新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

14年度の広告費が6年振りに6兆円台に

2015-03-16 08:32:40 | コラム
景気は回復期に入ったか:

電通の集計によれば「14年の我が国の総広告費は6兆1,522億円と対前年比2.9%の成長で、消費税率の引き上げがあったものの、暦年では3年連続で対前年比で増加し、6年振りに6兆円を超えていた」となっていた。私はこの現象を取りも直さず(業種により跛行的ではあっても)景気が回復期に入ったことを裏付けていたものと捉えたいのだ。

その6兆円の総広告費を構成比で分析してみれば、マスコミ4媒体(新聞、雑誌、テレビ、ラジオ)が47.8%、インターネット(媒体費、広告制作費)が17.1%、プロモーション・メディア(屋外、交通、折込、DM、フリーペーパー、POP、電話帳、展示・映像他)が35.1%となっていた。

対前年比の成長率を見れば、マスコミ4媒体は+1.6%で、個別には新聞が▲1.8%、雑誌が0.0%、ラジオが+2.3%、テレビが+2.8%と新聞の衰退がやや目立っていた。インターネットは構成比が低いことも手伝ってか、+12.1%という高率の成長を維持していた。プロモーション・メディアは+0.8%を記録したに止まっていた。

そこで業種による出稿広告費を見ると、最大だったのが化粧品・トイレタリーの2,955億円(対前年比+5.6%)、第2位が食品の2,635億円(▲3.2%)、次いで情報・通信の2,609億円(+7.2%)、交通・レジャーの2,117億円(+0.9%)、第5位が飲料・嗜好品の2,106億円(+2.0%)となっていた。因みに、流通・小売りが第6位で以下自動車・関連品、薬品・医療用品、外食・各種サービス、ファッション・アクセサリーが続いていた。

参考資料:紙業タイムス社刊、FUTURE 15年3月16日号