fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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俳句で学ぶジブリ②

2020年10月08日 | 日記
 きょうは、つぶやき編です。(まあ、ツイッターってのがそもそも「つぶやき」ですが)

  
「俳句には切れが大事だ。切れがなければ、散文になる」 (主人公の声で読んでください笑)

  
 「かな止めの句は、途中で切ってはならぬぞ」 (画像は2枚とも『ゲド戦記』)

 
 「俳句は座の文芸ですからね」 (画像は、『ココリコ坂から』)

 
 「季重ねだって、気づかなかったんだね。いいんだよ」「でもおとうさん、西瓜ととうもろこしと夏休みよ」 (画像は『トトロ』)

 
 「これでも、句会じゃ、若手なんだよ」 (画像は『ナウシカ』)

 
 「三人いれば、句会はできるわ」(画像は『借り暮らしのアリエッティ』)

 他にも作ったけど、このくらいで。他の方のでも、すごく「うんうん」っていうのがあったなあ。ツイッターのタグで探すと出てきます。

  
  

 

ジブリで学ぶ俳句①

2020年10月07日 | 日記
 先日ツイッターに出した「ジブリで学ぶ俳句」をこっちにも出しておきます。
 きょうは、名句編。

 
 露の世は露の世ながらさりながら  一茶

 この世は露のようにはかない。それでも。 それでも自分はこうしてあがいて生きているっていう感じでしょう。いい句だなあ。普段俳句は切れが大事とかいってますが、この句に切れはありません。でも、力強い。
 句集や5句以上まとめて句を発表するとき、「や」や「けり」などの切れをしっかり使った句の中に一句こういう切れのない句がまじると、緩急がついて効果的です。

 
 菫ほどな小さき人に生まれたし  漱石

 画像はどちらも、「借り暮らしのアリエッティ」です。

  

  竹のことは竹に習へ by芭蕉

 これは、俳句ではなく、芭蕉が弟子に教えた言葉です。「松のことは松に習へ竹のことは竹に習へ」 実際のものをよく見ろってことですね。
 
  

 

岩手でのこと ⑧ ねずみ・・・

2020年10月06日 | 日記
 岩手では、ぎゃーということもありました。
 それは、ねずみです・・・。
 仏壇には、ビニールでしっかり包まれたお菓子と、去年の稲を備えていました。前回夫が行ったとき、その稲を入れていた一輪ざし(水はなし)が倒れて、米のところがなくなっていた。ネズミがいるんじゃないかと、ネズミ獲りをしかけてきてたんですが・・・。かかっていたんです。
 うぎゃー。
 それを処理して、新しいネズミ獲りをあっちこっちに置いてきましたが、その過程で、私がひっかかったりして・・・。手や服がべとべとに。強力だってことを、身をもって確かめました。

舅が生きていたころ、小屋に古米を置いていて、そこにはネズミが出てたんです。でも家の中は、初めてでした。今年はコロナで、あっちにほとんど行っていませんでした。やつら、人がいないってわかるんでしょうね。どこから・・押し入れだと思います。通気のために開けていて、そこの前に置いてたのにかかってましたから。
 あっちも生きるために必死です。きれいごとではいきません。
それに、こういう生の経験が、作品に反映される・・と思うのです。
 絵本のネズミはあんなにかわいいのに。
話題が、気持ちのいいものではなかったので、写真でお詫びを。

  

岩手でのこと⑦ ゲンノショウコ

2020年10月05日 | 日記
         
 
 種山ヶ原にたくさんこの花があり、これはもしかしてゲンノショウコではないかと思ったのですが、確証がもてませんでした。ネット検索しても、どうもはっきりしない。
 でも最近井嶋敦子さんのブログに出ていて、雌しべと雄しべの淡い色が・・と書かれていて、おおっとなりました。ごらんのように雌しべがほんのり赤く、雄しべが青です。なるほど、これが特徴か! やっぱりこれはゲンノショウコだったのです。
 漢字で書くと、現の証拠。これ、すごいです。薬草として効きそう~。
 実際、私が子どものころ、祖母がこれを常に小さな薬缶で煮詰めていて、おなかの具合が悪いと飲まされました。苦いんです。砂糖を入れても、苦い。でもがまんして飲みました。今思うとありがたいなあ。センブリもあったけど、あれはもっと苦かったです。センブリは実際のものは、私はまだ出会っていません。

 こんど見つけたら、摘んできて煎じて飲もうと思います。

岩手のこと⑥ じじばば岩

2020年10月04日 | 日記
       
 
 現在「みちのく山のゆなな」という童話を、河北新報木曜夕刊に連載しています。その3、4話が「じじばば岩」という岩手に伝わる民話を取り入れたものでした。
 この写真が、実際にあるものです。
 龍の子と知らず捨て子を育てたのですが、子どもは大きくなると、「自分は本当は龍の子。人間の世界で修行をしてた」といって龍の世界へ帰ってしまいます。子どもを育てた老夫婦は、もどってきてほしいと泣いて泣いて、とうとう岩になったということです。写真の奥のほうがおじいさん。遠目なのでわかりませんが、大きいのです。こうして木まで生えています。

  
 こちらは、古山拓さんが描いてくださった4話目のイラストです。ちゃんと「じじばば岩」も描いてくださっています。これはまだ老夫婦が岩になったばかりなので、木は生えていません。

 

岩手のこと⑤ 雑草園(山口青邨邸)

2020年10月03日 | 日記
    
 日本現代詩歌文学館が北上市にあります。その敷地の一角に移築されている俳人山口青邨の家です。東京から庭木も移築されたとのこと。
 青邨さんは盛岡市のご出身で東大俳句会から、高浜虚子のホトトギスで活躍されました。

  
 実は来年度出版予定の本の舞台となっている家のイメージにすごく近くて、あちこち写真撮らせていただきました。こちらはまだ画家さんも決まっていませんが・・・。(*本の出版は、あくまで予定です。何しろ、今年5月予定だった別の本は、コロナで10月、それが年内、それが年明け、そして1月中旬 とどんどん送れています。予定は未定、何があるかわかりません。こちらは無事に出版されることを祈って、今できることを粛々とするだけです)

岩手のこと④ 無花果(いちじく)

2020年10月02日 | 日記
 岩手の家の畑は、今はもう黒いビニールで覆っています。とても草刈りが間に合わなくて。それでもこれまでは端のほうにアスパラがとれたり、菊が咲いたり、大葉が出たりしてたのですが、だんだんそれもとれなくなってきています。
 いまかろうじて元気なのが、いちじくと柿、あとはミントです。
 いちじくは、これまで熟したものを生でかじるか、蜂蜜をかけてチンして食べるかしかしてませんでした。こんかい、毎日2個くらいは熟していたので、それはよかったのですが、まだまだ青いのがたくさん。
 でも調べたらイチジクの甘露煮って青いのを使う? それで、今回青いのをとってきて、家で煮てみました。何パターンか試して、ザラメとレモン汁とで煮るのが一番よかった。(水は入れません)
  一晩おいたら少し赤くなっていました。
  分量、適当です。
  これは赤ワイン煮。蜂蜜も加えてみました。

 めっちゃおいしいです。まだまだあるので、近々夫が行ったとき、またもいできてもらおう。昔うちの母はもっと真っ黒になるまで煮てて、しかも砂糖もずっと多かったのでしょう。甘すぎて、好きじゃありませんでした。あれは保存食だったのでしょうね。私が煮たのは、日持ちはわからないので、半分は冷凍しました。
 

 いちじく、岩手では熟したのを刻んでサラダに入れたり、豚肉を炒めるときいっしょにいれたりもしてみて、おかずとしてもOKでした。
 
 しばらく、おやつはこれで。
 柿は、鳥さんに・・・。

岩手でのこと③ 古代エミシの里

2020年10月01日 | 日記
     

 これは、古代エミシの英雄アテルイ達が本拠地としていたと推定される奥州市の羽黒山です。
 奈良から平安時代にかけて、まだこの辺は大和朝廷に属していませんでした(この時代での中央を、大和朝廷といっていいかは、ちょっと置いておいて)。朝廷は、日高見と呼ばれたこの地域に採れる金や馬、そしてよく肥えた土地が欲しくて、征夷軍を編成しせめてきます。多賀城に城を築き、北へ北へ。
 友好な関係になっていた時期もあったようですが、蝦夷というさげすんだ漢字をあてられ、俘囚として奴隷のように使われたりもします。そして、朝廷対エミシの戦いがあちこちで起こります。とくに沿岸のエミシが桃生城を焼き討ちにしたことから始まった38年戦争と呼ばれるものが有名です。朝廷の5万の大群に1500のエミシ軍が大勝利をおさめたりもしています。巣伏の戦いと呼ばれるもの。それが、ここでの戦い。アテルイがその大将だったときのことです。
 しかし、坂上田村麻呂が征夷大将軍となり、体制は逆転します。

 というようなことをずっと調べ、この土地に通って書きました。
 コロナのために発売が遅れていますが・・・。年を越しそうですが、今本にすべく、進めていただいています。