[3月12日12時00分 天候:晴 東京都千代田区神田花岡町 ヨドバシAkiba8階・こだわり廻転寿司まぐろ人]
リサがチョイスしたキャリーバッグは、赤黒いモノトーンのものだった。
サイズ的には1~2週間の海外旅行向きの物であったが、もう少し可愛らしいのを買ってはどうかと言ったのだが、リサはこれでいいと言った。
リサ「血みたいな色が気に入った!」
とのこと。
この時、鼻息を荒くしていたから、やや食人衝動が出掛かっていたのかもしれない。
それはそれとして……。
愛原「今日は寿司にしよう。レイチェル、日本文化の体験だ」
レイチェル「大都市にはこういうお店あるんですけど、高いんですよね。学生では手が出なくて……。ここはおいくらですか?」
愛原「1皿1ドルって所だな」
レイチェル「本場の日本は安いですね!」
愛原「はは、は……」
リサ「アメリカだと、1皿1000円以上だって」
アメリカの物価、とんでもねぇ!
いや、今や日本が安過ぎるのだろう。
高橋やパールとも合流し、回転寿司に入る。
愛原「お前達も色々買ったのか?」
高橋「うっス!ミリタリーショップで、色々と買い込みました。これでバイオハザード、BOWどんとこいです!」
リサ「じゃあ、わたしと勝負しようか?」
高橋「望むところだ!」
愛原「ここでやるな!」
高橋「サーセン」
リサ「はーい」
テーブル席に案内される。
高橋「先生、仰って下さったら、お好きなお寿司、お取りしますから!」
愛原「ああ、悪いな」
私は通路側に座っている為。
レイチェル「カラフルなお皿の上に、色々なお寿司が回ってきますね」
リサ「先生!これって、どのお皿を取ってもいいの!?」
愛原「ああ、好きなだけ取っていいよ」
肉より魚に関しては食欲があまり進まないリサ。
なので、実は回転寿司とラーメン屋の方が安上がりなのである。
ラーメンに関しては先日食べたので、今日は回る寿司にした次第。
高橋「その前に、そこの蛇口で手を消毒するんだぜ?」
リサ「はーい」
愛原「こらこらこら!レイチェルが真似したらどうする!?」
レイチェル「これって、ティー・サーバーでは?」
愛原「そうだよ!正確には、そこでお茶の粉を入れて、沸かす為の熱湯が出て来る蛇口だ」
リサ「お兄ちゃん!」
高橋「オメーなら、熱湯消毒しても大丈夫だろ」
リサ「熱いモンは熱いの!」
火傷はBOWの力ですぐに治るが、それでも熱湯が当たった所は熱いと感じるらしい。
それはさすがに地獄だ。
愛原「それで、区役所の方はどうだった?」
高橋「バッチリっス!俺らで書ける所は書いて来たっスよ!」
愛原「オッケーだ。あとは俺がサインして、もう1つの署名欄については父さんに書いてもらう」
高橋「あざっス!」
[同日13時00分 天候:晴 同地区 ヨドバシAkiba4階・丸福珈琲店]
昼食の後は食後のコーヒーとデザートを堪能する為に、同じ建物内にあるカフェに移動する。
愛原「俺も筆記用具は持ってきてるからな、ここで先にサインしちゃおう」
高橋「あざっス!……いや、ありがとうございます!」
私はここで高橋とパールの婚姻届の保証人の欄にサインした。
隣には、もう1人のサインを記入する所がある。
ここには、私の父にサインしてもらうことになっている。
リサは無関心とばかりに、食後のドーナツを頬張っている。
リサ「んー!甘くて美味しい!」
レイチェル「このドーナツも美味しいですよ」
私はサインをすると、それを丁寧に封筒に入れた。
愛原「あとはこれを宅急便で送るだけだ。丁寧に持ってろよ?」
高橋「もちろんです」
レイチェル「教会なら、私が紹介しますよ?」
愛原「さすがはアメリカ人だ」
高橋「いや、俺達はいいんだ。俺達はナシ婚で決めてるからよ」
リサ「はいはい!じゃあ、わたし!わたしと先生!」
レイチェル「リサと愛原センセイですか。BOWの結婚は、神がお許しにならないかもしれませんねぇ……」
高橋「先生を地獄に連れて行く気か?」
リサ「むー……!」
その時、私のスマホに着信があった。
音声着信だった。
誰からだろうと思ってスマホの画面を見ると、公衆電話からだった。
愛原「何だこれ?公衆電話?もしもし?」
???「愛原先生……。神に見放されてもいい。でも、仏様は見放されない。仏前式の結婚式を挙げるといいよ……私と……」
少し電話が遠い。
だが、聞き覚えのある声だった。
愛原「……蓮華か!」
リサ「!!!」
高橋「なにっ!?」
パール「先生?」
レイチェル「ちょっと変わってください!」
リサが私のスマホを取る前に、レイチェルが取った。
レイチェル「Hello!Hello!……切れてしまいました」
高橋「先生、マジで栗原蓮華だったんですか!?」
愛原「そ、その声だった……」
リサ「公衆電話で掛けてくるなんて、スマホは無いの!?」
愛原「無いだろう。奥日光でBSAAが回収したらしい。だけどあいつ、俺のスマホの番号、覚えてたんだな?」
今はもう電話帳からすぐに掛けられるから、相手の電話番号を憶えているなんてなかなか無いだろう。
リサ「なーにが仏前式だよっ!ホトケ様にも見放されてるっつーの!!」
リサは憤慨して、鬼の姿に戻ってしまった。
すぐにパーカーのフードを被せて、角や尖った耳を隠す。
愛原「日蓮正宗なら、鬼でも救われるんだろう。何せ、向こうの曼陀羅本尊には、鬼子母神の名前が書かれているというからな」
その為なのか、日蓮宗の寺院だと鬼子母神の神社が併設されている場合もある。
レイチェル「愛原先生!そのスマートフォンを貸してください。どこから掛けてきたのか、調査します!」
愛原「あ、ああ。こ、コーヒーを飲んだら出よう。もしかしたら、どこかで見張ってるかもしれん」
リサ「だとしたら、わたしも気づくと思うんだけどね」
高橋「アプリが反応しないのが不思議っスね」
パール「でもまあ、用心するに越したことはありません。意外とこういう場所は日光が入りませんから、安全な場所なのかもしれませんし」
愛原「そうか!そうだよな!」
それは油断してしまった。
私達は早めに退店することにした。
リサがチョイスしたキャリーバッグは、赤黒いモノトーンのものだった。
サイズ的には1~2週間の海外旅行向きの物であったが、もう少し可愛らしいのを買ってはどうかと言ったのだが、リサはこれでいいと言った。
リサ「血みたいな色が気に入った!」
とのこと。
この時、鼻息を荒くしていたから、やや食人衝動が出掛かっていたのかもしれない。
それはそれとして……。
愛原「今日は寿司にしよう。レイチェル、日本文化の体験だ」
レイチェル「大都市にはこういうお店あるんですけど、高いんですよね。学生では手が出なくて……。ここはおいくらですか?」
愛原「1皿1ドルって所だな」
レイチェル「本場の日本は安いですね!」
愛原「はは、は……」
リサ「アメリカだと、1皿1000円以上だって」
アメリカの物価、とんでもねぇ!
いや、今や日本が安過ぎるのだろう。
高橋やパールとも合流し、回転寿司に入る。
愛原「お前達も色々買ったのか?」
高橋「うっス!ミリタリーショップで、色々と買い込みました。これでバイオハザード、BOWどんとこいです!」
リサ「じゃあ、わたしと勝負しようか?」
高橋「望むところだ!」
愛原「ここでやるな!」
高橋「サーセン」
リサ「はーい」
テーブル席に案内される。
高橋「先生、仰って下さったら、お好きなお寿司、お取りしますから!」
愛原「ああ、悪いな」
私は通路側に座っている為。
レイチェル「カラフルなお皿の上に、色々なお寿司が回ってきますね」
リサ「先生!これって、どのお皿を取ってもいいの!?」
愛原「ああ、好きなだけ取っていいよ」
肉より魚に関しては食欲があまり進まないリサ。
なので、実は回転寿司とラーメン屋の方が安上がりなのである。
ラーメンに関しては先日食べたので、今日は回る寿司にした次第。
高橋「その前に、そこの蛇口で手を消毒するんだぜ?」
リサ「はーい」
愛原「こらこらこら!レイチェルが真似したらどうする!?」
レイチェル「これって、ティー・サーバーでは?」
愛原「そうだよ!正確には、そこでお茶の粉を入れて、沸かす為の熱湯が出て来る蛇口だ」
リサ「お兄ちゃん!」
高橋「オメーなら、熱湯消毒しても大丈夫だろ」
リサ「熱いモンは熱いの!」
火傷はBOWの力ですぐに治るが、それでも熱湯が当たった所は熱いと感じるらしい。
それはさすがに地獄だ。
愛原「それで、区役所の方はどうだった?」
高橋「バッチリっス!俺らで書ける所は書いて来たっスよ!」
愛原「オッケーだ。あとは俺がサインして、もう1つの署名欄については父さんに書いてもらう」
高橋「あざっス!」
[同日13時00分 天候:晴 同地区 ヨドバシAkiba4階・丸福珈琲店]
昼食の後は食後のコーヒーとデザートを堪能する為に、同じ建物内にあるカフェに移動する。
愛原「俺も筆記用具は持ってきてるからな、ここで先にサインしちゃおう」
高橋「あざっス!……いや、ありがとうございます!」
私はここで高橋とパールの婚姻届の保証人の欄にサインした。
隣には、もう1人のサインを記入する所がある。
ここには、私の父にサインしてもらうことになっている。
リサは無関心とばかりに、食後のドーナツを頬張っている。
リサ「んー!甘くて美味しい!」
レイチェル「このドーナツも美味しいですよ」
私はサインをすると、それを丁寧に封筒に入れた。
愛原「あとはこれを宅急便で送るだけだ。丁寧に持ってろよ?」
高橋「もちろんです」
レイチェル「教会なら、私が紹介しますよ?」
愛原「さすがはアメリカ人だ」
高橋「いや、俺達はいいんだ。俺達はナシ婚で決めてるからよ」
リサ「はいはい!じゃあ、わたし!わたしと先生!」
レイチェル「リサと愛原センセイですか。BOWの結婚は、神がお許しにならないかもしれませんねぇ……」
高橋「先生を地獄に連れて行く気か?」
リサ「むー……!」
その時、私のスマホに着信があった。
音声着信だった。
誰からだろうと思ってスマホの画面を見ると、公衆電話からだった。
愛原「何だこれ?公衆電話?もしもし?」
???「愛原先生……。神に見放されてもいい。でも、仏様は見放されない。仏前式の結婚式を挙げるといいよ……私と……」
少し電話が遠い。
だが、聞き覚えのある声だった。
愛原「……蓮華か!」
リサ「!!!」
高橋「なにっ!?」
パール「先生?」
レイチェル「ちょっと変わってください!」
リサが私のスマホを取る前に、レイチェルが取った。
レイチェル「Hello!Hello!……切れてしまいました」
高橋「先生、マジで栗原蓮華だったんですか!?」
愛原「そ、その声だった……」
リサ「公衆電話で掛けてくるなんて、スマホは無いの!?」
愛原「無いだろう。奥日光でBSAAが回収したらしい。だけどあいつ、俺のスマホの番号、覚えてたんだな?」
今はもう電話帳からすぐに掛けられるから、相手の電話番号を憶えているなんてなかなか無いだろう。
リサ「なーにが仏前式だよっ!ホトケ様にも見放されてるっつーの!!」
リサは憤慨して、鬼の姿に戻ってしまった。
すぐにパーカーのフードを被せて、角や尖った耳を隠す。
愛原「日蓮正宗なら、鬼でも救われるんだろう。何せ、向こうの曼陀羅本尊には、鬼子母神の名前が書かれているというからな」
その為なのか、日蓮宗の寺院だと鬼子母神の神社が併設されている場合もある。
レイチェル「愛原先生!そのスマートフォンを貸してください。どこから掛けてきたのか、調査します!」
愛原「あ、ああ。こ、コーヒーを飲んだら出よう。もしかしたら、どこかで見張ってるかもしれん」
リサ「だとしたら、わたしも気づくと思うんだけどね」
高橋「アプリが反応しないのが不思議っスね」
パール「でもまあ、用心するに越したことはありません。意外とこういう場所は日光が入りませんから、安全な場所なのかもしれませんし」
愛原「そうか!そうだよな!」
それは油断してしまった。
私達は早めに退店することにした。