ポテンヒット氏の競輪予想は、残念ながら外れたらしい。それにしても、新田という名字。どこかの新宗教の偉い人で、聞いたことがあるような……?まあ、気のせいか。とにかく、次なる戦いに期待したい。
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“アンドロイドマスター”より。ボツネタ公開。尚、前作“ボーカロイドマスター”より、5年後の世界。
「今度の財団懇親会なんだけど、十条理事だけ、まだ返信無いんだよな……」
財団事務所の事務室の中でボヤくのは敷島。
「相変わらず、マイペースな博士ですね」
部下の青年が苦笑いをして、敷島のボヤきに応えた。今、ここでの敷島の肩書は参事という、あまり聞き慣れないものである。一般企業で言う課長クラスになるらしいが、この事務室には敷島を入れて5人しかいない。ここでは南里研究所時代と同じく、総務の仕事をしている。
「ボーカロイド・プロデューサーやってた頃が懐かしいよ」
「今じゃ、あのコ達も各研究機関に引き取られましたからね」
南里研究所無き後、初音ミク達は他の研究所などに引き取られ、散り散りになってしまった。それでもたまに、関係者が財団を訪れた時などに再会する機会はあるので、完全にお別れになったわけではない。
最近は巡音ルカが、海外レコーディングに成功したと風の噂で聞いた。
「皆、元気にやってるみたいで、良かったじゃないですか」
「まあね。それにしても十条理事、今日が返信締め切りだって分かってんのかな……」
「そんなに御心配なら、もう1度メールを送信してみては?理事もお歳ですから、体調不良かも……」
「うーん……。十条教授か……。キールの整備は終わってるんだよな?」
「確か、3日前に終わっているはずですよ」
キール。フルネームはキール・ブルーと言い、十条が試作した執事ロボットである。20代の知的な青年をイメージして作られ、5年前に南里研究所に初お目見えした。
今では、最も量産化に近いと目されているほどである。
「よーし。エミリーを呼んでくれないか」
「はい」
部下は内線電話を取ると、受付嬢をやっているエミリーを呼んだ。
すぐにエミリーはやってくる。5年前との違いはほとんど無い。表情がだいぶ豊かになったくらいか。南里との辛い別れを乗り越えたようだ。
「何か・御用ですか?」
「今すぐ十条理事と面会したい。大至急、アポを取ってくれ」
敷島が言うと、
「? かしこまりました。ですが・総務部長を・通して・連絡するのが・本筋だと・思われますが?」
悪く言えば、『口答え』してきた。しかし、これは敷島の想定内である。エミリーは本来、自分で考えて行動する人工知能を搭載している。与えられた命令も、よく自分で精査して最適なプランを考え出す。場合によっては、今のように提案することもある。
なのに、どうして南里の時は、ただ与えられた命令を愚直にこなすことしかできないロボットであり続けたのかは今でも不明だ。エミリーが自分で封印していたことだけは分かっている。
「超A級の急ぎでね。正攻法だと、またスルーされる恐れがある。そこで、お前の出番だ。お前が十条理事と連絡する場合、直接理事にはしないだろう?間違いなく、“彼氏”に連絡するはずだ。当たりだろ?」
すると、エミリーはカッと顔を赤らめた。そして、
「すぐに・御連絡致します」
と、慌てて踵を返した。その際、使役しているメイドロボに、
「今度の・新しいマスターは・随分と・ロボット使いが荒い」
と、ボヤいたという。この辺も、5年前と変わった。
「なに?エミリーに、彼氏なんていたんですか?」
今のやり取りを見ていた敷島の部下が意外そうな顔をした。
「まあ、この数年、色々あったんだよ」
敷島は自分でコーヒーを入れながら答えた。
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“アンドロイドマスター”より。ボツネタ公開。尚、前作“ボーカロイドマスター”より、5年後の世界。
「今度の財団懇親会なんだけど、十条理事だけ、まだ返信無いんだよな……」
財団事務所の事務室の中でボヤくのは敷島。
「相変わらず、マイペースな博士ですね」
部下の青年が苦笑いをして、敷島のボヤきに応えた。今、ここでの敷島の肩書は参事という、あまり聞き慣れないものである。一般企業で言う課長クラスになるらしいが、この事務室には敷島を入れて5人しかいない。ここでは南里研究所時代と同じく、総務の仕事をしている。
「ボーカロイド・プロデューサーやってた頃が懐かしいよ」
「今じゃ、あのコ達も各研究機関に引き取られましたからね」
南里研究所無き後、初音ミク達は他の研究所などに引き取られ、散り散りになってしまった。それでもたまに、関係者が財団を訪れた時などに再会する機会はあるので、完全にお別れになったわけではない。
最近は巡音ルカが、海外レコーディングに成功したと風の噂で聞いた。
「皆、元気にやってるみたいで、良かったじゃないですか」
「まあね。それにしても十条理事、今日が返信締め切りだって分かってんのかな……」
「そんなに御心配なら、もう1度メールを送信してみては?理事もお歳ですから、体調不良かも……」
「うーん……。十条教授か……。キールの整備は終わってるんだよな?」
「確か、3日前に終わっているはずですよ」
キール。フルネームはキール・ブルーと言い、十条が試作した執事ロボットである。20代の知的な青年をイメージして作られ、5年前に南里研究所に初お目見えした。
今では、最も量産化に近いと目されているほどである。
「よーし。エミリーを呼んでくれないか」
「はい」
部下は内線電話を取ると、受付嬢をやっているエミリーを呼んだ。
すぐにエミリーはやってくる。5年前との違いはほとんど無い。表情がだいぶ豊かになったくらいか。南里との辛い別れを乗り越えたようだ。
「何か・御用ですか?」
「今すぐ十条理事と面会したい。大至急、アポを取ってくれ」
敷島が言うと、
「? かしこまりました。ですが・総務部長を・通して・連絡するのが・本筋だと・思われますが?」
悪く言えば、『口答え』してきた。しかし、これは敷島の想定内である。エミリーは本来、自分で考えて行動する人工知能を搭載している。与えられた命令も、よく自分で精査して最適なプランを考え出す。場合によっては、今のように提案することもある。
なのに、どうして南里の時は、ただ与えられた命令を愚直にこなすことしかできないロボットであり続けたのかは今でも不明だ。エミリーが自分で封印していたことだけは分かっている。
「超A級の急ぎでね。正攻法だと、またスルーされる恐れがある。そこで、お前の出番だ。お前が十条理事と連絡する場合、直接理事にはしないだろう?間違いなく、“彼氏”に連絡するはずだ。当たりだろ?」
すると、エミリーはカッと顔を赤らめた。そして、
「すぐに・御連絡致します」
と、慌てて踵を返した。その際、使役しているメイドロボに、
「今度の・新しいマスターは・随分と・ロボット使いが荒い」
と、ボヤいたという。この辺も、5年前と変わった。
「なに?エミリーに、彼氏なんていたんですか?」
今のやり取りを見ていた敷島の部下が意外そうな顔をした。
「まあ、この数年、色々あったんだよ」
敷島は自分でコーヒーを入れながら答えた。
それにしても、“ユタと愉快な仲間たち”にしても、“アンドロイドマスター”にしても、原案読んだら、人間の女が出でこないことに気づく。
作者の自己満では、読者の皆様に楽しんで頂くことができない。再考する必要があるようだ。
>とりあえず新田、頼むから逝ってくれw
では、取りあえずソッカーに依頼して、“操作”してもらいやすか?
あいにくと、新田選手と名字被りの宗教家はいませんねぇ……。