縫い初めの楽屋朝日は母にさす 梅沢富美男
題:カーテンを開けた瞬間
1位才能アリ福田麻貴(3時のヒロイン) 冬天よ母を泣かせて来る街か
2位凡人 大久保佳代子(オアシズ) 日溜りで辿る僅かな年賀状
添削 日溜りに広ぐ僅かな年賀状
3位凡人 筧利夫 東雲の空に挑みし初漁の
添削 初漁や東雲の空はればれと
4位才能ナシ 渋谷凪咲(NMB48) 瞼をも突き抜け照らす冬の朝
添削 瞼貫く冬の朝日の眩しさよ
名人初段で現状維持 ◆森口瑤子
昨夜よりも痩せたる母や日向ぼこ
添削 昨夜より痩せしか日向ぼこの母
名人7段で現状維持 ◆横尾渉(Kis-My-Ft2)
凍空の窓をゴンドラ紅茶の香
添削 窓を拭くゴンドラ凍空の紅茶
永世名人掲載決定 ◆梅沢富美男
縫い初めの楽屋朝日は母にさす
難しい題だが、今回はみんな真剣に取り組んでいるという感じを受けた
正月ということもあり、正月の季語「年賀状」「縫い初め」
と言う季語を使っている句もあり、よく考えていると思う
その中にあって、
森口名人はこの写真から日向ぼこを連想したのはちょっと違うかな…
昨夜をあえてよべと読ませて、散文的にもしている
考えすぎか、力の入れすぎか、素直がいいと思うが…
梅沢永世名人の
≪縫い初めの楽屋朝日は母にさす≫
久しぶりに原点に戻った句で、梅沢名人らしい句
梅沢名人にしか詠めない句だ
又、1月6日の日にふさわしい句だと思う
縫い初めと言う季語は、
最近では絶滅季語になりつつあるのではないかな
縫うことはミシンにとって代わっているし、
着物も家で仕立てることも無い
やっぱり、こういう季語は、
一座を率いている梅沢名人ならではと思う
因みに、縫い初めの句を上げてみた
縫初めの針箱母の玉手箱 鷹羽狩行
縫初の赤き糸切る糸きり歯 岡本美恵子
縫初の妻や眼鏡を掛け直し 山崎ひさを