[3月10日12時00分 天候:晴 東京都港区新橋2丁目 麺処直久新橋店]
店員「いらっしゃまいせ!お客様は何名様で?」
愛原「4人です……」
高橋「何なら2人でもいいっスよ」
店員「は?よ、4名様でよろしいですよね?」
愛原「4名でお願いします」
店員「それでは、こちらへどうぞー!」
本当は私と高橋、2人の予定だったのだが、すっかり忘れていた。
リサと昼食の約束をしていたことを。
リサ「2人じゃないでしょ!」
ゲシッ!(リサ、高橋に軽く蹴りを入れる)
高橋「いってーな!何すんだよ!?」
愛原「騒ぐな」
リサ「だってよ?」
高橋「オメーのせいだろうが!」
デイライトの事務所を出て新橋駅地下のラーメン店に向かっていると、駅の方から見覚えのある2人の女子高生とエンカウントした。
1人は言わずもがなリサであり、もう1人はレイチェルだった。
今は人間に化けている鬼型BOWのリサと、本来はそれを退治する側のBSAA養成員のレイチェル。
リサは私が昼食の約束を忘れていることを先に想定し、学校が午前中に終わると、レイチェルを連れて上野から新橋まで飛んできたようである。
まあ、上野東京ラインに乗れれば、本当にすぐなので。
空いているテーブル席に案内される。
リサ「忘れていた罰として、先生とお兄ちゃんの奢りー!」
高橋「何でだよ!?」
愛原「あー、まあ、いいから。それで機嫌直してくれよ」
リサ「いいよ!」
高橋「タダ飯食えりゃいいだけだろうが!」
尚、店は食券制なので、先に食券を買って店員に渡している。
日本語のメニュー、レイチェルは大丈夫かなと思ったが、何とか買えたようだ。
いや、リサの言う通り、料金は私が払ったのだが。
愛原「レイチェルはラーメンは初めて食べる?」
レイチェル「本格的に、こういう店に入って食べるのは初めてです。カップに入ったインスタント麺なら、訓練中に食べたことがあります」
愛原「なるほど。カップヌードルかな?あれは世界に輸出されてるからねぇ……」
レイチェル「本場は料金も安くていいですね」
愛原「ん?」
レイチェル「アメリカだと、何倍もの値段ですよ」
愛原「え?ラーメンが?」
レイチェル「はい」
今やリサが注文したチャーシュー麺のように、ラーメンの値段が4桁になるような値上げの時代であるが、アメリカでは既に日本円で4桁が当たり前のようである。
高橋「先生。アメリカじゃ、ビッグマックのセットが日本円で3000円だそうです」
愛原「ウソぉ!?」
レイチェル「確かに、それくらいかな……」
リサ「鉄道好きの先生に、1つ豆知識」
愛原「何だ?」
リサ「地理の授業で習ったんだけど、ニューヨークの地下鉄の運転手さんの年収って900万円なんだって」
愛原「900万!?俺の今の収入より高いじゃねーか!」
レイチェル「いえいえ、安年俸にも程があります。その日本円を今のアメリカドルに換算しても、お年寄りの年金にも満たないですよ?」
愛原「地下鉄の運転士の給料、年寄の年金より安いの!?」
ラーメンが高級料理なわけだ。
愛原「『失われた30年』はデカいな」
高橋「デカいですねぇ……」
レイチェル「日本は物価が安くていいですね」
愛原「そりゃどうも」
しばらくして、ラーメンが運ばれてくる。
リサのを覗けば、3桁の日本円で食べられる、世界では珍しい高級料理である。
レイチェル「私でもニューヨークみたいな、あんな大き過ぎる街には1人で住めないですよ。BSAAが世話してくれるから、できることです」
愛原「ふーん……」
費用のことらしい。
家賃が高過ぎるので、よほどの富裕層でないとアパートすら借りれないという。
なので、多くの学生はルームシェアで住んでいるのだとか。
BSAA北米支部はニューヨークにあるらしいが、レイチェルも養成学校の寮には1人で住んでいなかったという。
現在は1人暮らし。
愛原「養成学校に入ったのに、長期留学で良かったかい?」
レイチェル「はい。私はラッキーでした。何せ、応募が殺到していましたから」
愛原「ほお……」
レイチェル「ナマで安全なBOWを直に見る機会なんて、そうそう無いですから」
リサ「ヒトを見世物みたいに……」
高橋「檻から出して大丈夫なのか?」
リサ「がぁっ!」
愛原「ははは……。戦闘訓練は?」
レイチェル「米軍基地でやらせてもらっています。他にも北米支部の隊員が出向しているので、色々と」
レイチェルの立場は極東支部日本地区本部隊預かりとなっている為、自衛隊の駐屯地近くに住んでいる。
愛原「デイライトから話があったと思うが、リサを政府機関の研究施設へ運ぶ任務、よろしくな?」
レイチェル「はい、それはもう。明日は基地にて、専門の訓練を受ける予定です」
レイチェルは毎週土曜日は学校を休んでいる。
その代わり、その日は米軍基地にてBSAA北米支部派遣隊と合流し、戦闘訓練を受けているという。
愛原「専門の訓練って何だ?」
レイチェル「それけは機密事項ですので、お話しできません。まあ、リサのような強いBOWとどのように戦うかの訓練だと思ってください」
愛原「なるほど」
リサ「ふーん……」
レイチェル「何ですか?」
リサ「何でもなーい。……うん、このチャーシュー美味しい!」
愛原「そりゃあ良かった。……安全の為に、前日に出発するという話も聞いているな?」
レイチェル「はい、聞いています。準備は万端に揃えてきます」
高橋「ロケランも忘れるなよ?」
愛原「こら、高橋」
レイチェル「ロケットランチャー……リサには必要ですかね。一応、本隊に持ち出し可能か確認してみます」
愛原「せんでいい。軍隊から持ち出し可能だったとしても、電車内に持ち込みは禁止だから」
リサ「ロケットランチャーか……。さすがに直に食らったら、わたしはしばらく動けないかも……」
高橋「死なねーのかよw」
リサ「どうだろう?」
余裕のリサを見ていて、オリジナルのリサ・トレヴァーは本当に死んだのだろうかと首を傾げたくなった。
リサ・トレヴァーはアンブレラの研究施設の大爆発に巻き込まれた上、その後、ラクーンシティ自体も核ミサイルが撃ち込まれたということから、生きていないとされているだけだ。
店員「いらっしゃまいせ!お客様は何名様で?」
愛原「4人です……」
高橋「何なら2人でもいいっスよ」
店員「は?よ、4名様でよろしいですよね?」
愛原「4名でお願いします」
店員「それでは、こちらへどうぞー!」
本当は私と高橋、2人の予定だったのだが、すっかり忘れていた。
リサと昼食の約束をしていたことを。
リサ「2人じゃないでしょ!」
ゲシッ!(リサ、高橋に軽く蹴りを入れる)
高橋「いってーな!何すんだよ!?」
愛原「騒ぐな」
リサ「だってよ?」
高橋「オメーのせいだろうが!」
デイライトの事務所を出て新橋駅地下のラーメン店に向かっていると、駅の方から見覚えのある2人の女子高生とエンカウントした。
1人は言わずもがなリサであり、もう1人はレイチェルだった。
今は人間に化けている鬼型BOWのリサと、本来はそれを退治する側のBSAA養成員のレイチェル。
リサは私が昼食の約束を忘れていることを先に想定し、学校が午前中に終わると、レイチェルを連れて上野から新橋まで飛んできたようである。
まあ、上野東京ラインに乗れれば、本当にすぐなので。
空いているテーブル席に案内される。
リサ「忘れていた罰として、先生とお兄ちゃんの奢りー!」
高橋「何でだよ!?」
愛原「あー、まあ、いいから。それで機嫌直してくれよ」
リサ「いいよ!」
高橋「タダ飯食えりゃいいだけだろうが!」
尚、店は食券制なので、先に食券を買って店員に渡している。
日本語のメニュー、レイチェルは大丈夫かなと思ったが、何とか買えたようだ。
いや、リサの言う通り、料金は私が払ったのだが。
愛原「レイチェルはラーメンは初めて食べる?」
レイチェル「本格的に、こういう店に入って食べるのは初めてです。カップに入ったインスタント麺なら、訓練中に食べたことがあります」
愛原「なるほど。カップヌードルかな?あれは世界に輸出されてるからねぇ……」
レイチェル「本場は料金も安くていいですね」
愛原「ん?」
レイチェル「アメリカだと、何倍もの値段ですよ」
愛原「え?ラーメンが?」
レイチェル「はい」
今やリサが注文したチャーシュー麺のように、ラーメンの値段が4桁になるような値上げの時代であるが、アメリカでは既に日本円で4桁が当たり前のようである。
高橋「先生。アメリカじゃ、ビッグマックのセットが日本円で3000円だそうです」
愛原「ウソぉ!?」
レイチェル「確かに、それくらいかな……」
リサ「鉄道好きの先生に、1つ豆知識」
愛原「何だ?」
リサ「地理の授業で習ったんだけど、ニューヨークの地下鉄の運転手さんの年収って900万円なんだって」
愛原「900万!?俺の今の収入より高いじゃねーか!」
レイチェル「いえいえ、安年俸にも程があります。その日本円を今のアメリカドルに換算しても、お年寄りの年金にも満たないですよ?」
愛原「地下鉄の運転士の給料、年寄の年金より安いの!?」
ラーメンが高級料理なわけだ。
愛原「『失われた30年』はデカいな」
高橋「デカいですねぇ……」
レイチェル「日本は物価が安くていいですね」
愛原「そりゃどうも」
しばらくして、ラーメンが運ばれてくる。
リサのを覗けば、3桁の日本円で食べられる、世界では珍しい高級料理である。
レイチェル「私でもニューヨークみたいな、あんな大き過ぎる街には1人で住めないですよ。BSAAが世話してくれるから、できることです」
愛原「ふーん……」
費用のことらしい。
家賃が高過ぎるので、よほどの富裕層でないとアパートすら借りれないという。
なので、多くの学生はルームシェアで住んでいるのだとか。
BSAA北米支部はニューヨークにあるらしいが、レイチェルも養成学校の寮には1人で住んでいなかったという。
現在は1人暮らし。
愛原「養成学校に入ったのに、長期留学で良かったかい?」
レイチェル「はい。私はラッキーでした。何せ、応募が殺到していましたから」
愛原「ほお……」
レイチェル「ナマで安全なBOWを直に見る機会なんて、そうそう無いですから」
リサ「ヒトを見世物みたいに……」
高橋「檻から出して大丈夫なのか?」
リサ「がぁっ!」
愛原「ははは……。戦闘訓練は?」
レイチェル「米軍基地でやらせてもらっています。他にも北米支部の隊員が出向しているので、色々と」
レイチェルの立場は極東支部日本地区本部隊預かりとなっている為、自衛隊の駐屯地近くに住んでいる。
愛原「デイライトから話があったと思うが、リサを政府機関の研究施設へ運ぶ任務、よろしくな?」
レイチェル「はい、それはもう。明日は基地にて、専門の訓練を受ける予定です」
レイチェルは毎週土曜日は学校を休んでいる。
その代わり、その日は米軍基地にてBSAA北米支部派遣隊と合流し、戦闘訓練を受けているという。
愛原「専門の訓練って何だ?」
レイチェル「それけは機密事項ですので、お話しできません。まあ、リサのような強いBOWとどのように戦うかの訓練だと思ってください」
愛原「なるほど」
リサ「ふーん……」
レイチェル「何ですか?」
リサ「何でもなーい。……うん、このチャーシュー美味しい!」
愛原「そりゃあ良かった。……安全の為に、前日に出発するという話も聞いているな?」
レイチェル「はい、聞いています。準備は万端に揃えてきます」
高橋「ロケランも忘れるなよ?」
愛原「こら、高橋」
レイチェル「ロケットランチャー……リサには必要ですかね。一応、本隊に持ち出し可能か確認してみます」
愛原「せんでいい。軍隊から持ち出し可能だったとしても、電車内に持ち込みは禁止だから」
リサ「ロケットランチャーか……。さすがに直に食らったら、わたしはしばらく動けないかも……」
高橋「死なねーのかよw」
リサ「どうだろう?」
余裕のリサを見ていて、オリジナルのリサ・トレヴァーは本当に死んだのだろうかと首を傾げたくなった。
リサ・トレヴァーはアンブレラの研究施設の大爆発に巻き込まれた上、その後、ラクーンシティ自体も核ミサイルが撃ち込まれたということから、生きていないとされているだけだ。