うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

うちの子記念日

2023年03月21日 | チャー坊のこと

私は、記念日なんて覚えちゃいない。

 

おはようございます。

会社に舞い込んできた猫を始めて見た日も、

その猫を始めて触った日も、その猫に名前を付けた日も、

正確な日にちなんて覚えちゃいない。

ただ、これだけはハッキリと記しておくべきだと思う。

 

3月20日、チャー坊を保護した。

 

日曜日、なぜか、チャー坊は小屋へ入らなくなった。

体調は、みるみる悪くなっていくというのに、

更になぜか、左手を地に着けなくなっていた。

周囲を点検してみると、車庫内のロッカーにマーキング尿の跡を見つけた。

「これ、この辺でブイブイ言わせてる野良のじゃ?」

私は以前から、嫌な予感がしていた。

弊社はおそらく、数年前から、白黒ブチ猫の縄張りのはずだ。

実は、その中にチャー坊は舞い込んできたことになる。

いずれ、ブチに追い出されるかもしれない。

私は、それが気がかりだったが、ついにその時期が来たかもしれないと悟った。

左手は目立った怪我は見えないが、ただでさえ体調の悪い中、

それ以上の痛みには、もう耐えられないといった様子だった。

それでも、チャー坊は、私に

「おばさん、ブラシイングの時間だよね」

と言わんばかりに、毎朝ブラシを掛ける、朝日が集まる場所へ歩いて行く。

そこでコロンと寝転んだ。

昼も夕方も、そのまま、そこで転がっているから、

「チャー坊、もうお部屋に行こう」

と言って、車庫内へ運んだ。

いくら馴れているからって、抱っこは苦手なことを知っていたから、

15メートルの移動に、キャリーケースを使った。

 

そして20日、月曜日は、かずこさんのデイサービスの日だった。

準備をして、送り出すために、月曜日は毎週、会社には遅刻する。

昨日は、その前に一度、会社へひとっ走りした。

チャー坊は、昨夕居た場所にそのまま、居た。

小屋ではなく、小屋の横だった。

ガタガタ震えていた。

それでも、

「チャー坊?」

と声を掛けたら、チャー坊は、ちゃんと返事をした。

もうダメだ。

私ははっきりと、チャー坊に断言した。

「チャーちゃん、実家へ行こう。もう、行こう!」

私は以前から、チャー坊にそれとなく話していた。

「うちにはさ、気難しい猫が居るからチャーちゃんは連れて行けない。

それじゃ結局、君にまた、別の苦労を掛ける。

でも実家なら連れて行けるかもしれない。

その代わり、君の自由は奪うよ。

それでいいなら、それでもいいなら、教えてね。」

 

そして私は昨日、チャー坊の答えは、イエスだと判断した。

それと同時に、保護してもすぐに看取ることになる覚悟を持った。

 

まずは病院だ。

看護師さんは、バックヤードで、

「やっぱり、おかっぱさんが連れて来ましたよ~。

ほら、薬だけ渡した地域猫ちゃん。来た来た。」

丸聞こえだ。

やっぱりとか言われてる・・・。

そして今回は、院長ではなく奥さん先生のお出ましだ。

私は相変わらず、めちゃぶりオーダーをする。

「今保護したばかりなので、怖がらせたくない。

とにかくまずは、痛いのと苦しいのが楽になるようにできませんか?」

と。

すると、奥さん先生は

「そうね、分かったわ。

耳も目もボロボロね。あぁ、口の中も酷い。

左手は・・・ん~大きな傷は無いわね。

って、おかっぱさん?

この子、ものすごく大人しいんだけどぉ~。」

革手袋覚悟の診察だったはずが、まあ、チャー坊の大人しいこと!

「普通ね、意識が無い意外、どれだけ具合悪くても

フーかシャーくらいは言うものよ。ねえ、この子、こんな感じな子なの?

もうね、そうなったら、3日に一度、点滴通って~。

おかっぱさん、まだ諦めないで。

楽観はできないよ。でも、これだけ大人しい子なら、

いろんなこと、やってあげられるもん。やりましょう、おかっぱさん!」

 

次は、いよいよ実家だ。

キャリーケースを開けて10分後、

父の立つ台所まで歩いて行って、そこで寝始めた。

父は驚く。

「おい、この子はどういう子や?

普通、もっとオドオドするもんだぞ?」

 

父「いいか、チャー坊。ここはお前の家だからな。大事にするからな。」

昨日は、こんな感じで少なく見積もって15回、

チャー坊は、父の愛の告白を聞かされていた。

かずこさんも、なんかよく分からんけど、楽しそうだ。

 

チャー坊、待させたね。

長い間、お疲れさんだったね。

静かな暮らしをと実家に保護した訳だが、

結局、実家も騒がしいということを、私はこの時、思い出した。

チャー坊、頑張れ!