萌えてばかりもいられない!

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信長死すべし!

2012-09-07 06:38:25 | 推薦します!
以前にも何度か紹介しているが、山本兼一という作家が好きだ。
得意なのは、刀鍛冶とか鷹匠(未読)とか鉄砲指南役などの歴史の脇役をクローズアップする作品と、利休にたずねよ、火天の城を初めとした信長・秀吉纏わりの作品がある。

火天の城も、信長纏わりでありながら、大工の話であった。基本は歴史の脇役を主役に据える作品である。

今回の作品「信長死すべし」は、ど真ん中の歴史物で、明智光秀の謀反についての解明が主題。なので山本作品の中では異色。
この作品を知ったのは、日経の夕刊のクローズアップに山本兼一氏がコラムを週刊で持っていて、そこで楽市楽座のことを語りながら、この作品を紹介していたことで知った。


本能寺の変については、いくつか諸説があり、秀吉の陰謀説から天皇暗躍説まで多岐に渡るが、天皇暗躍説を採り、明智光秀ほどの人物が何故三日天下と謂われるような行動に出たのか、勝算はあったのか?などの基本的な疑問を晴らすような作品になっている。

歴史は繰り返すのだが、最近ふと、この時代のことばかりの作品に当たるのはそろそろ止めるべきではなかろうか?と思ったものだが、本能寺の変だけは別格。

1年前の一人旅のテーマは信長巡りだったわけで、信長の出現させようとした世界と爆進力を持ったそのメカニズム(おそらく商業・貿易を持って武を昂める)に触れることだった。で、最後思い付きのように、丹波亀山城から明智光秀の採った進軍行路を辿って本能寺に向かってみたのだが、その距離を往く心の葛藤が気になって仕方がなかった。

野望というには、その後の展開が余りにも明智光秀らしくないからである。


で、陰謀説の中で、一番収まりがいいと思われる、皇家からの「粛清を果たした折には・・・(征夷大将軍)」という期待と「勅命」というものをほぼ匂わす手法の想像が語られる。

でなければ、あんな最後はやはりない。と思わせる絡みであった。


国盗り物語は、斎藤道三と織田信長、明智光秀の話だったが、その時から明智光秀の採った行動の意味が分かりにくかった。あの時は道三の娘、信長の正室、濃姫を巡る確執で描かれていたが、なんだか腑に落ちなかった。


日本の戦国時代の信長と中国三国志の曹操を重ね合わせることがとても多く、密勅という類であれば、両者とも皇家から粛清をかけられるが、曹操は免れ(受け取った劉備の資質?)、信長は絡め取られてしまう。。。これは受けた人物のもの?それとも曹操と信長の巨大さの違い?

戦国時代で知識豊かな明智光秀が、それ以前の歴史、直前までの信長の行動と展開、その後にまだ待ち受ける混沌との対峙をどこまで見据えていたかはとても気になるところである。三国志や室町時代までの歴史、それと宮・公家の地位への想いなどなど、背景を知る必要がある。

なので、そろそろ戦国時代の歴史ものを一旦止め、それ以前(もしくは幕末から近代の”それ以後”)に目を向けることとします。


まず次は鎌倉時代・室町時代。

きっかけは神奈川新聞に掲載されていた承久の乱を知ったこと。
鎌倉対京、後鳥羽上皇対北条執権、完全な朝廷の没落の始まり。六波羅軍が組成され、朝廷は幕府の監視下に置かれる事態に。。。
これがあったのに、信長粛清に繋がるという部分がその後の紆余を辿らなければ解らない。なのでこの後は鎌倉→南北朝→室町と続く。


まずは吾妻鏡を中心とした読み物に突入?
そして、楠正成、足利尊氏、後醍醐天皇、、、、、

でもまずは小説から入ろうかな。まるで時代背景が頭に入っていないから。。。



風の群像・悪党の裔にでも行ってみます!


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