「かわいいだけではすまされない」というタイトルで、『猫たちからのプレゼント』(高橋うらら・集英社)の書評を書かせていただいています。
高橋うららさんは、何冊も子ども向けのノンフィクションを書かれてらっしゃる方。その方が、猫をめぐる物語を書いたのですが、そこにはノンフィクション作家ならではの目があります。第二弾『捨てネコたちを助けたい!』も好評とのこと。個人的にも、ネコの避妊というあたりに触れているらしい、この本、読まなくてはと思っています。
育った家は、常にネコがいるうちで、当時はまだネコの避妊という意識は低かったのですよ。でも、生まれたネコ達を全部もらってくれる先を捜すのもとてもとても大変で。あるとき、一匹の猫を避妊手術したところ、「人間の勝手」的な言い方をある人にされて・・・。高校生くらいだった私は、「動物を飼うっていうのは、きれい事じゃないんだよ!」と思ったものです。言わなかったけどね。
でも、意外とトラウマになっているのか、最近ネコにまつわるかなりいやな夢を見てしまって・・・。(ここでは書けないくらい、いやな夢でした)

夏らしい雲
作品評の中での、言葉。
ここらへんでと気を抜かず、次の作品があると思わずに、これが最後の物語のつもりで、一心をこめて物語を構築してください。 (越水利江子)
作者が現実と格闘して生み出した唯一のものという思いを抱かせてくれませんでした。(中略)実態のないものをいくら書き連ねても作品の厚みにも深さにもなりません。自分が本当に書きたい人間とは誰なのか。そこが、書くことの出発点ではないでしょうか。(あさのあつこ)
*「季節風」大会の申し込みも始まっています。会員以外でも参加できます。私はここのところ合評から遠ざかっていますが、一人で書き続けている方、風穴を開けることができるかも、ですよ。