弱将の下に勇卒なし:
2月28日の台湾選抜との試合は見るに堪えない惨状だった。試合開始前の得意の閃きではかなり暗雲が立ちこめていた。果たせるかな凡庸な監督小久保の指揮の下、WBCに参加する台湾の正式な代表でもない相手に17本だったかのヒットを打たれて8点も取られる情けない出来だった。監督はよせば良いのに「勝ちに行く」などと言ってしまったので、とても見ていられる野球ではなかったが、Prime Newsも敢えて犠牲にして最期まで見届けた。
精一杯同情して見れば「未だシーズンにも入っておらず、選ばれてきた全員が最善の状態ではない」とか「短期間の合宿では全員の和が整っていない」とか「あの試合は飽くまで調整であり、3月8日までに最善の状態に仕上げる過程である」等々があるかも知れない。だが、如何なる言い訳も通用しないような昨夜の惨敗だった。私は「果たして選ばれてきた連中があの監督を信頼しているのだろうか」という素朴な疑問すら抱いた始末だった。
昨夜の試合で体調も何も全て整ってチャンとした野球をして見せてくれたのは、昨年のセントラルリーグで最多安打を記録した広島の二塁手・菊地だけだったと言って誤りではあるまい。アナウンサーが「2年連続のトリプルクラウン」を枕詞にする山田は全く何の役にも立たない無様な仕上がりのDHでは、取り柄がなかった。筒香と4番を争うと騒がれる中田翔も散々な出来で、最後にセンターの頭を抜くヒットを打ったが、あれも調整中の為だからなのだろうか。
小久保監督の選手起用も疑問だらけだった。捕手に日ハムの大野を使ったのは解らないでもないが、入れ替わり立ち替わり出て来る投手が皆面白くないほど打たれているのを全く等閑にしていたのは解せなかったし、解説の古田が「国際試合ではもっとインコースを攻めねば」と繰り返し言っていたにも拘わらず、全く配球に何らの工夫がなく、打たれるがままだったのは小久保の責任のあるだろう。それのみならず、交替で出したのが昨シーズンの巨人の不成績の主犯格であると思う小林だったのでは救いがない。
私には何故経験豊かな嶋でなかったのか不思議でならなかった。もしも、大野を試して国際試合に馴れさせていたのだと言うのならば、「勝ちに行く」という意気込みと余りにも矛盾していたのではないか。因みに「インコース」という言い方は日本だけに通用する純粋のカタカナ語で、普通には「インサイド」が使われている。「アウトコース」も同様。
それにしても、何故台湾の代表ではないのかと思わせてくれた昨シーズン0.414という高い打率を残したという3番打者の王クンノバッテイングは素晴らしかった。則本が不用意に投げたのかも知れない低めの(変化球?)をものの見事にセンターバックスクリーンまで以て行ったのには驚かされた。しかしながら情けなかったのは、それほどの良い打者に何の工夫もなく後から出てきた投手たちが打たれ続けた工夫の無さだった。これもベンチと大野の責任か?
私は侍ジャパンなるテイームに多くを期待していないが、それにしても昨夜の出来は酷かった。凡監督は「気にしない」と負け惜しみとしか解釈できないことを言っていたが、あれほど打ち込まれた投手陣の立て直しもさることながら、テイーム全体の士気も阻喪するだろうと密かに案じている。あれに加わるのはアメリカからたった一人参加する青木だが、彼一人でどれほど全体の雰囲気が変わるかには余り期待せずに見守っていく。
今夜も台湾との試合があるようだが、先発するとか言われている菅野が余程シャッキリした投球をしてくれないことには、WBCの本番にバラバラのテイームが出場することになってしまうのではないか。その前に監督を替えるような極めつけの荒療治すら考えさせられた、昨夜の無様な試合だった。監督が野球をやる訳ではないのだから、山田や中田や松田といった「田」が付く連中の奮起を促したい気がする。ところで、何処の誰があの監督を選んだのだろうか。
2月28日の台湾選抜との試合は見るに堪えない惨状だった。試合開始前の得意の閃きではかなり暗雲が立ちこめていた。果たせるかな凡庸な監督小久保の指揮の下、WBCに参加する台湾の正式な代表でもない相手に17本だったかのヒットを打たれて8点も取られる情けない出来だった。監督はよせば良いのに「勝ちに行く」などと言ってしまったので、とても見ていられる野球ではなかったが、Prime Newsも敢えて犠牲にして最期まで見届けた。
精一杯同情して見れば「未だシーズンにも入っておらず、選ばれてきた全員が最善の状態ではない」とか「短期間の合宿では全員の和が整っていない」とか「あの試合は飽くまで調整であり、3月8日までに最善の状態に仕上げる過程である」等々があるかも知れない。だが、如何なる言い訳も通用しないような昨夜の惨敗だった。私は「果たして選ばれてきた連中があの監督を信頼しているのだろうか」という素朴な疑問すら抱いた始末だった。
昨夜の試合で体調も何も全て整ってチャンとした野球をして見せてくれたのは、昨年のセントラルリーグで最多安打を記録した広島の二塁手・菊地だけだったと言って誤りではあるまい。アナウンサーが「2年連続のトリプルクラウン」を枕詞にする山田は全く何の役にも立たない無様な仕上がりのDHでは、取り柄がなかった。筒香と4番を争うと騒がれる中田翔も散々な出来で、最後にセンターの頭を抜くヒットを打ったが、あれも調整中の為だからなのだろうか。
小久保監督の選手起用も疑問だらけだった。捕手に日ハムの大野を使ったのは解らないでもないが、入れ替わり立ち替わり出て来る投手が皆面白くないほど打たれているのを全く等閑にしていたのは解せなかったし、解説の古田が「国際試合ではもっとインコースを攻めねば」と繰り返し言っていたにも拘わらず、全く配球に何らの工夫がなく、打たれるがままだったのは小久保の責任のあるだろう。それのみならず、交替で出したのが昨シーズンの巨人の不成績の主犯格であると思う小林だったのでは救いがない。
私には何故経験豊かな嶋でなかったのか不思議でならなかった。もしも、大野を試して国際試合に馴れさせていたのだと言うのならば、「勝ちに行く」という意気込みと余りにも矛盾していたのではないか。因みに「インコース」という言い方は日本だけに通用する純粋のカタカナ語で、普通には「インサイド」が使われている。「アウトコース」も同様。
それにしても、何故台湾の代表ではないのかと思わせてくれた昨シーズン0.414という高い打率を残したという3番打者の王クンノバッテイングは素晴らしかった。則本が不用意に投げたのかも知れない低めの(変化球?)をものの見事にセンターバックスクリーンまで以て行ったのには驚かされた。しかしながら情けなかったのは、それほどの良い打者に何の工夫もなく後から出てきた投手たちが打たれ続けた工夫の無さだった。これもベンチと大野の責任か?
私は侍ジャパンなるテイームに多くを期待していないが、それにしても昨夜の出来は酷かった。凡監督は「気にしない」と負け惜しみとしか解釈できないことを言っていたが、あれほど打ち込まれた投手陣の立て直しもさることながら、テイーム全体の士気も阻喪するだろうと密かに案じている。あれに加わるのはアメリカからたった一人参加する青木だが、彼一人でどれほど全体の雰囲気が変わるかには余り期待せずに見守っていく。
今夜も台湾との試合があるようだが、先発するとか言われている菅野が余程シャッキリした投球をしてくれないことには、WBCの本番にバラバラのテイームが出場することになってしまうのではないか。その前に監督を替えるような極めつけの荒療治すら考えさせられた、昨夜の無様な試合だった。監督が野球をやる訳ではないのだから、山田や中田や松田といった「田」が付く連中の奮起を促したい気がする。ところで、何処の誰があの監督を選んだのだろうか。