梅さんのかわら版.umelog

我が家の琉球朝顔~オーシャンブルー

”ブドウは兵器だ…”

2014-09-11 16:02:12 | 花子とアン

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1944年、昭和19年夏。戦況はますます悪化し、花子は子供達を甲府へ疎開させる事にしました。チーム山梨の出番ですね。あれから何年もたっているのに安東家の暮らしは何一つ変わっていませんね。でも変わっていることが一つあります。
どうやら、お父やんが、葡萄酒を作っているらしいこと…。これは以前、リンさんに「何を婿殿は夢みていなこと言ってるでぇ」と却下されたもので長年の夢だったのです。野菜と米しか作っていなかった安東家にとっては画期的なことでしたね。多分、徳丸家がいち早く葡萄酒を作っているので、村の人達に栽培を奨励し、武が醸造の指導したものでしょう。
この日、
徳丸甚之助さんと武が安東家にやってきて、チーム山梨の全員集合ですが、どうやらお父やんがかくしている葡萄酒を探しに来たのです。
「敵の潜水艦を探すのに、葡萄酒の成分が必要なんだと」と言っていますね。
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この徳丸さんの言う「潜水艦を探すのに必要な成分」とは、酒石酸のことです。酒石酸は、ろ過されていない葡萄酒に含まれています。
圧力が加わると微量だけれども電気を発する性質を持っているので、敵方の潜水艦のわずかなプロペラ音やエンジン音の音波をキャッチする水中聴音機の素材として、たいへん重宝されたそうです。
「ブドウは兵器だ」
というスローガンまで生まれ、醸造所にはワインづくりに必要な砂糖が、特別に配給されていたそうです。
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てっ!「ブドウは兵器」 ふんとにびっりするずら。戦況が悪化する中、ありとあらゆるものが兵器として利用されたのですね。お父やんは、この兵器をがぶ飲みしていたというわけですか…。グッドアフタヌーンと(敵国語)いい、これを知ったら特高の吉太郎はどう思うでしょう。やっぱりこの親子は一生相容れないでしょうね。

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昭和19年11月、東京ではいよいよ東京大空襲が始まります。
 
「これからの飛行機の進歩は、世界を平和に導くか、戦争をもっと悲惨なものにするかのどちらかです。我々人類はこの飛行機をどのように使おうとしてるのか?平和か、戦争か?」
ブラックバーン校長の言った、その試される日が来てしまいました。

花子が片時も離さず持っている、辞書と"Anne of Green Gables”はいつになったら世の中に出るのでしょう。



”戦況は悪化するばかり~学徒動員”

2014-09-09 18:20:56 | 花子とアン

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開戦から2年後
1943年(昭和18年)秋、戦況は坂を転げ落ちるように悪化していきました。
そして、ラヂオから流れるニュースは…。

有馬) 「本日、東条首相による、国政運営革新に関する重要発表で述べられましたように、政府は、学徒をして、直接戦争遂行に、参与せしむる事に方針を決定。これにより、全国の大学、高等学校、高等専門学校在学中の、理工、医系以外の、学生の徴兵猶予は、停止せられる事となりました」。”

いわゆる学徒動員ですね。戦地に行きたくてうずうずしていた宮本家の純平は、これに目を輝かせます。
この純平の一途な思いを蓮子さんには止められないでしょうね。肝心な時に家にいない龍一。「戦争にやるためにお前を育てたのではない」と親父ずらを見せていたのですが、こんなに放ったらかされていたら、

 (純平)ようやく僕も、お国のために戦えるんです! お母様たちを守るために、戦えるんです!安心して下さい。必ず命を懸けて、日本を守りますから。

純平だって自分が家族を守るんだと考えるのも当然でしょう。まったく龍一は口ばっかで、言うこととやることがいつも中途半端。こうして、昭和1812月、大勢の大学生が本を捨て、学徒出陣していきました。

余談ですが、我が家の義父も学徒出陣し、あと半年戦争が長引けば特攻隊として海の藻屑と消えるところでした。
 因みに、戦没学徒兵の手記「きけわだつみのこえ」編者の中村克郎さんが集めた資料を展示する「わだつみ平和文庫」が甲州市塩山にあります。今、開館されているか分かりませんので、市役所で尋ねてみて下さい。
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英治さん”お手をどうぞ”   ” ねえ、英治さん。踊って下さらない?”

嬉しいじゃありませんか。靑凜社を閉めて、軍事工場に働きに出ると決めた英治にダンスを申し込む花子。
もう外国のダンス音楽を流すことは出来ません。
しかし、あらゆる事を禁止されたとしても、想像の翼までは、誰も奪う事はできませんものね。何処だってダンスは踊ることができるのです。目をしっかり閉じてダンスを踊る英治と花子。二人はどんな想像の翼をひろげているのでしょうか。



”錦織圭決勝戦~号外”

2014-09-09 10:32:02 | 日記・エッセイ・コラム

Nisikori テニスの全米オープン決勝戦、日本中が期待したのですが、やっぱり世界一というのは、厳しかったですね。
錦織圭は、マリン・チリッチ(クロアチア)に3―6、3―6、3―6のストレートで敗れ、日本選手として男女を通じ史上初の四大大会シングルス優勝はなりませんでした。
山梨日日新聞より
デジタル版号外が出ています


”それぞれの戦争”

2014-09-08 23:47:27 | 花子とアン

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昭和十六年十二月八日、ハワイ真珠湾攻撃で幕を開けた太平洋戦争は予想以上の成功のうちに進められました。

海軍はアメリカ太平洋艦隊、イギリス東洋艦隊を撃破し、新聞には連日のように「撃沈」、「轟沈」といった威勢のいい活字が躍りました。陸軍もフィリピンのバターン半島攻略に手間取ったくらいで、香港、マニラ、シンガポールの要衝を相次いで占領しましたし、戦争には欠かせない石油も、落下傘部隊の奇襲攻撃でボルネオ、スマトラの油田地帯をほとんど破壊されることもなく確保出来ました。

何しろ半年足らずの間に、西はビルマからマレー半島、ジャワ、スマトラを経て、ニューギニア東方のソロモン諸島に至る広大な地域を占領下に収めたのです。連合軍の捕虜二十五万人、撃沈した軍艦は百五隻を数え大中破九十一隻。日本の損害は戦死約七千人、艦船二十七隻でしたが、巡洋艦以上の大型艦は一隻もありません。

国内は連戦連勝に沸き立ち、何となくもう戦争が終わってしまったような、そんな安堵感に包まれた半年間だったのです。 (歴史講座より引用)
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 1942年(昭和17年)冬になりました。凄いですね、この快進撃。

連日のように「撃沈」、「轟沈」と国民全体が沸きたっていたのですから、水商売?の雪乃だって黙ってなんかいられなかったでしょう。戦地にいけない女性たちは、銃後の守りと言って、後方支援に回ったのです。かよもしっかり婦人会の仕事をしていましたね。それにしても婦人会同士の小競り合いには笑ってしまいました。今も昔も変わらないな…。

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こんな中、醍醐さんは、それでは満足できなかったようです。宇田川先生にすっかり感化され、戦地に赴くというのです。戦地がどんなに悲惨なものか、想像できなかったでしょうね、この時点では。
戦争とは人が人を殺すこと…。お嬢様の醍醐さんに勤まるのでしょうか。
そして、皆とは全く反対の方向を向いている宮本龍一も、ひっそりと旅立っていきます。戦争を早く終わらせるための行動とは、いったい何を企てているのでしょう。

今が昭和17年、終戦まで後3年です。スコットさんが残していってくれた"Anne of Green Gables”はどのような運命を辿るのでしょうか…。

 

 


"俳句の査定№2"

2014-09-07 23:50:09 | 俳句&短歌

9_4_haiku1_2MBSで毎週やっているプレバト!!と言う番組が面白いです。リズム感や生け花、料理等の才能を芸能人が競うという番組で、俳句の才能査定というのをここでも取り上げました。

先日久しぶりに見たところ…。
お題は、「京都 中秋の名月」…写真に写っている八坂の塔と中秋の名月を見て一句というも。出演者は、全くの素人ですが、今回出ていたノンスタイルの石田さんは、NHKの俳句番組のレギュラー。そして作ったのがこの一句。

   静けさや月見上げたる影ふたつ → 静けさや月の八坂に影ふたつ

査定は凡人で53点。月は見上げるものだから、「見上げる」という説明は不要。そこに八坂という場所の情報を入れることで、映像が見えてくると指摘され、添削されました。

9_4_haiku2今回、才能有りの第一位は歌舞伎の市川猿之助さんで才能有りの75点。
歌舞伎と俳句は縁があるらしく俳号も持っているようです。

満月に相輪の影ひとつあり

これは、辛口で定評のある夏井先生も言うことなし。無駄な言葉がなく、言葉の経済効率が上手いとべた褒め。下5のひとつ「あり」が見得を切っているようだと高評価でした。
相輪と言うのは、屋根から天に向かって突き出た金属製の部分の ことです。このとがった部分が月に重なって影ができたという句ですね。言葉を知らないと作れない句です。さすが、慶応大学文学部出身です。

今回ほとんどの人が、説明不要な無駄な言葉が入っていると指摘されていました。初心者はどうしても相手にシチュエーションを説明してしまうのです。又、最下位の鈴木奈々は、夜の情景に昼を現す言葉が入り才能なしの25点。俳句以前の問題で、ぼろくそに言われていました。普段の句会では、このようにビシバシ言う先生はいません。しかし、このくらいはっきり悪い点を指摘されるほうが、上達が早いかもしれません。次から絶対気をつけますからね。


"ラヂオのおばさん、ごきげんよう、さようなら"

2014-09-07 00:00:24 | 花子とアン

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1941年12月(昭和16年)日本は太平洋戦争へと突入しました。そして花子はついにラヂオのおばさんをや辞める決意をします。

(花子) 今日限りで、「コドモの新聞」を辞めさせて頂きます。
 
(黒沢) なぜですか?
 
(花子) 私の口から戦争のニュースを、子供たちに放送する事はできません。

戦時中であっても何とか子どもたちに夢を与えるようなニュースを送ろうと思っていた花子でしたが、その花子に辞める決意をさせたのは情報局情報課長のこの一言でした。 

(進藤) 国論統一のために、今後一層ラジオ放送は重要になります。放送を通じて、子供たちを、よき、少国民へと導く事を、期待します。


子供たちをどう導くというのか、原稿は一字一句検閲され、自分の言葉ではもう伝えられなくなっています。国民を扇動することなどしたくない…そう思ったのでしょうね。もう、黒沢が引き留めても花子の気持ちは変わりません。

(黒沢)村岡先生。これ、持っていらして下さい。
 
    村岡先生宛てに届いた、子供たちからの手紙です。お考えは、変わりませんか?
 
(花子) 申し訳ありません。9年間、お世話になりました。
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花子は9年もの間、ラヂオのおばさんをしたのですね。よく、漆原部長のパワハラに耐えたものです。それもこれも子供たちが自分を待っていてくれるという気持ちがあったからでしょうね。

”おもしろかったです。また、あしたもききたいです。”
ファンレターにはこんなことがかいてありました。この言葉が支えとなっていたのでしょう。

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9_6_4 久しぶりに登場したチーム山梨の面々。
みんな、ふんとうにふけちまったじゃんね。
徳丸さんのひげに白いものが混り、武がお父様と同じように口髭をはやしるじゃん。若いおなごしが、一人もいんということは、武はまだ嫁を貰っていんずら。朝市の嫁もいんじゃんね。
てっ!りんさんがえらくふけっちまってびっくりしたずら。朝市が嫁さん貰って少しは楽をしていると思ってたけんど。朝市家の暮らしも見てみたいじゃんね。


”スコット先生の願い”

2014-09-05 23:56:24 | 花子とアン

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1939年(昭和14年)スコット先生は、再び平和な時代が訪れた時に、この物語を日本の少女たちに紹介してほしいと花子につげます。スコット先生の願いを花子が約束したのを聞いて、スコット先生は祖国カナダへと帰っていきます。
花子は本当に運命の本に出合えたようですね。

 

9_5_4_2 その後、時代は一気に飛んで1941年(昭和16年)早朝にこの臨時ニュースが流れます。
 

大本営陸海軍部128日午前6時発表。

帝国陸海軍は、本日8日未明、太平洋において、アメリカ、イギリス軍と戦闘状態に入れり。
帝国陸海軍は、本日8日未明、菱太平洋において、アメリカ、イギリス軍と戦闘状態に入れり。

日本軍は戦闘状態に入ってしまいました。せっかく出あった"Anne of Green Gables”ですが、この本が世の中にでるのは平和な時代になってから…。まだまだ時間がかりそうです。


”Anne of Green Gables ”

2014-09-04 18:25:20 | 花子とアン

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なんと、手擦れた一冊の本をもって来たのはスコット先生でしたね。

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"Anne of Green Gables By L.M.Montgomery"
この一冊を、ドラマが始まった時から待っていたのですが、随分待たされました。
赤毛のアンは、子供頃夢中で読んだ本です。
そして、母親となって再び読んだときには、自分の子どもたちもこのようにのびのびと育ってほしいと願ったものです。
ドラマも後1か月となってしまいました。願わくば、もっと早くにこの本に出合って、アンの世界を描いて欲しかったなぁと思うのです。
この1か月、どのようにアンの世界を描いていくのか…度量を問われます。これだけ待たせたのですから、みいしみて描いてくりょう!お願いでごいす。

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9_4_3_2 和平工作は失敗したのか…龍一は釈放されたのですね。

子供たちには、「国を平和にするため」「戦争を早く終わらせるため」と言っても、龍一の行動は理解できないでしょうね。毎日国賊の子どもと罵られているのですから。
自分の家も平和にできない人が、国を平和にできるのでしょうか。家族に被害が及ばないように行動できるはずです。
龍一の書くシナリオは、こんな大事な場面でもどこか抜けているようです。今度は、吉太郎と醍醐さんを結ばせるためのあの茶番劇のようなわけにはいきませんよ。国を思う二人の気持ちは同じ…いいシナリオをかいてくれちゃぁ。


”NHK笛吹市俳句大会”

2014-09-03 18:29:46 | 俳句&短歌

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今日は今年市制施行10周年という記念のNHK俳句大会でした。
司会は、いつもヴァンフォーレのニュースを担当している早川美奈さん。
全国から4767句寄せられたそうですが、昨年の国文祭はなんと20000を超す応募でしたから、本当に大きな大会だったということですね。

今年の選者は井上康明、深見けん二、大木あまり、佐藤博美、鈴木しげを氏の五名です。

 蛇笏忌や昨日見えざる山が見え    大会大賞
 城なくて城山朴の花ひらく      大会大賞

この大会に応募するには2句千円必要です。umeさんは、今年初めて2句だけ応募したところ、井上先生の佳作に入りました。うれしいような、残念なような…。


”腹心の友との再びの別れ”

2014-09-03 18:00:34 | 花子とアン

いつになったら「花子とアン」のドラマになるのでしょうか。
なかなか 「Anne of Green Gables 」との出会いがやってきません。
祖国に帰る外国人教師が手擦れた本を一冊残していく…ということから始まるアンとの出会い。それは、戦争の置き土産ともいえるのですね。
戦争の場面は苦手です。でも、戦争を抜きには語れないというわけです。
この戦争が又、花子と蓮子を引き離すのですね。

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(蓮子) はなちゃん。
 
    私を誰だと思っているの?
 
    華族の身分も、何もかも捨てて駆け落ちした、宮本蓮子よ。
 
    私は、時代の波に平伏したりしない。
 
    世の中がどこへ向かおうと、言いたい事を言う。書きたい事を書くわ。
 
    あなたのように、卑怯な生き方はしたくないの。さようなら。

(花子) そう…。分かったわ。
 
    私たち、生きる道が違ってしまったわね。
 
    これまでの友情には感謝します。お元気で。

こんな腹心の友との別れもあり、ラヂオの子どもニュースは戦争を高揚するものばかり・・・
ちょっと辛い週です。