校印の長閑なかすれ学割証 村上健志
題:北陸新幹線
1ランク昇格 *勝村政信
終点は天空の城春の雷
現状維持 *的場浩司
別れ雪古城を抱きてそっと消ゆ
添削 古城抱く雪あえかなる別れ雪
現状維持 *犬山紙子
長野駅見送る義母の春ショール
添削 義母の立つホームや風の春ショール
現状維持 *森迫永依
旗源平の賽奔放に春満月
添削 春満月よ賽の目は奔放に
名人10段へ1ランク昇格 ◆中田喜子
旅ひとり「はくたか」を追ふ百千鳥
永世名人35句目に掲載決定 ◆村上健志(フルーツポンチ)
校印の長閑なかすれ学割証
特別永世名人なのにガッカリ… ◆梅沢富美男
車窓行く「北陸ロマン」春の雪
添削 車窓には春雪「北陸ロマン」流る
3月16日に、北陸新幹線の金沢~敦賀間が開通する
それを記念してのお題だと思う
大体、こういう場合は旅吟の句が多くなる
名所旧跡や、新幹線そのものを詠むことも多い
この中にあって、やはり秀逸なのは村上だろう
学割を持ってきて、お題からかなり離れて詠んでいる
乗り物というと学割までは思いつくが、
そこに押されている校印までは思いつかない
更に、その印鑑が「かすれている」とは実に上手い
流石、永世名人だけあるなと思うが、
村上には残念ながらその永世名人足る品格がない
人を見下すのではなく、相手を讃えるだけの技量が欲しいのだ
それが備われば、プレバト俳句にも貢献でいるのでは…