2013年11月18日(火)19:00~
サントリーホール 大ホールにて
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 来日公演に行って参りました。
指揮:サイモン・ラトル
ブーレーズ:ノタシオン
Boulez : Notations
ブルックナー:交響曲 第7番 ホ長調 WAB. 107(ハース版)
Bruckner : Symphony No.7 in E major WAB. 107
フルトヴェングラ―、カラヤン、アバドと錚錚たる指揮者に導かれて音色を磨き上げてきた伝統のオーケストラ。
2002年就任以来、サイモン・ラトルが首席に就任して以来、来日公演も2004、2005、2008、2011年と常に絶賛を持って迎えられ、今回の来日公演はベルリン・フィルとしては通算20回目にあたるとのこと。
2010年に、それまで30年間コンサートマスターを務めあげていらした日本人バイオリニスト、安永徹氏の後任として、1979年生まれの若き天才ソリストとして活躍していた樫本大進がコンマスに就任し、2011年に続いて今回もその姿を観られるのも話題の一つ。
http://blog.berliner-philharmoniker.de/
ベルリン・フィルのブログを発見。
今回の来日ツアーの様子がつぶさにレポされています。
樫本大進がコンマス、というのも、ですけど、首席フルートがあのエマニュエル・パユですからね・・・。
どれだけスター奏者軍団か・・・。
まずはブーレーズの「ノタシオン」
12のピアノ曲として作曲されたものの一部を管弦楽用に編曲されたものの演奏。
その5曲のうち、1「控えめに-幻想的に」、7「神官文字−遅く」、4「リズミックに」、3「大変控えめに」、2「とても生き生きと、かん高く」の順番での演奏でした。
こういう現代音楽をベルリン・フィルで、というのも珍しいプログラムですが、これでまずノックアウト。
引き締まった音の波が視覚出来る躍動感溢れる演奏。
技術的にいかに高いものを持ったオケであるかを実感。
そしてブルックナー。
実は生でブルックナーを通しで聴くのは今回が初めて。
一応、YTで予習(笑)をして行ったのですが^^
バイオリンのトレモロの音が美しすぎる・・・。
弦がパートごとに一つの楽器の音かと思うほど揃っていて音色が研ぎ澄まされている。
弦楽器は下手から1st、ヴィオラ、チェロ、2ndで、上手奥にコントラバス。
このコントラバス10本の視覚的迫力にもワクワクさせられましたが・・。
樫本大進はコンマスサイドに座っていました。
第1楽章、「ブルックナー開始」と言われる、弦のトレモロの弱音で、霧の立ち込める中から浮かび上がってくるような主題、という構成で。
12本のチェロが奏でる第1主題がまず美しすぎる。オーボエとクラリネットによる第2主題との対比とその主題が入れ換わる流れがうっとりさせられるような流れでした。木管と弦のバランスが絶妙。
後半からコ―ダに至るまでのダイナミズムが凄い。迫力があるオケ全体でのフォルテッシモなのですが、この強弱の落差とその直接襲いかかってくるがごとしの音の圧力が・・・しかもその和音に一点のくもりもないわけですからスゴイですね。
第2楽章はワーグナー・チューバで始まります。その音の透明感たるや。
続いて主題が弦で入り・・・。第2主題との対比が鮮やかでクライマックスに向けて疾走する音に心浮き立ちます。
ここのクライマックスで打楽器を入れて盛り上げるかあえて入れないか、というのは作曲家が残した譜面でその指示を消したものが、決定版なのかどうかという議論があり、指揮者によってどちらを採択するのかが、このブルックナー7番で常に話題になるところらしいのですが、今回は「ハース版」でしたが、シンバル、トライアングル、ティンパニが入っていました。
最後また、透明感のある天上界のようなホルンの響きが・・・。普段金管にハラハラすることの多い演奏に慣れた耳としては、この安定感と常に透き通るような正確で美しい響きの金管は驚異的に聞こえます。香り高いホルンとトランペットの響きにウットリさせられました。
第3楽章は弦の音が生き物のように躍動。ブルックナーってこんなに良いのか、と今までちゃんと聞いてこなかった自分を責めつつ、ベルリン・フィルの弦楽アンサンブルの妙を堪能。
フィナーレの第1主題は、軽快に始まるのですが、低音が加わって壮大なラストに向かっての盛り上がりがなんとも言えない音体験。ホール全体を包み込み動かすような攻めの音とその豊穣感。
コーダに入って一転、静寂とその最後の音の余韻。
さすがはサントリーホールの観客^^;。
身じろぎの音一つしない完璧な静寂が今夜のベルリン・フィルの演奏の素晴らしさを締めくくってくれました。
やはり世界最高峰の演奏は違う。
そんな贅沢な音体験をさせてくれた、ベルリン・フィル@サントリーホールでした
サントリーホール 大ホールにて
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 来日公演に行って参りました。
指揮:サイモン・ラトル
ブーレーズ:ノタシオン
Boulez : Notations
ブルックナー:交響曲 第7番 ホ長調 WAB. 107(ハース版)
Bruckner : Symphony No.7 in E major WAB. 107
フルトヴェングラ―、カラヤン、アバドと錚錚たる指揮者に導かれて音色を磨き上げてきた伝統のオーケストラ。
2002年就任以来、サイモン・ラトルが首席に就任して以来、来日公演も2004、2005、2008、2011年と常に絶賛を持って迎えられ、今回の来日公演はベルリン・フィルとしては通算20回目にあたるとのこと。
2010年に、それまで30年間コンサートマスターを務めあげていらした日本人バイオリニスト、安永徹氏の後任として、1979年生まれの若き天才ソリストとして活躍していた樫本大進がコンマスに就任し、2011年に続いて今回もその姿を観られるのも話題の一つ。
http://blog.berliner-philharmoniker.de/
ベルリン・フィルのブログを発見。
今回の来日ツアーの様子がつぶさにレポされています。
樫本大進がコンマス、というのも、ですけど、首席フルートがあのエマニュエル・パユですからね・・・。
どれだけスター奏者軍団か・・・。
まずはブーレーズの「ノタシオン」
12のピアノ曲として作曲されたものの一部を管弦楽用に編曲されたものの演奏。
その5曲のうち、1「控えめに-幻想的に」、7「神官文字−遅く」、4「リズミックに」、3「大変控えめに」、2「とても生き生きと、かん高く」の順番での演奏でした。
こういう現代音楽をベルリン・フィルで、というのも珍しいプログラムですが、これでまずノックアウト。
引き締まった音の波が視覚出来る躍動感溢れる演奏。
技術的にいかに高いものを持ったオケであるかを実感。
そしてブルックナー。
実は生でブルックナーを通しで聴くのは今回が初めて。
一応、YTで予習(笑)をして行ったのですが^^
バイオリンのトレモロの音が美しすぎる・・・。
弦がパートごとに一つの楽器の音かと思うほど揃っていて音色が研ぎ澄まされている。
弦楽器は下手から1st、ヴィオラ、チェロ、2ndで、上手奥にコントラバス。
このコントラバス10本の視覚的迫力にもワクワクさせられましたが・・。
樫本大進はコンマスサイドに座っていました。
第1楽章、「ブルックナー開始」と言われる、弦のトレモロの弱音で、霧の立ち込める中から浮かび上がってくるような主題、という構成で。
12本のチェロが奏でる第1主題がまず美しすぎる。オーボエとクラリネットによる第2主題との対比とその主題が入れ換わる流れがうっとりさせられるような流れでした。木管と弦のバランスが絶妙。
後半からコ―ダに至るまでのダイナミズムが凄い。迫力があるオケ全体でのフォルテッシモなのですが、この強弱の落差とその直接襲いかかってくるがごとしの音の圧力が・・・しかもその和音に一点のくもりもないわけですからスゴイですね。
第2楽章はワーグナー・チューバで始まります。その音の透明感たるや。
続いて主題が弦で入り・・・。第2主題との対比が鮮やかでクライマックスに向けて疾走する音に心浮き立ちます。
ここのクライマックスで打楽器を入れて盛り上げるかあえて入れないか、というのは作曲家が残した譜面でその指示を消したものが、決定版なのかどうかという議論があり、指揮者によってどちらを採択するのかが、このブルックナー7番で常に話題になるところらしいのですが、今回は「ハース版」でしたが、シンバル、トライアングル、ティンパニが入っていました。
最後また、透明感のある天上界のようなホルンの響きが・・・。普段金管にハラハラすることの多い演奏に慣れた耳としては、この安定感と常に透き通るような正確で美しい響きの金管は驚異的に聞こえます。香り高いホルンとトランペットの響きにウットリさせられました。
第3楽章は弦の音が生き物のように躍動。ブルックナーってこんなに良いのか、と今までちゃんと聞いてこなかった自分を責めつつ、ベルリン・フィルの弦楽アンサンブルの妙を堪能。
フィナーレの第1主題は、軽快に始まるのですが、低音が加わって壮大なラストに向かっての盛り上がりがなんとも言えない音体験。ホール全体を包み込み動かすような攻めの音とその豊穣感。
コーダに入って一転、静寂とその最後の音の余韻。
さすがはサントリーホールの観客^^;。
身じろぎの音一つしない完璧な静寂が今夜のベルリン・フィルの演奏の素晴らしさを締めくくってくれました。
やはり世界最高峰の演奏は違う。
そんな贅沢な音体験をさせてくれた、ベルリン・フィル@サントリーホールでした
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