新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

11月4日 その2 MLBの野球は変質した

2016-11-04 15:35:35 | コラム
ウワールドシリーズ第7戦を少しだけ見た:

私は張本勲ほどではないが、別にMLBで何処が勝とうと余り関心がないので、今年のシカゴ・カブス対クリーブランド・インデイアンズの試合は最後の第7戦を途中だけ見て、時間の都合もあって外出した。得意の閃きでは、クリーブランドがシカゴの投手の暴投と捕手の取り損ないで他力本願で、6:3まで迫るようになる前から、シカゴに分があると見てはいた。だが、このままでは終わるまいと思っていた。案の定、雨で中断を含んでの延長戦で8:7でシカゴが108年振りだかの優勝だったようだ。

久しぶりに見るMLBの野球は矢張り投手も打者も勝負を急ぐ傾向は変わらず、投手も「打てるものなら打って見ろ」的な力任せ的な投球が多く大味だった。しかし、日本の細かいことを蔑ろにしない野球と違って、それなりにMLBとしての迫力は感じさせてくれた。あの世界でそういう野球を目指しているところから落ちこぼれた者たちが日本にやってくるのだから、滅多にいきなり役に立つことがないのも当たり前だろう。日ハムのレアードなどは良く2年目でホームラン王になれたものだと思うが、打者としては極めて雑だと思う。

シカゴはエースとやら言われている球速の世界記録を持つキューバから来たチャップマンを中継ぎや抑えに使って見せたのは、日頃からローテーションとやらを重視し、100球以上投げさせないと聞かされているアメリカでも、このような短期決戦で勝ちに行く為にはエースの使い過ぎも辞さないという姿勢を見せていたのが印象的だった。他にもローテーションに入っている先発型の投手も惜しげもなく中継ぎに使っていた辺りは、広島の緒方監督は参考にすべきだろうとは思って見ていた。

迫力を感じたとは言ったが、それは5番以下の打順にいる者でも、投手にすっかり崩されて低い投球を片手だけかとも見える振り方でも軽々とスタンドまで持って行ってしまう辺りの(カタカナ語で言う)パワーには「流石だ」と思わせてくれるので目が離せないのだ。投手連中も出て来る奴出て来る奴が、皆アッサリと150 km以上の速球を投げるのだから、その辺には私がMLBを貶す時に言う「身体能力ショー」以上の凄さがあるのも、見ていて楽しい。あの環境で3,000本以上もヒットを打ったイチロー君は大したものだと褒めて上げたくもなる。

私にも張本勲がMLBの野球の質をこき下ろす気持ちは分かるが、あれほどスペイン語系の名字の選手が増えてしまっては、私が初めてMLBの野球を見てその質の高さと上手さに感動した1980年代と現在ではアメリカの野球文化が変質してしまったと思えば諦めもつくのだ。「野球」と”baseball”が異質であるのと同様に、MLBの野球が南米化して”beisbol”となってしまったと思えば腹も立たないかと思うだが、如何でしょうか、張本さん。


今年のヒット商品

2016-11-04 08:36:31 | コラム
今年のヒット商品”IQOS”:

先日採り上げた我が家の近所にあるフランス料理出身の料理人がやっているラーメンの“優創“を再度訪れて、売り物と言うか看板商品の「魚介味噌ラーメン」の味を再確認してみた。ここには店外に順番待ちのお客の為に椅子が4脚ほど並べてあるほど人気店になっている。そこに2人の若者が座り込んで順番が来ても一向に入ってこないので妙な奴らだと思って眺めていた。

食べ終わって外に出てみると、彼らは未だ座っており口に何か短くて白い煙草に似たものを咥えながら何と中国語で語り合っていた。またこういう連中はこの椅子を勝手に利用するという傍若無人な振る舞いをするのかと不愉快に思った瞬間に、白いものを仕舞って立ち上がり店内に入っていった。確かに店内には空席は出来ていたので、彼らはそこまで観察していたようだったが、あの白い細くて小さなものは何かなと少し疑問には感じたが、直ぐに忘れた。

ところが先ほど、と言っても4日の朝7時過ぎだったか、テレ朝で今年のヒット商品のトップ10をあげたいた中に”IQOS”(検索すると”iQOS”の表示もあったが)が入っており「電子煙草とは違う煙が出ずに水蒸気を吸うもの」とあり、確認した訳でもないが”Philip Morris社製らしかった。一式で1万円以上もするものらしいが、1箱当たりでは煙草とは変わらない値段のようだった。すると、あの中国人の若者は結構豊かなのではと見えるし、我が国に来てそれほど余裕がある生活が出来るとはと、恐れ入っていた。

未だ嘗て煙草を吸ったことがない者としては、その「アイコス」とやらが幾らしようと関心はないが、喫煙者には非常に重要なものと言うか必需品らしい。テレ朝の報道ではそれを買う為に夜明け前から延々数時間も並ばねばならないような売れ行きらしい。今の世の中では煙草がどれほど売れなくなったかなどにも興味はないが、フィリップ・モリスも中々やるものだと半ば感心している。

しかし、煙草の如き形状をしていれば仮に水蒸気しか出なくても、禁煙の場所では吸う訳に行かないのかも知れないのかと思った。そこで、あの中国人の若者たちが何故に店外で吸っていたのかと今になって解った次第だ。「彼らにしては喫煙の礼儀作法を心得ていたのかな」とも考えている。因みに、ヒット商品の第1位は「ポケモンGO」だった。アーア。