伊藤とし子のひとりごと

佐倉市議会議員4期目
議会、市民ネットワーク千葉県、さくら・市民ネットワークの活動あれこれ、お知らせします

【拡散歓迎】3/15神田香織 立体講談「チェルノブイリの祈り」in佐倉市民音楽ホール

2013-03-08 15:12:48 | 原発問題
講談師 神田香織さんをお呼びして「チェルノブイリの祈り」を佐倉市民音楽ホール(京成臼井)で行います。

保育もあります(要予約 先着10人)

神田さんのチェルノブイリの祈りを観たのは、2011年の秋ごろ。
講談は初めてだったが、光と音と話芸で表現する力に圧倒されたことを鮮明に覚えている。
是非、佐倉でも多くの方に観ていただきたいと温めてきた企画で、やっと実現することができた。



大勢の方のご参加をお待ちしています。

佐倉市民音楽ホール、リサイクルショップ「回転木馬」、「ありがた屋」(中志津)、
さくらネット事務所(043-462-0618)、臼井レイクピア「コラム」(本屋さん)
で前売り券を発売しています。
電話にても受付していますので、当日受付で券を取り置きでもOKです。
まずはご連絡ください。

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「フクシマの怒り語る 社会派講談師・神田香織さん@こちら特報部」 2011年10月23日 東京新聞より 


未来に警鐘を鳴らしていたはずだった。
福島県いわき市出身の講談師、神田香織さんが、9年前に創作した講談「チェルノブイリの祈り」。

 旧ソ連で起こった原発事故の実話を伝え、新たな悲劇の発生を食い止めたいと願ったが、史上最悪の事故が大好きな故郷で現実になってしまった。
庶民に寄り添う話芸は今、“フクシマの怒り”を広く発信している。(中山洋子)

 ものものしいヘリコプターのプロペラ音をBGMに、パンと拍子木の音が鳴り響く。

 「ときは1986年4月26日、旧ソ連のチェルノブイリ原発で、原子力発電開発史上最悪の事故が発生しました」

 今月中旬、千葉大教育学部の大教室。はかま姿の神田さんが語る旧ソ連(現ウクライナ)の消防士夫妻の物語を、200人近く集まった学生や市民らが息をのんで聞き入っていた。

 物語は実話で、ウクライナのチェルノブイリに隣接するベラルーシの女性記者が取材したインタビュー集がもとになっている。新婚の夫は事故直後にシャツ一枚で出動して被ばく。
妻は妊娠をひた隠しにして、ボロボロに朽ちていく夫に付き添い、最後まで看病した。
子どもは生まれてまもなく先天性疾患で死亡した。

 夫妻の生々しい証言が、臨場感たっぷりに話芸で再現され、会場内にはすすり泣く声が広がった。

 神田さんは「福島第一原発の事故後はつらくてつらくて。
もうこの話はできないんじゃないかと思った」と振り返る。

日本語訳のインタビュー集「チェルノブイリの祈り」(岩波書店)に出会ったのは2002年ごろ。
読み始めると涙が止まらなかった。
「愛し合っている夫婦を放射能が引き裂いた。
もし福島の友人や家族がこんな目に遭ったらと思うと、とても人ごとじゃなかった」と講談にすることを決意。著者に連絡し許可を得て作品を練り上げた。

当初、客席の反応はさまざまだった。
「『旧ソ連だから事故は起きた』とか『日本の原発は安全』という空気が強く、『脅かさないで』と耳をふさぐ人も少なくなかった。
『電力会社に気に入られる内容にした方が仕事になるんじゃないの』と心配もされた」と話す。

 チェルノブイリの事故を身近なこととして関心を持ってもらおうと、日本で起こるかもしれない架空の原発事故を作品の最後に付け加えた。
「静岡県の太平洋沖に面した原子力発電所で…」などと、公演会場ごとに原発の立地場所も変えて警告してきた。

 異色の社会派講談に「赤い講談師現る」などと皮肉られたこともあったという。
「組合といっても農業協同組合くらいしか知らないノンポリだったのに。
誰だって平和は好きでしょうに」と苦笑する。

 放射能汚染が広がったベラルーシも訪れた。
背丈ほどの草が伸びている立ち入り制限区域に行くと、高齢女性が一人で残っていた。
女性は「昔は200人くらい住んでいて、にぎやかで楽しい村だったのよ」と懐かしんだ。
裏庭で育てている野菜に「ほら、こんなに大きく育っているでしょ」と目を細める姿に、神田さんは何も言えなかった。

 チェルノブイリ事故の後、神田さんはいわき市で農業を営む父親に「もし、福島で事故が起きたらどうする」と尋ねたことがある。
畑仕事の手を止めた父親は、ゆっくりと「風向き次第だっぺな」とつぶやいた。

 福島第一原発の事故後、父親は「(国の原発推進政策に懐疑的だった)おまえや佐藤栄佐久(前知事)さんの言った通りだったな」と話した。
「みんな『しまった』と思ってるんだから、ちっちゃい顔してるんだよ」とも。
心優しい福島人の父親が、ベラルーシの高齢女性に重なってみえた。

 神田さんは「故郷を壊し、家族や友人を苦しめ、世界の海を汚しておきながら、国は原発が必要だと主張し、海外に輸出しようとする。
正気の沙汰じゃない」と憤る。

 地元の高校を卒業し、18歳で上京。
劇団の養成所に入り、舞台女優を目指したが、いわき弁に苦しんだ。
同じころ、高校の同級生だった秋吉久美子さんが映画デビュー。
華やかな級友の活躍を横目に、焦りが募っていたとき、講談に出会った。
話し方の練習で始めたが講談の表現力に魅せられ、25歳で二代目神田山陽氏に弟子入り。

 3年間の修業を経て、1984年に二つ目に昇進し、次々に独自の作品を発表。
86年に広島の原爆を題材にした漫画「はだしのゲン」を講談にしたのを転機に、「理不尽につぶされる側に立とう」と腹を据えた。

 結婚したものの39歳で離婚し、幼い娘2人を育てるため、いわき市の実家に戻った。
疲れ果てていた心を故郷がいやしてくれた。
「寄席のある東京を離れるのは不安だったが、家族が子どもをみてくれた。
同級生や地域の人々が寄席を設けて応援してくれた」

 娘の高校進学を機に再び東京へ戻ったが、今月初め首都圏在住のいわき市出身者を中心にNPO法人「ふくしま支援・人と文化ネットワーク」を設立した。

福島の人々を孤立させないように交流の輪を広げる狙いで、来月に都内で開く初イベントでは「チェルノブイリの祈り」を披露する。
「原発事故の汚染は各地に広がるが、『福島』に被害を押し込めようとする空気が続いている。
差別を絶対に阻止しなければならない」と力を込める。

 神田さんの近年の作品には、いわき市を舞台に炭鉱の娘たちを描いた「フラガール物語」もある。
いわき弁をたっぷりまぶした作品は震災後、福島へのエールとして各地で演じている。

 江戸時代の津波を題材にした「稲むらの火」も講談にした。
現在では防災講談として全国の自治体から引っ張りだこだ。
いわき市でも支援者が昨年、一昨年と同市に防災用に演じてもらおうと打診したが、門前払い。

この作品は来月、同市主催の行事で披露される。
「できれば1年前にやりたかった。
津波を想像する機会になっていたかもしれないと思うと、本当に残念」と神田さん。

 古典芸能でも落語が「笑い」、浪曲が「泣き」なら、講談は「怒り」を表現するといわれる。
「定番の忠臣蔵ももとは時事ネタ。当時の大ニュースを伝える語りが古典になった。

代々伝わる話芸も素晴らしいが、大転換のときには現代を語ることも講談の役割のはずだ」。
福島出身の講談師は、庶民の怒りを代弁し続けるという。

 千葉大で開かれた公演の終幕。神田さんはパンと拍子木をたたいて続けた。
「ときは2011年3月11日、太平洋に面した東京電力福島第一原発が史上最悪の原発事故を起こしました。
再循環経路は破断し、炉心は空だきとなりメルトダウンを起こしました。
付近の住民は避難をしたもようです」

 もう、架空の事故ではなかった。

<デスクメモ> 
インターネットで生々しい映像が配信される時代だが、講談師やミュージシャンらが娯楽作品で人々の想像力をかき立てる力はあなどれない。

実写よりメッセージ力を持ち、パワーを発揮する場合もあるのだ。
政治家はうそつきで信念がなくても務まるが、作品はうそをつかず信念を伝えようとする。(立)







議会質問から「いじめ・体罰から子どもの人権を守る取り組みについて」

2013-03-08 11:14:19 | 議会
やっと議会質問が終わった。
今議会は議会質問と予算委員と総務常任委員会とフル出場予定。
プラス神田かおりさんの「チェルノブイリの祈り」の成功に向けて動いていたため、ブログをご無沙汰していた。

さて、議会質問は人権というテーマで政策提案を中心に構成した。
答弁はまだ入れていないが、すんなりと決まるわけはないので、検討か研究かできませんかのいずれかです。

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1.いじめ、体罰等から子どもの人権を守る取り組みについて
 スウェーデンでは33年前、1979年に子どもへのあらゆる暴力、精神的虐待を禁止する法律を制定しました。
その中で「子どもは世話と、安全と、質の良いしつけを享受する権利を有する。
子どもはその人格と個性を尊重しながら扱われなければならず、体罰にも、その他のいかなる屈辱的な扱いにも、遭わされてはならない」と謳っています。
学校で「生徒をたたく」以外に秩序を保つ方法を知らなかった当時は70%の人がその法律に反対しましたが、今日では10%が反対しているにすぎません。
法律制定から約30年の間に、体罰をする習慣と体罰を認める意識をなくすことに成功しました。
そして、多くの国がスウェーデンにならい、現在31か国で虐待を禁止する法律が制定されています。
 日本では学校での体罰は学校基本法で禁止されています。
しかし、家庭での体罰を禁止する法律はなく、民法では親の懲戒権を認めているので、家庭での体罰、虐待が起こりやすいと考えられています。
自分の思い通りにならないと怒りやストレスが生じます。
たたいた後はそんな自分に嫌悪感を抱きます。
それが子どもを嫌がる事へとつながっていきます。これが虐待への入り口となり、一般の家庭でも起こっています。
子どもが悪いことをしたとき、なぜ悪いのかということを、根気強く子どもに説明することが「しつけ」です。
昨今、いじめ問題による中学生の自殺、部活での教師の体罰による高校生の自殺と痛ましい事件が後を絶ちません。
子どもの人権を認めない社会からは暴力の連鎖は断ち切れません。

① いじめ、体罰等の相談支援体制について
 文部科学省の集計によると平成23年度のいじめ認知件数は約7万件もあるということです。
佐倉市の全校調査結果について、月例報告をもとに把握しているということですが、昨年度と1月現在までの件数について伺います。

教育長 23年度 131件、24年度1月までで138件

 増加していますが、どのように分析していますか。

教育長 2割増加しているが、本人、家族からの届けが増えた。
 社会問題として取り上げられている。


 特に対処が困難なケースについては指導主事が直接学校訪問を行い、実態把握や分析を行い解消に向け取り組んでいるということですが、現在進行中の件数はどれくらいありますか。

教育長 3件

 体罰については今のところ報告がないということで、現在児童、生徒にアンケートをとっているということですが、いじめや体罰についての相談体制について伺います。

 スクールソーシャルワーカーについてです。
スクールソーシャルワーカーは社会福祉の専門的知識、技術を活用し、問題を抱えた児童生徒を取り巻く環境に働きかけ、家庭、学校、地域の関係機関をつなぎ、児童生徒の悩みや抱えている問題の解決に向けて支援する専門家です。
学校では担任、養護教諭、児童・生徒指導、スクールカウンセラーとともに連携しながら問題解決に取り組んでいきます。
平成20年度より文科省がスクールソーシャルワーカー活用事業を推進していますが、県により取り組みはまちまちで、千葉県は遅れていて3人しか配置されていません。
大阪の寝屋川市は先進的な取り組みで有名で、不登校対策でも成果を上げています。
国も予算を増やして取り組んでいくという事ですが、佐倉市としても積極的な活用を図っていただきたいと思います。
ご見解を伺います。

教育長 印旛管内に一人配置されているが、一度も相談していない。

(積極的な取り組みを要望。)

② 人権教育としてCAPの導入について
 CAPは米国発祥の子どもへの暴力防止プログラムです。
子どもたちがいじめ、痴漢、誘拐、虐待、性暴力といった様々な暴力から、自分の大切な心や体を守るため何ができるかを教え、自尊心を育む人権教育プログラムです。
人間には安心、自信、自由の3つの権利があること。
その権利を奪われそうになったとき、やめてと自分の意思を表明し、逃げる、誰かに相談することが大事であること。
子どもの力を最大限に引出し、自分で判断して危険から逃れるにはどうしたらいいかをロールプレイで行います。
そして、終わってからトークタイムとして相談を受け付けます。
 小学1,2年生の子たちが不審者に声をかけられ、自分たちの判断で逃げてそれを大人にすぐに報告した、という報告があります。
子どもたちの報告を受けた大人は、そのことをたくさんほめたそうです。
子どもたちにきちんと向き合い、相手の言葉を受け止める方法は保護者、教職員へのプログラムで行いますが、人間関係を築く上でとても大事なことをCAPを通して大人も学んだ、と報告されていました。
 また、大人ワークショップを受けた感想では、
「自分が小学生の時にこのCAPを受けられたらよかったのに、と思いました。
恐い思いをしても親に告げられず、苦しみました。
たぶん、当時親に相談しても、親も適切な対処法や知識がなかったと思います。」
とありましたが、長年心の傷が癒されずにいたことが伝わってきます。
 昨年5月に北総教育事務所主催の人権担当の先生方の研修でCAP教職員ワークショップが行なわれました。
その中の感想では、
「深刻な被害に遭っている子どもにとって、CAPは大変有効な手段であると思った。
CAPプログラムを予算化して、どの学校にも入れるべきだと思います。
学校〔教師〕だけでDVや児童虐待を発見し解決することはなかなか難しいです。」とあります。
 予算が100万円あれば千人から2千人の子どもたちがワークショップを受けることができます。
子どもが自尊心を育むCAPの導入について、ご見解を伺います。

(教育長からは、できない理由が縷々答弁でのべられた。)

 兵庫県芦屋市、東京都品川区では教育委員会として取り組んでいます。
品川区では平成17年頃から始まり、全小学校5年生とその保護者、教職員がプログラムを受けています。
その成果を受けて来年度からは中学校で試験的に始めるそうです。
 佐倉市のめざす「選ばれるまちづくり」にも子どもの人権教育としてCAPプログラムを取り入れることは、ピッタリではないでしょうか。再度の検討を求めます。

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子どもの人権を守るという事は、子どもの人権を認めることから始まる。
しかし言葉でいう事は簡単でも、なかなかそれを実践することは難しい。
CAP保護者ワークショップ、教職員ワークショップではそれを実際にロールプレイでやってみる。

私も平成21年8月議会で初めてCAPを取り上げたとき、議場で実際に襲われた時発する叫び声を実演したことがあった。
今回も、周りからは再演を期待されていたが、躊躇してしまった。
残念!!
子どもの自尊心をはぐくむCAPプログラムが芦屋市と品川区の教育委員会で実際に取り入れられていたことは、心強い。

2/28 毎日新聞「記者の目:部活動の体罰=林田七恵(大阪社会部)」
http://mainichi.jp/select/news/20130228ddm004070141000c.html