とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2019巻機山&キャニオニングツアー:巻機山編

2019-08-05 21:53:54 | 山登り
8月最初の週末は、新潟県南魚沼市と群馬県利根郡みなかみ町の境にある巻機山(まきはたやま)に登ってきた。日本百名山のひとつで、山名の由来は、頂上一帯が御機屋と呼ばれ、美女が機を織っていたという伝説によるものだ。山麓には、機織りの女神である栲幡千々姫命が、巻機権現として祭られている。

金曜日の夜出で、巻機山の登山口となる桜坂駐車場に着いたのは、深夜2時近くになっていた。5時には起床しようという事で、駐車場で仮眠するも、実質睡眠時間は3時間にも満たなかった。

6時過ぎ、身支度を整え、桜坂駐車場を出発する。駐車場は、ほぼ満車になっている。登山コースは、一般的な、桜坂から桧穴ノ段と称する尾根伝いの道・井戸尾根コースで行くことにした。


5分ほどで、案内版のある登山口に到着する。


最初は緩やかな樹林帯の登山道だったが、次第に険しい登りも出てくる。2時間ほど歩いたころ、展望が開けた場所から割引岳や雪渓が残るヌクビ沢が遠望できた。この日は、早朝から天気が良すぎて猛暑日になりそうなくらい暑い日になっていた。


涼しさを求めて僅かな木陰で休憩だ。


8:50。岩がゴロゴロしている7合目を通過する。暑さがじりじりと体にまとわりつく。


キンコウカの咲き乱れる木段を上がって行く。


森林限界を超え、展望は抜群だ。


辺りには、トンボが飛び交っている。


次第に高山植物が目に付くようになってきた。草むらの中でひっそりと咲く可愛いリンドウ。


登山道周辺で目立つキンコウカ。


コメツツジ。


なだらかなピークの辺りに登山者の姿が見える。


一旦下っていく。


登り返したところのピークが9合目に当たるニセ巻機山だ。下の方から見ると、ここのピークしか見えないので、最初はここが巻機山と勘違いされることからニセという冠が付いている。


ニセ巻機山から少し下っていく。


10:16。9合5勺の避難小屋前に着くと、さっそく昼食休憩とする。暑くてもう喉がカラカラとなり持ってきたビールで喉を潤す。歩き出して4時間以上も経っており、お腹もペコペコだった。

避難小屋から沢の方に下ると水場があるので、水を求めて沢に下りていく。沢の近くには、コバイケイソウが群落を作っていた。コバイケイソウの花は毎年咲かず、3~4年に1回程度しか咲かないので、これだけ纏まっているのを見られると結構嬉しい。


そして、沢近くには、大好きなハクサンコザクラが見られた。北アルプスより以北の高山に生育するサクラソウの仲間で、白山で発見されたのが名前の由来だ。


沢まで下りると、その先には雪渓が残っている。雪渓の下は空洞になっていて、雪解け水が溶けだし冷たい冷気が吹き出していた。


冷たい雪解け水を汲み、一気に飲み干すと喉に冷たさが染み渡る。天然のクーラーに暑さをしばし忘れる。




水を確保して、いよいよ巻機山山頂に向かう。池塘が散らばる湿原の中の気持ちいい登山道だ。


11:30。巻機山山頂1967mに到着。まずは記念写真を撮る。


だが、実はここは本当の山頂ではない。さらに5分ほど歩いた先にあるケルンが積み上げられたピークが本当の山頂である。しかし、そこには何の印もないので、山頂標柱のある場所を山頂として問題はないだろう。


本当の山頂を通り過ぎ、さらにたおやかな稜線を歩き牛ヶ岳方面までしばらく歩いていく。この辺りが巻機山の一番の気持ち良い稜線で、山頂からすぐ戻ってしまったらもったいないのだ。


斜面には、ニッコウキスゲが沢山咲き出している。


牛ヶ岳まで行くと時間がかかりすぎるので、雪渓の近くまで行って引き返す。


雪渓とニッコウキスゲ。


巻機山山頂周辺の稜線歩きを十分楽しんで、避難小屋方面に戻っていく。


あとは、元来た道をひたすら下っていく。避難小屋からは、3時間近くもかかり、暑さでフラフラしながらやっと登山口まで戻るとホッとした。休憩を入れて9時間50分ほどかかり、結構キツイ登山だった。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図


下山後は、水上温泉のペンションに向かう。

「2019巻機山&キャニオニングツアー:ペンション編」に続く。