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お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート2009

2009-01-05 02:35:45 | MUSIC
明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い致します。

年末、仕事が押して連日深夜残業。
大晦日、元旦は年賀状書き・・・と準備がずれ込み、ちょっと疲労気味のお正月休み。



無理をせず、静かに過ごすことにしましたが、はずせないのが毎年恒例の元旦、ウィーン・フィルのニュー・イヤー・コンサート。
都度テーマを決めたアレンジメントが美しい、今回は朱赤系の花で一杯のウィーン楽友協会の大ホールで、今年は初登場のダニエル・バレンボイムの指揮。
ウィ-ン・フィルとの共演は数あれど、彼ほどの世界的指揮者がこのニュー・イヤーコンサート初登場とはちょっと驚きですが、バレンボイムと言えば、ワーグナーかマーラー、というイメージがあるわたくしにとって、軽妙洒脱なヨハン・シュトラウスのワルツを重厚でドラマチックな作品を多く指揮する彼がどう料理するか・・・そしてウィーンフィルの面々がどう受け止めて反応するかが大いなる見所。

演目は以下の通り。

- 第1部 -                      
                              
「喜歌劇“ベネチアの一夜”序曲(ベルリン版)」       
「ワルツ“東洋のおとぎ話”作品444」           
「アンネン・ポルカ 作品117」              
「速達ポルカ 作品159」                 
「ワルツ“南国のばら”作品388」             
「ポルカ“百発百中”作品326」              
                  ヨハン・シュトラウス作曲
                              
 - 第2部 -                      
                              
「喜歌劇“ジプシー男爵”序曲」               
「喜歌劇“ジプシー男爵”入場行進曲」            
「宝のワルツ 作品418」                 
                  ヨハン・シュトラウス作曲
                              
「スペイン風ワルツ」          ヘルメスベルガー作曲
                              
「ザンパのギャロップ」     ヨハン・シュトラウス父・作曲
                              
「アレクサンドリーネ・ポルカ 作品198」         
「ポルカ“雷鳴と電光”作品324」             
                  ヨハン・シュトラウス作曲
                              
「ワルツ“天体の音楽”作品235」ヨーゼフ・シュトラウス作曲
                              
「ポルカ“ハンガリー万歳”作品332」           
                  ヨハン・シュトラウス作曲
                              
「交響曲 第45番“告別”から 第4楽章」   ハイドン作曲
                              
         (演奏)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
               (指揮)ダニエル・バレンボイム
                              
  ~オーストリア・ウィーン楽友協会から中継~ 

ヨハン・シュトラウスでもワルツやポルカだけでなく、歌劇からの抜粋を入れている辺りに指揮者の個性が?
ハイドンの「告別」は没後200年ということで。
領主の都合で家族と別れて仕事をさせられている楽団員の不満を上手く伝えるために楽団長ハイドンが考えた演出・・・ということで、楽曲の最後になると一人また一人と演奏家が去っていき、最後に指揮者一人になる、という趣向。
そのオリジナルに乗っ取っているものの、いたずらっぽく、淡々と、こそこそと、乾杯しながら、と一人ひとり芝居っ気たっぷりに消えていくのはご愛嬌。最後コンマスとヴィオラの二人になったところでバレンボイムが君はまさか行かないよね、といわんばかりにヴィオラ奏者の隣に腰掛け、頭をなでたりするが、うつむいて指揮をしている間に彼にも逃げられ。
だれもいないと情けない表情をする辺りがなんとも憎めません。

注目のバレエは3曲。
マラーホフの振付・主演による「宝のワルツ」



ピンクのシャツにシルバーグレイのスーツ姿のマラーホフが白いふわっとしたドレスにサーモンピンクのアクセントが動きをきれいに見せて効果的な衣装のウィーンのソリストエレナ・ピュリスと踊ります。
それにしてもマラーホフの動きは指の先まで神経が行き届いていて本当にきれい。
8日からのマラーホフ版「眠れる森の美女」を彼が主役の初日に観に行く予定ですが、一層楽しみになって参りました。



こちらは「ハンガリー万歳」のときに挿入されたバレエシーンから。
ちょっとエキゾチックなハンガリー風の旋律を取り入れたでも軽快なポルカに合わせて男女とも美しいダンサーが踊ります。
男性は鮮やかなブルーサテンがちょっと中国服っぽい軍服風デザインのスーツ、女性は白いブラウス、エプロンにブルーのスカートとベストのチロル調。
女性が一瞬、男性をリフトしようとしたりするコミカルな振りが楽しい一幕。



ラスト近くの「美しき青きドナウ」は今回は趣向を変えてバレエ学校の生徒さん男女3人ずつによる踊り。
男の子は金の筋肉つき(?)半袖Tシャツに天使の羽。ブルーサテンのハーフ丈パンツ。
女の子はブルーサテンの襟ぐりとヒップにフリル飾りのあるユニタードで子鬼(天使?)と妖精たち、といった風情。お城から会場へ、という演出で最後はホールの通路で観客の目の前で踊るのですが、優雅に落ち着いた風情の中に茶目っ気もありなかなか。

音楽的に気に入ったのはヘルメスベルガーの「スペイン風舞曲」。
カスタネット、ハープなどを効果的に使った優美な音色に心惹かれました。
そしてヨハンの弟、ヨーゼフ・シュトラウスの「天体の音楽」。
透明感溢れるゆったりとした音色にうっとり。オーストリアの山岳地方のダイヤモンドダストなど映像も美しかったです。

プログラムの最後はアンコール曲として「美しき青きドナウ」に続いて「ラデツキー行進曲」
バレンボイムが楽団そっちのけで観客の方を向いて手拍子を入れるタイミングをピシッと指示していたのが面白い。

恒例の指揮者と楽団員による新年の挨拶は簡潔なものでしたが、イスラエル国籍でパレスチナ和平に特別の思いのあるバレンボイムにとって今の情勢はどんなに苦しい心持でいらっしゃるのかと思わずにはいられませんが、やはり、挨拶の言葉に「正義が中東において実現されますように」と一言。

後一回再放送の予定があるそう・・・
見逃された方は是非!

2009年 1月24日 (土)  21:00 ~ 24:00 NHK BS2



      
              





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4 コメント

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Unknown (doo-)
2009-01-05 15:40:22
mariaさん こんにちは{うさぎ}
ウィーンフィルのワルツは 絶品ですね{びっくり}
ヨハン・シュトラウスは 幼少の頃から馴染み深い 大好きな作曲家の一人です{ラブラブ}
生まれて初めて自力で買ったレコード(!)も ヨハン・シュトラウスと
レハールのものでした{りんごちゃん}
いいなぁ~いいなぁ~~{花火}
レポから 音楽が聴こえてきそう~~~{ルンルン}

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Unknown (宮本)
2009-01-05 17:23:35
mariaちゃん 明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い申し上げます。

ウィーンフィル、今年は見なかったのですが、そんな面白い演出だったのですか{ルンルン}

今年も楽しみなバレエ公演があってmariaちゃんはお忙しそう{ダッシュ}
レポを楽しみにしています{YES}
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Unknown (maria)
2009-01-06 04:34:33
doo-さん

早速のコメントありがとうございます{ラブ}
本文は途中で力尽きて(笑)中途半端でごめんなさい!
時間ができたら完成させます~{汗}

doo-さんもウインナワルツがお好きなのですね{ラブ}
わたくしも定番の美しき青きドナウ・・などももともと好きですが、ニューイヤーコンサートでマエストロたちが工夫を凝らした曲目選びを行って今まで聴いたことのない面白い曲目を耳にするようになって一層好きになりました。

続きも(早く書くように!という感じですよね、ゴメンナサ~イ)よろしくお願い致します~{ラブラブ}
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Unknown (maria)
2009-01-06 04:42:02
宮本さん

あけましておめでとうございます{鏡もち}
こちらこそ、本年もどうぞよろしくお願い致します{羽根}

いつも宮本さんのパワフルマダムぶりに感動・・・それなのにそんなにお美しいのはなぜ!?と新年早々突っ込みを入れてしまうわたくし・・・{ハッピー}
今年こそそのヒミツを教わりたいものだと秘かに思っております{ハート}

ウィーンフィルのニューイヤーコンサートは毎年お正月の楽しみなのですが、今年も演出が面白かったです。バレンボイムさんもチャーミングでした(笑)

去年は感動した観劇・オペラレポをいくつか省略・・というか結局断念してしまい記録に残せなかったので、今年こそはと思っております~{鉛筆}
今年もどうぞよろしくお付き合いくださいませ{キラピンク}
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