな。
荒町交差点から国道286号線を右折する。
かつては国道4号線であったが、指定から外され、代わりに重複していた286号線がクローズアップされた。
それも次の信号では、市道・愛宕上杉通に分かれて行く。
そして、仙台駅前のバス停は仙台TRビルの前だった。
主にヤマダ電機LABIなどが入居しているビルである。
かつては青葉通りに入ってすぐの所がバス停だったが、こちらに変更された。
もちろん、ここでも特に不便は無い。
〔「ご乗車ありがとうございました。仙台駅前です」〕
グライドスライド式の二枚扉が左右に開き、降車客はその前扉に向かう。
私達もここでバスを降りた。
愛原「地下鉄の中を通って行こう」
リサ「うん」
バス停の目の前に、地下鉄の入口がある。
そこから地下に下りた。
そして地下道を進み、JR仙台駅を目指す。
リサ「ここから愛子駅まで、どのくらい掛かるの?」
愛原「だいたい30分っていったところかな」
リサ「そっかぁ……」
愛原「何だぁ?また、お菓子とジュースかぁ?」
リサ「う、うん。まあね」
愛原「しょうがないな。今度の電車は、小牛田行きと同じ車両だから、買っていいぞ」
リサ「! おー!」
[同日10時22分 天候:晴 JR仙台駅→仙山線1843M列車最後尾車内]
小牛田行きは1番線から出たが、仙山線ホームは基本的に東側の7番線または8番線から出る。
〔本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。今度の8番線の列車は、10時26分発、普通、愛子行きです。この列車は、6両です。……〕
リサはホームの自販機で、ジュースとお菓子を買っていた。
〔まもなく8番線に、当駅止まりの列車が参ります。危ないですから、黄色い点字ブロックまで、お下がりください。この列車は、6両です。……〕
そして、下り方向から上り列車がやってくる。
小牛田行きで乗った列車と同じ両数ではあったが、向こうは701系も混ざった混結編成だったのに対し、こちらはE721系で統一されていた。
4両編成に2両編成を連結した6両編成である。
〔せんだい~、仙台~。本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございました。お忘れ物の無いよう、ご注意ください〕
ここまで乗って来た乗客達がぞろぞろ降りて来る。
全てのドアが開き、そこから降りて来ていた。
私とリサは2両編成側の後ろの車両、つまり最後尾に乗り込んだ。
30分くらいの乗車時間だから、ドア横の2人席でもいいと思ったが、リサが飲食物を購入したので、ボックスシートに座る。
恐らく仙台~愛子間は本数も多く、それだけ利用客が多いから、ボックスシートの通路側にも他の乗客が座ると思われる。
私がそれを言うと、リサはあっと気づいたようだ。
リサ「そっかぁ……」
愛原「帰りは何も買わないで、そっちの席に座ろう」
リサ「その方がいいね」
しかしながら、リサは窓際のテーブルにジュースのペットボトルを置いて、キヨスクで買ったポッキーを齧り始めた。
〔この電車は仙山線、普通、愛子行きです〕
私はこれから向かう小松先生の家の住所をグーグルマップで調べたが、愛子駅から徒歩10分ほどの場所であり、どうやら一軒家にお住まいのようだった。
愛原「いいか?門伝先生もそうだが、これから行く小松先生の所も、元は学校の先生で、最後は校長先生まで勤め上げた人だ。絶対に失礼の無いようにな?」
リサ「分かった」
ああ、そうか……。
手土産くらい用意すれば良かったな……。
まあ、途中で買って行くか。
愛原「……はい。そういうわけでして、これから当時の担任の先生だった人に聞いて来ようと思います」
私はバスを待っている間、電話で善場主任に経過を報告していた。
日曜日にも関わらず、主任はすぐに電話に出て報告を聞いてくれた。
善場「そうですか。仙台の家は、焼失していたのですね。その件については、こちらで調べておきます。愛原所長は、現地に向かってください」
愛原「分かりました。もしも、高橋がコロナ陽性だったら、どうしますか?」
善場「それは関係各機関の指示に従ってください、としか申し上げられません」
愛原「分かりました」
リサ「先生、バス来たよ」
愛原「……あ、それでは、これからバスに乗りますので。……はい、失礼します」
〔J411系統、仙台駅前、定禅寺通・市役所前経由、交通局・大学病院前行きです〕
大型のノンステップバスが来た。
私達は中扉からバスに乗り込み、後ろの席に座った。
休日で1時間に2本しか無いバスは、混んではいなかったが、お年寄りが多かった。
〔発車致します。ご注意ください〕
バスは私達を乗せると、発車した。
〔ピン♪ポン♪パーン♪ このバスはJ411系統、仙台駅前、定禅寺通・市役所前経由、交通局・大学病院前行きです。次は保春院前丁、保春院前丁でございます。日蓮正宗佛眼寺へおいでの方は、荒町でお降りになると便利です。次は、保春院前丁でございます〕
愛原「仙台の家は火事で焼け落ちた……。しかも、不審火か……」
リサ「アンブレラが火を点けた?」
愛原「いや、それは無い。だってその時、まだ白井は高校生で、まだアンブレラに入ってもいないんだから」
リサ「あ、そうか」
原因不明の火事だから不審火だとはいうが、まさか、な……。
因みに、今頃高橋は病院に着いた頃だろう。
急患センターの診療開始が9時半だから、それに合わせて行くということだ。
ただ、ああいう所は混んでいることが多い。
ましてや今は、コロナ禍だ。
受付はできても、実際に診察が行われるまで、休日のTDLのアトラクション並みの待ち時間が予想される。
全て終わるまで、昼くらいまで掛かると見るべきだろう。
一応、父親には終わったら連絡するように頼んである。
コロナ陽性だったら、私達も濃厚接触者になるのか……。
陰性だといいが……。
因みに、リサだけ除外されるがなw
[同日09時55分 天候:晴 同市青葉区中央 仙台駅前バス停→JR仙台駅]
バスは県道235号線を西進した。
路線名は荒井荒町線というのだが、地元民は『荒浜街道』と呼んでいる。
荒町交差点から国道286号線を右折する。
かつては国道4号線であったが、指定から外され、代わりに重複していた286号線がクローズアップされた。
それも次の信号では、市道・愛宕上杉通に分かれて行く。
そして、仙台駅前のバス停は仙台TRビルの前だった。
主にヤマダ電機LABIなどが入居しているビルである。
かつては青葉通りに入ってすぐの所がバス停だったが、こちらに変更された。
もちろん、ここでも特に不便は無い。
〔「ご乗車ありがとうございました。仙台駅前です」〕
グライドスライド式の二枚扉が左右に開き、降車客はその前扉に向かう。
私達もここでバスを降りた。
愛原「地下鉄の中を通って行こう」
リサ「うん」
バス停の目の前に、地下鉄の入口がある。
そこから地下に下りた。
そして地下道を進み、JR仙台駅を目指す。
リサ「ここから愛子駅まで、どのくらい掛かるの?」
愛原「だいたい30分っていったところかな」
リサ「そっかぁ……」
愛原「何だぁ?また、お菓子とジュースかぁ?」
リサ「う、うん。まあね」
愛原「しょうがないな。今度の電車は、小牛田行きと同じ車両だから、買っていいぞ」
リサ「! おー!」
[同日10時22分 天候:晴 JR仙台駅→仙山線1843M列車最後尾車内]
小牛田行きは1番線から出たが、仙山線ホームは基本的に東側の7番線または8番線から出る。
〔本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。今度の8番線の列車は、10時26分発、普通、愛子行きです。この列車は、6両です。……〕
リサはホームの自販機で、ジュースとお菓子を買っていた。
〔まもなく8番線に、当駅止まりの列車が参ります。危ないですから、黄色い点字ブロックまで、お下がりください。この列車は、6両です。……〕
そして、下り方向から上り列車がやってくる。
小牛田行きで乗った列車と同じ両数ではあったが、向こうは701系も混ざった混結編成だったのに対し、こちらはE721系で統一されていた。
4両編成に2両編成を連結した6両編成である。
〔せんだい~、仙台~。本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございました。お忘れ物の無いよう、ご注意ください〕
ここまで乗って来た乗客達がぞろぞろ降りて来る。
全てのドアが開き、そこから降りて来ていた。
私とリサは2両編成側の後ろの車両、つまり最後尾に乗り込んだ。
30分くらいの乗車時間だから、ドア横の2人席でもいいと思ったが、リサが飲食物を購入したので、ボックスシートに座る。
恐らく仙台~愛子間は本数も多く、それだけ利用客が多いから、ボックスシートの通路側にも他の乗客が座ると思われる。
私がそれを言うと、リサはあっと気づいたようだ。
リサ「そっかぁ……」
愛原「帰りは何も買わないで、そっちの席に座ろう」
リサ「その方がいいね」
しかしながら、リサは窓際のテーブルにジュースのペットボトルを置いて、キヨスクで買ったポッキーを齧り始めた。
〔この電車は仙山線、普通、愛子行きです〕
私はこれから向かう小松先生の家の住所をグーグルマップで調べたが、愛子駅から徒歩10分ほどの場所であり、どうやら一軒家にお住まいのようだった。
愛原「いいか?門伝先生もそうだが、これから行く小松先生の所も、元は学校の先生で、最後は校長先生まで勤め上げた人だ。絶対に失礼の無いようにな?」
リサ「分かった」
ああ、そうか……。
手土産くらい用意すれば良かったな……。
まあ、途中で買って行くか。