fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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牡蠣の水揚(「童子」全国大会記2)

2013年11月29日 | 日記

 さあ、2日目。牡蠣の水揚げを見たいという人たち9人が朝6時40分に集合し、タクシーで分乗し、再び舞阪漁港へ。この舞阪は東海道53次の30番目の宿場。近くには本陣という古い建物もあるのですが、ひたすら漁港を目指します。

  いた!

   

 このどっさりとある、なにかよくわからない塊が、牡蠣の山なのですよー。

 牡蠣棚で養殖をしているものを、揚げてくるのです。広島からきたS君。(童子の若手ナンバー1)、広島の船とはぜんぜん違うと言ってました。(そう。こっちは「舟」、広島のは「船」なんでしょう)

 さあ、俳句は? というと……。こういう初めて見るものを俳句にしようとすると、あれこれ詰め込んだりして、実はうまくいかないものなのです。このたびも、2日も通ってできた俳句は平凡でした。でも、なんのために俳句をやっているか、こうしてでかけるかという自問をすれば、できた句は平凡でも、大満足なのです。

 他の方の句を読むことも勉強で、こうして同じものを見て、3日目の句会ではいろいろな句が出ました。未発表なので、ここでは書けませんが、この牡蠣の山を、何に例えるかということで、出たのが「岩」「石塊」「土塊」「石灰」(これは、牡蠣の内側が白いので牡蠣剥きの景ですが)。その中で出色だったのは、「ぼろ」と表現した安部元気副主宰の句でした。俳句では「見立て」と言いますが、比喩の難しさ。(つまり安易な比喩は、平凡になる)でも成功したときは、新鮮な印象として読み手に伝わるということ。

 私が作ったのは、水揚げのときに、湖が濁ったとか、河豚のエサに塩をまぶすとか、牡蠣剥きのところにあった広重の絵図が色あせていたとか、女房の在所がどうたらとか(案内してくれたおじさんのこと)。

 寒かったのでほどほどで、ホテルにもどり朝食。それでも午後の大会受付までは、時間があるぞ。ということで、また続く。