MID TOWNのサントリー美術館で、観たかった
「能の雅(エレガンス)狂言の妙(エスプリ)」開場25周年記念国立能楽堂コレクション
6月12日から7月25日まで、で途中で展示替えもありましたので、2回は観に行きたいと思っていたのですが、結局行くことができたのは最終日。
画像は17世紀江戸時代の能装束。
非常に保存状態が良く、やはり、日常着とは異なる作り、扱いによってのこのコンディション・・・と思いますが、それにしても緻密な仕事と大胆な意匠には力強ささえ漂ってくるようです。
「昭和58年(1983)に開場した国立能楽堂の貴重な能楽関係資料400点のうち、能・狂言面、能・狂言装束、楽器、謡本、絵画資料を精選して展示。室町から現代まで600年にわたる、幽玄という言葉で表現される能の雅な美と、その対極に位置する狂言のエスプリに富んだ魅力に迫ります」
というふれこみでしたが、やはりと言いますか、簡素な狂言の衣装などに比べて、圧倒的な存在感の能の衣装、驚くほど表情豊かな面の数々に魅了されました。
中でも、加賀前田家伝来の能装束、今回初公開の11領のうち、今回観ました後期展示の6領はいずれも
仕事の確かさとともに、なんともいえない趣味の良さが漂い、他の装束とは一線を画するコレクションであることだなぁと感心。
中でも心惹かれたのは、「鬱金地雲尾長鳥丸模様縫箔」の江戸時代 18 世紀の一領。
深いブルーグレーとブロンズの色合わせも美しく、地のぼかしと丸紋の中にアレンジされた花喰鳥の意匠がなんとも可憐で、素晴らしい作品でした。
上は、前田家のコレクションのうち、重要文化財「籠目柳模様縫箔」桃山時代 16世紀のもので、
非常に手の込んだ一領です。
緻密な籠目と伸びやかな柳のあしらいが、美しいコントラストを描き、職人のセンス、技術は今の時代が進めば進歩するばかりではないのだなと思わされました。
面白かったのが絵画や絵巻物。
上は、「百万絵巻一巻(十六紙)」室町時代 16世紀 国立能楽堂蔵の絵巻物ですが、
イキイキと能の場面場面を絵と文章で追った、絵入りのあらすじの台本のようなもの。
初期にはデッサンの様な筆致で描かれた簡略なものでしたが、時代がすすむにつれ、色鮮やかに華麗になり、保存の箱も漆塗りのものが用意されたり、で、能の内容・表現・意匠などがわかるのはもちろん、当時の大名の代々伝える調度品の作りの良さを今に伝える貴重な資料で大変興味深かったです。
お能は歌舞伎と違って、なかなか観賞する機会がないのですが、これを機に、実際に演じられる様も観てみたいという気持ちになりました
「能の雅(エレガンス)狂言の妙(エスプリ)」開場25周年記念国立能楽堂コレクション
6月12日から7月25日まで、で途中で展示替えもありましたので、2回は観に行きたいと思っていたのですが、結局行くことができたのは最終日。
画像は17世紀江戸時代の能装束。
非常に保存状態が良く、やはり、日常着とは異なる作り、扱いによってのこのコンディション・・・と思いますが、それにしても緻密な仕事と大胆な意匠には力強ささえ漂ってくるようです。
「昭和58年(1983)に開場した国立能楽堂の貴重な能楽関係資料400点のうち、能・狂言面、能・狂言装束、楽器、謡本、絵画資料を精選して展示。室町から現代まで600年にわたる、幽玄という言葉で表現される能の雅な美と、その対極に位置する狂言のエスプリに富んだ魅力に迫ります」
というふれこみでしたが、やはりと言いますか、簡素な狂言の衣装などに比べて、圧倒的な存在感の能の衣装、驚くほど表情豊かな面の数々に魅了されました。
中でも、加賀前田家伝来の能装束、今回初公開の11領のうち、今回観ました後期展示の6領はいずれも
仕事の確かさとともに、なんともいえない趣味の良さが漂い、他の装束とは一線を画するコレクションであることだなぁと感心。
中でも心惹かれたのは、「鬱金地雲尾長鳥丸模様縫箔」の江戸時代 18 世紀の一領。
深いブルーグレーとブロンズの色合わせも美しく、地のぼかしと丸紋の中にアレンジされた花喰鳥の意匠がなんとも可憐で、素晴らしい作品でした。
上は、前田家のコレクションのうち、重要文化財「籠目柳模様縫箔」桃山時代 16世紀のもので、
非常に手の込んだ一領です。
緻密な籠目と伸びやかな柳のあしらいが、美しいコントラストを描き、職人のセンス、技術は今の時代が進めば進歩するばかりではないのだなと思わされました。
面白かったのが絵画や絵巻物。
上は、「百万絵巻一巻(十六紙)」室町時代 16世紀 国立能楽堂蔵の絵巻物ですが、
イキイキと能の場面場面を絵と文章で追った、絵入りのあらすじの台本のようなもの。
初期にはデッサンの様な筆致で描かれた簡略なものでしたが、時代がすすむにつれ、色鮮やかに華麗になり、保存の箱も漆塗りのものが用意されたり、で、能の内容・表現・意匠などがわかるのはもちろん、当時の大名の代々伝える調度品の作りの良さを今に伝える貴重な資料で大変興味深かったです。
お能は歌舞伎と違って、なかなか観賞する機会がないのですが、これを機に、実際に演じられる様も観てみたいという気持ちになりました
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