不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

当ブログは、基本的に破折をしません。

2013-11-26 21:45:48 | 日記
 昨日から通しの仕事で、先ほど帰宅したところである。
 郵便ポストに顕正新聞1292号(11月15日号)が投函されていた。やれやれ、やっと来たか。あまりの遅さに、
「ややもすると合併号ではあるまいな?」
 と、山門入り口さんが心配されていたが、杞憂であったようだ。
 しかし、さすがにもう26日とあっては……。これ、ぶっちゃけ定期購読じゃなくていいんじゃね?と思ったのは私だけではないはず。
 むしろ、会館に足を運ばせる為にも、定期購読は推奨しない方がいいんでないかい?そうさせるのは、新聞の売り上げ確保と退転者を出さぬ為である。
 私は未だに、顕正会には在籍していることになっているはず。ここが前の教化親であるところのトチローさんとの大きな違いだ。
 私が法華講に行ったことは、当時の上長達も知っているはずである。それどころか、前の所属寺院を通じて、脱会届も出した。しかし、何の音沙汰も無い。

 もしかして、顕正新聞の定期購読を解除しない限り、どんな手を尽くしても、籍から外されることはないのでは?

 何か、そんな気がしてきた。よし。対ケンショーレンジャーのネタの時に、使わせてもらうとしよう。どうせタダだし、それくらいいだろう。

 顕正新聞は強制的とはいえ定期購読させられているというのに、日蓮正宗の方は定期購読していない。いいのか、法華講員?
 むしろ顕正会時代よりも参詣頻度が少ない輩こそ、定期購読しておいた方がいいんでないかい?
 うん、まあ……。でも、都内の寺行くのメンドくせぇ……。本当に稲生ユウタ達は、熱心で羨ましい。当の作者は化石化寸前だというのに。

 それと……。バーズさんの反撃が始まったようだ。対象は別の法華講員のようだが、その一環でトチローさんの名前を出しておられる。
 破折ブログは攻撃されやすいからね、大変だ。私も身の程知らずでそんなことやっていたが、かなり後悔している。
 たまに愚痴を書いて、たまに自作の小説を掲載する。これに尽きる。これなら、コメントしづらいだろう。こんなコメントしづらいブログに、いつもコメントして下さるポテンヒットさんには本当に感謝している。

 かなり寒くなりつつあるが、まだまだ東京駅周辺のビルでは、防災訓練は終わらない。むしろ、このシーズンにやるべきなのだろう。
 真夏に開催したうちのビルって……【禁則事項です】。

 大石寺では毎年防災訓練を行っている。その模様は機関誌、“大日蓮”にも掲載されている。“大日蓮”では防災訓練を行った事実のみ報じられるが、富士山の噴火や南海トラフが作動した時の訓練をやっているのかは【お察しください】。
 顕正会本部ではやっているのかな?そのことは10年いて、聞いたことは無いけど……。
 私の所属寺院か……。まだ、入ったばっかりだから分からないな。規模的には、防災訓練をやった方がいいとは思うけど。

 訓練が終わった後、休みに入るから久しぶりに参詣してみるか。本当に、平日しか参詣しないヤツだな。御講なんか1回しか出たことねーぜ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

珍しく、gooで取り上げた。

2013-11-26 00:20:52 | 日記
「新婚」の期間ランキング(gooランキング) - goo ニュース

 ヤフコメなら早速、私と同類項のコメンテーター達がネガティブな意見を投稿しているだろうが、第2のヤフコメ化を避けたいgooにはコメント投稿欄は無い。
 幸か不幸か、結婚してから僅か3ヶ月ほどの年下上長が私の職場にいる。今のところ、上手くやっているようだ。やはり上記アンケートのように、1年くらいが新婚期間といったところだろうか。ちょうど、運転免許の若葉マークみたいなものだな。

 何日か前の記事で生涯独身の話をしたが、私が将来折伏の精神に奮い立って、教化した後輩達が結婚して子作りでもしてくれれば、これもまた法統相続となるだろうと思った。
 もちろん私は稲生ユウタでもなければイリーナでもないので、予知夢による予言は無理だ(でも、今年の初夢は妙にリアルだったなぁ……)。当然、将来のことなど、なってみなければ分からない。
 現実は、私の新しい教化親が無事に法統相続を行うというストーリーのようだ。是非ともそのサクセス・ストーリーを元に新作書いてみようと思うので、詳細教えれと頼んだのだが(今の教化親は私より年下)、見事に断られてしまった。……ケチ。
 このように私共非リアは、元来強い福運を持ってリア充になっている連中には仏法を持ってしても太刀打ちできないことが多々ある。正しい仏法をやっていないと、如何に強い福運を持っていたとしても、いずれその福運は使い果たして【nice boat.】というのは、顕正会など急進派の詭弁に過ぎない。はっきり言って今堕ちない奴らが堕ちるまで何十年と掛かるだろうし、その頃には私達も【お察しください】。

 じゃあ、どうすればいいのよ?となりますな。このまま諦めてもいいのだが、それだとポテンヒットさんの御指摘のようにネガティブ一直線になってしまう。
 こういう時は、リア充様方のおこぼれだけでも頂戴する。
 考えても頂きたい。私は前の記事で、借金に追われて遁走中の同級生(私の顕正会の紹介者)の話をした。彼1人の借金のせいで、一家離散したわけである。このように、害毒というのは自分1人に振り掛かるわけではなく、周囲の者達にも影響を及ぼすのである。風邪って他人にうつすと治るっていうじゃない?それと一緒だと思う。
 で、あるならだ。大功徳でリア充にまで伸し上がった人達の周囲にいれば、あわよくば、そのおこぼれを頂戴することもできるのだろうと考える。……なに、考えてんだ、オレ。

 勧誡早々、御法主上人猊下とお目通りできたのって、実は凄いことなんだろうね、きっと。しかも、最前列って……。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

本当にいたか……。

2013-11-24 19:31:42 | 日記
中3女子、マンションから飛び降り自殺か…滋賀(読売新聞) - goo ニュース

 私の小説“ボカロマスター”に登場した薄幸の女子中学生、池波由紀奈。リメイク前だと洗脳された親の顕正会活動に翻弄され、思い余って飛び降り自殺未遂を2回した。リメイク後は無宗教色であるため、受験勉強に悩んで自殺未遂を2回したことになっている。尚、どちらも自宅マンションからの飛び降りで、地面に激突する前に鏡音レンにキャッチされて助かっている。その後、レンを通して鏡音リンとも友達になり、研究機関以外の人間で初のボーカロイドの友人になったとされている。
 5年後の世界である第2部“アンドロイドマスター”では無事に生き延び、女子大生として再登場を果たしている。こちらは続編であるため、最初から宗教色は無い。

 ところでこの事件、場所が滋賀県ということで、ネットのコメント欄では、またもや好き勝手なことを書き込むコメンテーターが多いようだ。
「また地元の教育委員会が、進路問題とイジメをすり替えたんだろ?」
 とか、
「大津の時みたいに教師は在日、加害者はか?」
 とか、まだ詳細は分かっていないというのに、本当にもう……(楽しそうに語る作者)。

 でもまあ、私もリメイクした後で由紀奈の自殺衝動の原因を進路問題ということにした時、正直、
「今時、受験で自殺したくなるかね?」
 と思ったものだ。そりゃ、小林よしのり先生の『東大一直線』の時代ならそういうこともあっただろうが(実際、その作中では主要登場人物の1人が受験に悩んで自殺未遂をしている)。
 私がろくすっぽ受験勉強しないで、短大まで行ったからか?確かにうちの由紀奈も、東北随一の高偏差値を誇る高校への進学について悩むシーンがある。
 え?私?高校は地元の県立高校に行った。特に偏差値が高いわけでも低いでもない。可も無く不可も無い、中堅校というヤツだな。
 その頃はまだ風潮的に日本国内の思想は左寄りだったが、私の母校は立派だったと思うよ。私が入学してから、下朝鮮への修学旅行は取り止めた。で、海外組はシンガポール行きやがった。多分、在日教師もいなかったと思う。日本史や世界史の先生なんか、宮城には珍しい全日教連(全教ではない。日教組なんかとは対照的に右寄りの教職員組合)所属だった。早いとこ、左巻きの日教組潰せ。

 高校までは順調だったのにね。東京に出て、短大に行ってからおかしくなったな。いや、東京に出て進学したこと自体は別に間違っていたわけではない。そこで顕正会に引っかかったのが悪かった。せっかく生まれついた強い福運を、その罪障のせいで瓦解させたのだから。
 私を顕正会に引き入れたヤツは現在行方不明だ。何年か前、ボコしてやろうとヤツの家に行ったのだが、既に引っ越した後だった。

 で、最近になって新住所が割れたので、そいつの家に行ってみた。が、ここもまた引っ越した後だった。
 家の前にスーツ姿の人が2人ほどいた。入居者募集になっていたので、不動産管理会社の人達かと思った。が、違った。金融会社の人達だった。見た目は普通だが、聞いたことない金融会社だったので、もしかして取り立ての厳しい会社なのかもしれない。
「Hさんの居場所が分かったら、連絡お願いします」
 と、名刺をくれた。ま、借りた金はちゃんと返すのが当たり前だからね。協力はしてやるさ。

 なるほど。これが顕正会員の哀れな末路か。もっとも、法華講員にも金回りが悪くてガタガタの生活だった人達は大勢いるから、これ以上は何も言うまい。何だか哀れ過ぎて、ボコす気が無くなったよ。
 私も顕正会に居続けていたら、こうなっていたのかね。不良信徒でも、一応は守って下さる大慈大悲の仏様まします日蓮正宗。もう少しいてみようかな。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

後日談。というか、続き。

2013-11-23 15:17:55 | 日記
 “ユタと愉快な仲間たち”より。後日談というか、前回の続きだな。

[翌日07:00. 仙台市内のビジネスホテル 稲生ユウタ]

「南無妙法蓮華経ー、南無妙法蓮華経ー、南無妙法蓮華経……」
 ユタは部屋で朝の勤行をしていた。
 こういう時、威吹は部屋の外に出ている。家の場合だと庭で素振りでもやってるか何かしてるのだが、ホテルだと必然的に部屋の外……ロビーまで行ってることが多い。
(東向きの部屋で良かった。すぐに東がどこか分かるもんな)
 ユタの心の中のつぶやきの意味は、恐らく顕正会畑しか歩いていない現役顕正会員には分かるまい。

[同時刻 近隣の部屋 マリアンナ・ベルゼ・スカーレット]

「るりらーるりらーと響く歌ー♪……」
「……それじゃ、本当にボーカロイドだろ。……あれ?」
 目覚まし時計のように、時間になったら突然歌い出した、初音ミクによく似た人形。
「ん……?もう朝……?」
 カーテンが閉じられた窓から、朝日が差し込んでいるのが分かる。
「……全部♪揃った時に♪」
「もういい」
 マリアはポンとミク人形の頭を軽く叩いた。すると、人形は歌うのをやめて開いていた目を閉じた。
(ここ最近、アンジェラの夢を見なくなったな……)
 最近というのは、いつからだろう。
(稲生氏と会ってから……?)

[07:30. ホテル1階ロビー 威吹邪甲]

「……確率は高いですが、用心するに越したことはないかと」
「そうか……」
 威吹はロビーのソファに座っていた。その向かいに座るのは、着物に袴の威吹とは対照的にスーツ姿の男。
 威吹と同じ系統の髪をしているが、威吹が白銀なら、相手の男はシルバー・アッシュと言った方がいいか。
「威吹先生は、今まで予知夢のようなものは?」
「いや、無い。うちのユタはよく見る。そして、それはよく当たる」
「なるほど。恐らく先生のお連れ様が霊力の高い“獲物”と魔道師であるのなら、可能性は高いですね」
「オレみたいに妖力しか取り柄の無い奴でも、感化されて予知夢を見ると?」
「そういうことです」
「しかしなぁ……。確かにオレがあの魔道師を倒す理由はあるにはあるが、それを実行しようものなら“獲物”に嫌われることを意味する。いかにオレでも、そんな短慮な行動をするかどうか……」
 威吹は首を傾げた。
「……取りあえず、話はここまでにしましょう。また何かありましたら、ご連絡ください」
「分かった。ありがとう」
 2人はエレベータから接近してくる強力な気配に気づくと、話を切り上げた。
 相手の男がホテルのエントランスから外に出ると同時に、エレベータのドアが開く。
「あ、やっぱり威吹ここにいた」
「やあ、御両人」
 威吹は微笑を浮かべた。エレベータから降りてきたのは、ユタとマリアだった。他に、宿泊客が数名同乗していた。
「誰か来ていたのか?強力な妖気の“残り香”がある」
 マリアは不快そうな顔で言った。右手で口元を押さえる。
「この近くに住んでいる、オレの知り合いさ。なに、オレがこの町に泊まっていることを知って、面会に来ただけだ。他意は無い」
 威吹は平然とした顔で、そう答えた。
「ふーん……」
 マリアは全く信用していない顔だった。そして、そっと耳打ち。
「お前など、魔道師の私は殺せない」
「なに……!?」
 威吹は大きく目を見開いた。
「魔道師、お前も見たのか?」
「『も』ってことは、あんたもか……。稲生さんも見たそうなんだ」
 ユタが割って入る。
「だからさ、休戦してくれないかな?もっとも、今現在そんな状態のようなものだけど……」
「ユタがそういうのなら従うよ」
「マリアさん、威吹に勝手なことはさせませんから、マリアさんも収めて頂けませんか?」
「収めるも何も、私はこの妖狐に何もしていないから」
「では、それでよろしくお願いしますよ。じゃ、朝食でも……」
 ユタ達は朝食会場に向かった。

[10:00. JR仙台駅新幹線ホーム 稲生ユウタ、威吹邪甲、マリアンナ・ベルゼ・スカーレット]

 11番線に行くと、既に10両編成の列車は入線していた。しかしまだ車内整備中なのか、ドアは開いていない。
〔「11番線に停車中の電車は10時21分発、“やまびこ”134号、東京行きです。……」〕
「師匠から連絡があった。東京駅で落ち合いたいらしい」
「東京駅で?そこからどうするつもりなんでしょう?」
「恐らくは私の屋敷へ向かうつもりだろう。私の魔力が落ちているので、私を連れてくれるみたいだ」
「なるほど」
 東京駅で瞬間移動するつもりか。大騒ぎにならなければいいが……。

 10分後。

〔「お待たせ致しました。11番線、まもなくドアが開きます。乗車口までお進みください。業務連絡、11番1134B、準備できましたらドア操作願います」〕
 駅員の大きな構内放送の後で、エアの音がするとドアが開いた。今のところ、東北新幹線にはドアチャイムが無いようだ。
「やっと帰れるな……」
「結局何しに行ったんだろうね、ボク達……」
「それは言わない方がいいぞ」
 ドアが開くと3人は10号車に乗り込み、指定された席に座った。
〔「ご案内致します。この電車は10時21分発、東北新幹線“やまびこ”134号、東京行きです。停車駅は福島、郡山、宇都宮、大宮、上野、終点東京の順に止まります。……」〕
「何か飲み物買ってこよう」
 威吹がそう言った。
「ああ、頼むよ。これで買ってきて。マリアさんの分も……」
 ユタはそう言って、Suica定期券を渡した。定期券だが、中に数千円くらいの残金があったことを思い出した。
 威吹はユタからカードを受け取ると、列車を降りた。
「稲生さんは、よく夢を見る方?」
 マリアの方から話し掛けてきた。基本的に自分から話し掛けることはないが、ユタは例外のようだ。
「そうですね。毎日というわけではないですが」
「そう。師匠と同じだね」
「イリーナさんも?」
「師匠の予知夢は必ず当たる。師匠も、あなたの魔力には注目しているくらいだから」
「でも、震災は当てられなかったようですが……」
「それには別の理由が考えられてる。けど、稲生さんは知らない方がいい。どうしても知りたかったら、魔道師になる?」
「いやいや……」
 マリアの膝の上には、ミク人形が乗っかっている。
 ユタが来る前は、ただ1つだけ、ぜんまいの付いた緑色の髪の人形というだけだったが、今では強い魔力が備わって、人形達のリーダーにまでなっている。

(全く。もう少し、色つやな話でもしたらいいのに……)
 飲み物を買いに外に出た威吹は、外からユタとマリアの様子を見て、苦笑した。

[同時刻 東京都某区内 日蓮正宗寺院 藤谷春人]

「ああ、そう。じゃ、しばらくレンジャー連中はシャバに出られそうに無いってことか。了解了解。……」
 藤谷はケータイで仙台にいる父親の藤谷秋彦と話をしていた。
「稲生君達はこっちに向かってるんだね。ああ。今、ニュースでやってるよ」
 寺院内にある休憩室のテレビでは、ちょうどケンショーレンジャーについてのニュースをやっていた。
〔「……ケンショーレンジャーと自称する5人組の容疑者は、依然として黙秘を続けており、警察では宗教法人顕正会と何らかのつながりがあると見て、捜査を続けています」「尚、宗教法人顕正会では、『担当者不在』を理由に取材拒否を続けています。特に、ケンショー・イエローと称する容疑者は、現会長の浅井昭衛氏によく似ていると言われているんですが……」〕
「……何か、本部から尻尾切りにされそうだぞ」

[12:24. JR東京駅 ユタ、威吹、マリア、イリーナ]

 列車が東京駅東北新幹線ホームに滑り込む。定刻通りに到着した列車から、ぞろぞろとホームに降り立つ乗客達。その中に、ユタ達の姿があった。
「えーと、あっちの改札口か……」
 新幹線改札口から、丸の内中央口に出る。
「お疲れちゃん」
 改札口の外には、イリーナが立っていた。フード付きの紺色のコートを着ており、相変わらず悠然とした雰囲気だ。
「お疲れちゃんじゃないよ」
 威吹が真っ先に文句を言った。
「あんたのせいで、こっちは奥州くんだりだ」
「ゴメンゴメン。でも、薩摩くんだりよりはマシじゃない?」
「まあ、そりゃそうだが……って、そういう問題じゃない!」
「一体、イリーナさんは何を目的としていたんですか?」
 ユタが当然の質問をした。
「んっふっふー。これよ、これ」
 イリーナはコートのポケットから、3つのビー玉を出した。
「何ですか、このビー玉は?」
「稲生さん、ビー玉じゃなく、水晶玉」
 マリアが代わりに言った。
「こんな小さな水晶玉、何に使うんですか?」
「まあ、この価値は私達にしか分かんないよねー」
 イリーナは弟子に振った。
「え、ええ。(私も全部は分かってない……)」
 マリアは多少引っかかる返事をした。
「おおかた、魔術の実験か何かに使うのか?」
 威吹は髪と同じ白銀色の眉毛を潜めた。
「そうね。そう捉えてもらっても結構よ。そうだ。ユウタ君、マリアが世話になったみたいだから、お礼に1つあげる」
「え?大丈夫ですかね?」
「だーいじょーぶだって!危険物じゃないし、謗法でもないから」
「はあ……。(よく謗法って言葉知ってるな)」
 ユタはビー玉サイズの水晶玉を受け取った。
「……ユタ。なんでもかんでも、受け取らない方がいいよ」
 威吹は相変わらず警戒心を解かないまま言った。
「まあ、せっかくだからさ」
「それじゃ、また会う機会があったら、よろしくね」
「はい」
 ユタはさり気なく右手をマリアに差し出した。が、代わりに握手をしてきたのはミク人形だった。
「…………」
 ユタは目が点になったが、
「あっ、改札の向こうに“ふなっしー”がいる!」
 イリーナの声に、反射的に反対方向を向くユタと威吹。で、視線を戻すと……。
「いない……」
「ベタな消え方しやがって!」
 威吹の言う通り、いかにも魔道師らしい消え方である。
「まあ、いいや。時間あるから、お寺行く?」
「付き合うよ」
「藤谷班長が気にしてるみたいだからね」
「ケンショーレンジャーとかいう、似非妖怪退治屋か……」
「えーと……せっかくだから、丸ノ内線に乗ってみるか」
 2人は東京メトロ乗り場に足を向けた。
「ん?」
 ユタは別れたはずのマリアの声がしたような気がした。
「この水晶玉?」
 ユタはポケットから、ビー玉サイズの水晶玉を取り出した。そこから微かに、
「それじゃ、また。稲生さん」
 というマリアの声が聞こえた。
「あまりいい物じゃないな」
 威吹は不快そうな顔をする。
「さよなら、マリアさん」
 ユタは水晶玉に向けて言った。
 その後、また水晶玉をポケットに入れる。
 ユタの脳裏には、ミク人形を抱えて微笑を浮かべるマリアの姿が残っている。
 そして、ポツリと呟いた。
「マリアさん、また会いたいな……」
 その呟きを聞いた威吹は、ふと気づく。
(もしかして、その水晶玉は……)
 だが、すぐに打ち消した、
(まさか……な)
 ユタと威吹の姿もまた、東京駅の雑踏の中に消えて行った。
                                          終
 
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

冨士参詣深夜便 

2013-11-23 00:20:35 | 日記
もらってうれしくなかった年賀状は? - 「子供の自慢」「ばかって書いた紙」(マイナビニュース) - goo ニュース

 既に今年は友人の1人から喪中はがきが届いた。
 しかし、私の勧誡に当たって、今の寺院を紹介してくれた紹介者の方にも年賀状を送らなくてはならないだろう。
 私が使用する年賀はがきは、『ボーカロイド』『アイドルマスター』『東方Project』『鉄道』『バス』のいずれかのイラストまたは写真付きだ。ランダムであり、選択はできないので要注意。
 尚、顕正会時代、ある支隊長に博麗霊夢の年賀状送ったら、メチャクチャ怒られた。はて?東方Projectはお嫌いでしたかな?(←博麗霊夢の職業が【謗法により削除】)清楚な女性が好きだということだったので、その希望に沿ってみたのだが、私の見立ては絶望的であったようだ。

 絶望的と言えば、私のクジ運は最悪なもので、年賀状の抽選には1度も当たったことがない。切手シートすら当たったことがない。
 したがって、私にとって、JRAの年始であるところの金杯は仕事しに行くのであって、馬を買いに行くところではないのだ。来年もオレの初登山は2月かな?何しろ、2月でまだ新年会やる業界だからな。

 来年の話をすれば鬼が笑うので、来月の話をしよう。因みに“ユタと愉快な仲間たち”で、主人公ユタが地獄界の獄卒にして、鬼族の蓬莱山鬼之助にその理由を聞いたが、
「ググれ、カスww」
 と一蹴され、その場にいた威吹に、
「おい、何だキサマ、その態度は!」
 と、くって掛かるシーンがある。結局のところ、鬼族でも分からないという……。
 話が逸れてしまった。どういうわけだか、来月中旬に大石寺へ行くことになった。詳細は追って紹介者氏から説明があるようだが、今のところは無い。フェードアウトでもしてやろうかと思っていたのだが、そうは問屋が卸さないようである。
 取りあえず、信仰上の年末はそれで終わりかな。

 仕事上の年末は30日までコミケの臨警、翌日は泊まり勤務。警備室のテレビで紅白を見て、更にその翌朝勤務明けに休憩室で餅を焼くというのが毎年恒例である。
 料理好きの人が所属していた頃は、お雑煮なんか作ってくれたんだけどな。
 しょうがないから、来年はお汁粉でも作るか。

 ↑一般のサラリーマンなどには無い話だな、きっと。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする