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『アゲイン アゲイン』(あかね書房)『わくわくもりのはいくえん はる おともだちできるかな』『みちのく山のゆなな』(国土社)『ファミリーマップ』、エンタメシリーズ『家守神』1~4巻、『おはようの声』幼年童話『ヘビくんブランコくん』『オンチの葉っぱららららら♪』、短編集『友だちの木』・歴史物語『アテルイ 坂上田村麻呂と交えたエミシの勇士』他、好評発売中です。各種ご依頼は、左側のメッセージからお願いいたします。
シリーズ、3『天才・蝉丸がやってきた!』と2冊一気に読みました。小学4年のスズは百人一首クラブの部長ナリ先輩にあこがれ、クラブに入部。ところがふとしたきっかけで「ときの道」を通り平安時代へタイムスリップしてしまったのです。道案内はあの藤原定家。小野小町や在原業平、紫式部など平安時代の有名人と次々と出会いました。
そして3巻では、蝉丸が逆に現代にやってきます。(写真左側のまん中で、枇杷を持っているのが、少年蝉丸)ときの道を通った蝉丸は少年の姿になっています。そしてかるた大会へ乱入! タイムスリップの道理はちゃんと通っているし、時代背景も百人一首の意味や背景もしっかり押さえられています。その上で、とにかく楽しめる。このタイムスリップ、そもそも定家の忍ぶ恋から始まったものということで、この4巻ではついにその結末が、ときの道の謎が解き明かされるのです。
来ぬ人をまつほの浦の夕なぎに焼くや藻塩の身もこがれつつ 定家
など、恋の歌がとてもいい具合にちりばめられているではありませんか。4巻セットで小学生にプレゼントというのがお勧めです。
作者の光丘真理さん、もともと百人一首がお好きだったのか、それともこの本を書くために勉強したのか、軽いタッチの物語ですが、しっかりとした知識に裏付けられているから、読むほうは安心して楽しめるのだと、とにかく感心いたしました。