報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“私立探偵 愛原学” 「愛原家の修復」

2023-09-11 20:12:40 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[1月12日15時00分 天候:晴 東京都墨田区菊川2丁目 愛原家]

 高橋「先生!新しい冷蔵庫が来ましたっスー!」
 愛原「そうか。それは良かった」

 今日は化けゴキブリに壊された家の修復デーであった。
 まずはハウスクリーニングを呼んで、ゴキブリに汚された床や壁などを洗ってもらう。
 それから内装工事業者に来てもらって、ゴキブリに壊されたドアや天井などを直してもらった。
 そして、最後はゴキブリに壊された冷蔵庫の代わり。
 壊れた冷蔵庫は廃品として、引き取ってくれるそうだ。

 佐藤「いつもありがとうございまーっス!」
 愛原「うん、いつもお世話様」

 高橋の知り合いのリサイクルショップということもあり、冷蔵庫を軽トラに積んで運んで来たが、2人とも見た目のガラは悪い。

 高橋「こっちだ」
 佐藤「うっス」

 ガレージを開けて、軽トラはそこに入ってもらった。
 助手席から降りて来たもう1人のスタッフを含め、2人掛かりで軽トラから冷蔵庫を降ろす。
 私がエレベーターを起動させて、3階まで行けるようにした。

 愛原「うん。メーカーや形は違うが、容量的には、前に使っていたのと大体同じだ。しかも、なかなかきれいだな」
 佐藤「そうなんです。まだ、1年くらいしか使われてない状態です」
 愛原「それを安く譲ってくれるなんて、ありがたいねー」
 佐藤「一家夜逃げした家から、借金のカタに没収されたヤツなんで安いっスよ」
 愛原「嫌な仕入れだな……」

 エレベーターに乗り込み、3階のボタンを押す。
 そして、エレベーターは3階に着いた。

 愛原「はい、ここでスリッパに履き替えてー」
 佐藤「あっ、そういうシステムっスか!」
 愛原「そういうこと。で、あれが引き取ってもらう壊された冷蔵庫」
 佐藤「了解っス。んじゃ、先にこれを設置してからにしますんで」
 愛原「よろしくね」

 因みに高橋は、1階から階段で上がって来た。
 エレベーターは4人乗りである為、冷蔵庫にリサイクルショップのスタッフ2人、そして私までしか乗れない為。

 愛原「これで、今日はまともな食事ができそうだな」
 高橋「ありがたい限りっスね。パールも買い物に行きましたし、今日の夕飯は任せてください」
 佐藤「え?パールがここにいるんスか?」
 高橋「あれ?言ってなかったか?パールはここで働くことになったんだよ。まあ、たまにメイドカフェのバイトも手伝いに行くことはあるけどな」
 佐藤「マジっスか。帰って来る前に、ちゃっちゃっと終わらせるぞ」
 スタッフ「おう」
 愛原「そんなにパール、怖がられてるんだ?」
 佐藤「パールのナイフに狙われたら、回復薬がいくつあっても足りねぇと言われてます」
 愛原「そんなに!?」
 高橋「『切り裂きパール』ですから」
 愛原「なるほどな……」

 作業は30分ほどで終了した。
 壊れた冷蔵庫は再び軽トラに積み込まれた。
 壊れているが、修理は可能だと思われたのか、佐藤達はその冷蔵庫にも養生布団を掛け、ガッツリとラッシングベルトで固定した。

 佐藤「それじゃ、毎度どうも!」
 愛原「どうもお世話様。請求書は後で送ってね」

 これでどうにか、巨大ゴキブリの被害は何とか直せたようだ。
 軽トラが出て行ってから、シャッターを閉めようとした時だった。

 リサ「先生、ただいま」

 そこへリサが帰って来た。

 レイチェル「Hi.こんにちは」

 BSAA北米支部養成学校からの留学生、レイチェルもいる。
 彼女は聖クラリス女学院の制服から、東京中央学園の制服を着ていた。

 愛原「キミは……新しい制服が入ったのかい?」
 レイチエル「はい。今日からです。似合いますか?」
 愛原「そうだな……。やはり、ブレザーの方がしっくり来るような気がする」
 レイチェル「Thank you.」

 リサと違い、レイチェルは普通の人間ということもあり、ブレザーの上にコートを羽織っていたが。

 リサ「日本国内のBOWを退治してきた先生と、どうしてもゆっくり話したいんだって」
 愛原「俺と?別に、大したことはしてないよ」
 レイチェル「No.ここにいるリサ・トレヴァーを手懐けていることが、何よりの証拠です」
 高橋「うむ。確かにそうだな」
 愛原「まあ……今から思えば、凄いことをしたなぁとは思うけど……。まあ、暗くなるまでの間だけだよ」
 レイチェル「Thank you.」

 とはいうものの、真冬なので17時にはもう真っ暗だけどな。
 取りあえず、4人でエレベーターに乗り込む。
 私は2人の少女の間に挟まれるようにして乗った。
 やはり、アメリカ人だからか、私よりも背が高い。
 さすがに高橋よりは低いので、180cmは無いようだが、170cmは越えているだろう。
 若くして国連軍の養成学校に入るくらいだから、それなりの身体能力を求められることは必至であるからか。
 因みに、胸もリサよりは明らかにデカい。

 リサ「! はい、先生。わたしの方を見て」
 愛原「おっと!」

 私の視線に気づいたリサが、私の手を引っ張った。
 そして、エレベーターが2階に到着する。

 愛原「はい、ここで靴を脱いでー」
 レイチェル「Oh!土足禁止ですか?」
 愛原「そうなの。このスリッパに履き替えてくれる?で、靴はそっちに置いてもらって……」
 リサ「事務所のルールだよねー」

 そういうリサも、スニーカーからスリッパに履き替えた。

 愛原「まあ、そうだな」

 事務所内にある応接コーナーに、2人を案内する。

 愛原「まあ、そこに座って。高橋、お茶を入れてやってくれ」
 高橋「分かりました」
 愛原「で、何から聞きたい?」
 レイチェル「リサからも聞きましたが、どうして凶悪なBOWをアンブレラの研究所から連れ出したのか、です」
 愛原「まあ、そうだな。あの時は、このリサが、化け物には見えなかったからかな。曲がりなりにも人間の姿をしていたんだから、やはり人間扱いしてあげるべきでは?と思ったんだ」
 レイチェル「それは危険な判断ですね。このリサは確かにそうですが、エブリンなどの人型BOWに騙されて殺される恐れがあります」
 愛原「そうかもな。だから、俺はラッキーだったと思う」
 リサ「先生は正しいよ」
 レイチェル「しかし、リサの話を聞いていると、リサは愛原先生を狙っているようです。それに対しては、どう思いますか?」
 愛原「今のところリサは、本気で俺を食い殺そうとは思っていない。それだけで十分さ」

 しかし、レイチェルは理解しにくいのか、首を横に振った。

 レイチェル「制御できていたエブリンですら、途中で制御不能になって暴走してしまいました。このリサも、その危険性は捨てきれません」
 愛原「その時は、俺が責任取って食い殺されるさ」

 まあ、あの研究所から連れ出す判断をしたのは俺だからな。

 レイチェル「リサは、愛原先生と結婚したいと言っています。愛原先生はどうしますか?」
 愛原「もしもリサが人間に戻れたら、前向きに考えるよ。さすがにBOWとの結婚は無理だが、人間に戻れば問題無いだろう?」
 レイチェル「その方法が分かっていないのに、ですか?」
 愛原「もうすぐ分かるかもしれないよ」
 レイチェル「Huh?」

 公一伯父さんの所から押収された薬品サンプル。
 『人間を鬼にする薬』。
 その成分が解明できれば、逆に、『鬼を人間に戻す薬』もできるかもしれないのだ。
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“私立探偵 愛原学” 「一夜明けて」

2023-09-11 11:33:59 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[1月12日06時30分 天候:晴 東京都千代田区神田佐久間町 秋葉原ワシントンホテル12階客室]

 朝になり、私は起床した。
 バスルームは1つしか無いので、順番に洗面所を使うしかない。

 高橋「おはようござすまーす、先生」
 愛原「オマエはもっと早いのか!」
 高橋「先生の為に朝飯を作る必要がありますからね」
 愛原「……それもそうか。だけど、今日は必要無いぞ。ホテルの朝食会場に行くから」
 高橋「分かってますって」
 リサ「でへへへ……」

 その時、リサがエロ下品な笑いを浮かべた。
 まるで、セクハラオヤジだ。
 もっとも、リサが人間のままであったなら、私よりも10歳以上年上のエロオバハンだったわけだ。
 もしもバブル世代のエロ女が現役女子高生だったなら?

 リサ「先生……お浣腸ヤダぁ……」
 高橋「先生。どうやらリサは、夢の中で先生から浣腸プレイを受けているようです」
 愛原「た、叩き起こせ」
 高橋「俺のマグナム発砲と閃光手榴弾使用、どっちにします?」
 愛原「普通に叩き起こせ」
 リサ「お腹が……おトイレ行かせてぇ……」
 愛原「くぉらっ!リサ、起きろぉっ!」

 リサは横向きになって寝ていたので、私はリサの尻を思いっ切り引っ叩いた。

 リサ「あだぁーっ!?」

 そこでリサはようやく目が覚めた。

[同日07時00分 天候:晴 同ホテル3階朝食会場]

 リサ「夢の中の先生が、『今日はお詫びに俺が、お前に浣腸してやろう』って言って来たの」
 愛原「分かった!分かったから、この話は外でするなよ!」

 私達は着替えて、朝食会場に向かった。

 リサ「先生が掃除用のバケツを持って来て、『この中にしちゃえよ、思いっ切り』って。『リサがウ○○するところ、見たいんだよ』だって。……きゃ!
 愛原「分かったから、もうこの話は終わり!」

 エレベーターが途中で止まらなくて良かった。

 高橋「こいつ、人間だったら人間だったらで、無計画に中出しプレイやりまくって、子供をポコポコ生んで、虐待死させてたタイプかもっスよ」
 愛原「うーむ……」

 リサの母親と思われる斉藤玲子も、まだ当時JCでありながら、上野医師と逃亡の旅の道中でヤりまくっていたらしいからなぁ……。
 血は争えないということか。
 実際、桧枝岐村の隠れ家からは、リサを含む何人もの子供が白井達によって連れ出されたらしい。
 それは全て、上野医師と斉藤玲子の子供である可能性が高いという。
 ただ、ビッチではあるが、母娘で似ているのは、一途であるということ。

 スタッフ「おはようございます」
 愛原「おはようございます。……ほお」

 朝食会場は多くの修学旅行生達で賑わっていた。
 セーラー服を着たJC達がキャピキャピ言いながら朝食を食べている。

 愛原「セーラー服の美少女集団……」
 リサ「先生!」
 高橋「どうやら、どこぞの女子校の修学旅行みたいっスね。セーラー服に派手な校章が付いてるっス」
 愛原「そうだな。リサはセーラー服着ないのか?」
 リサ「……その代わり、体操服とブルマは着てるでしょお?」
 愛原「なるほど。それもそうだな」
 高橋「しかし、こんな時期に修学旅行とは……」
 愛原「いやいや。冬休みが終わってから修学旅行に行く学校も、中にはあるよ。私立とかだと、公立の枠には囚われないからね」
 高橋「なるほど」

 私達は空いているテーブルに座ると、早速、料理を持ってくることにした。

 愛原「まずは、モーニングコーヒーだな」
 高橋「先生、俺がお持ちします」
 リサ「わたしも」
 愛原「そうか。ローストビーフも売りみたいだから、リサは食べ過ぎるなよ」
 リサ「ローストビーフ!?」
 愛原「俺にも、持って来てもらおうか」
 リサ「分かったー!」

 高橋がコーヒーを持って来ると、早速、料理を持って来てくれることになった。

 高橋「ちっ!ローストビーフのコーナー、メスガキ共で混んでやがる。このままじゃ、俺達の分が無くなるぞ」
 リサ「メスガキ共め……あ!」
 高橋「何だ?」

 リサは何かを思いついたようだ。
 そして、背伸びをして、長身の高橋にそっと耳打ち。

 高橋「マジかよ?何でメスガキ共にそんなことしなくちゃなんねーんだよ?」
 リサ「これも先生の為でしょ?わたしの為だったら、わたしだって変化してあいつら蹴散らすよ」
 高橋「ちっ、先生の為ならしゃあねぇ……」
 リサ「そういうこと」

 高橋はローストビーフコーナーに屯するJC達の所に行った。

 高橋「キミ達、ちょっとそこ空けてくれるかな?
 JC1「あ?……は、ハイ……!」
 JC2「超イケメン……」
 JC3「ど、どうぞ……」
 高橋「すまないね。ちょっと急いでるんだ」
 リサ「にひひ……!」

 リサは高橋の後ろに付いて、自分の分のロースビーフをごっそり皿に盛った。

 JC4「も、もしかして……ジャニーズの方ですか?」
 高橋「心外だなぁ。ちょこっとホストやってただけだよ」
 JC5「ホスト!?ホストだって!」
 JC1「本物のホスト、初めて見た……!」
 JC2「やっぱ東京は凄いね!」
 リサ(バーカ。車の改造費用稼ぎで、本当にちょっとやってただけだっつーの。やっぱガキだな)

 高橋は本当に愛原の分と自分の分しか取らなかったが、リサが根こそぎ持って行った為、2人が立ち去る頃には、もうローストビーフは無くなっていたという。

 愛原「あいつら、何やってんだ?」

 尚、私はそんな2人のやり方を、遠くから呆れて見ていたのであった。

[同日07時45分 天候:晴 秋葉原ワシントンホテル→都営地下鉄岩本町駅]

 ホテルをチェックアウトする。
 尚、高橋は一部のJC達とLINEを交換したようである。
 ホテルと秋葉原駅は目と鼻の先にあり、多くの通勤客が行き交っていた。

 愛原「オマエ、JCとヤったら犯罪だぞ?」
 高橋「今から歌舞伎町を学ぶのも、いい社会勉強っスよ。その中で、どれだけホスト漬けになるかどうか……」
 愛原「今からホストにでも戻る気か。一流探偵を目指す夢も頓挫だな。バイバイ」
 高橋「あっ、冗談っス!冗談!俺がやることじゃないっス!」
 リサ「学校に遅れるから、わたしはもう行くね」
 愛原「お、おう!気をつけてな!」

 リサはJR秋葉原駅の方に歩いて行った。

 愛原「俺は都営新宿線に行って、事務所に戻るけど、お前はどうする?このまま、西新宿まで行くか?」
 高橋「いえ、俺も一旦事務所まで戻ります。で、車でパールを迎えに行きます」
 愛原「そうか。じゃあ、行くぞ」
 高橋「はい!」

 私と高橋は、岩本町駅の方に向かった。
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