新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

3月19日 その2 豊洲問題と石原慎太郎君の責任を考える

2017-03-19 17:13:56 | コラム
矢張り石原慎太郎君を擁護したい:

彼自身が彼を標的にした小池都知事の作戦に対して強い不満を述べていたというか、敵意をすら示していたのは尤も至極だと思う。この豊洲移転の件では、その今日に至るまでの経緯が完全に明らかになった訳ではないので、責任の所在が何処の誰にあるかを極めようとする意図は解らないでもない。だが、小池都知事は百条委員会は都議会が招集されたと、サラッと交わしてしまった。

だが、既に述べておいたように、現在ではそのことよりも、あれだけの多額の都民の税金を投じて成させた設備を活用せずに放置しておくのは都民の一人としても納得できない。業者からも不満の声が上がっていたではないか。石原君にもいくらかの責任があるのかも知れないが、彼が既にあの記者クラブでの記者会見で指摘したように「あのままで放置している小池都知事の処置にも問題がある」のではないのか。

何度も指摘したが、現時点では今日に至るまでのいきさつの追求よりも、何時になったら豊洲移転を正式に決定する方が優先されるべきだと思う。これは決して石原君を擁護したいから言うのではく、これ以上にこの案件の処理に時間を費やし、資金の無駄遣いを避けるべきだと思うから言っているのだ。今日までに積もり積もった金利だけでもかなりの金額に達していないか。都議会議員の中には「第三者への売却処理」を小池都知事に質した者すらいたが、何時如何に処理するかも責任追及と同時に進行させても良いと思っている。

恐らく19日には小池都知事に「芳しからざる結果」とマスコミが騒いでいる、最新の地下水の検査結果が報告されるだろう。しかし、これはあくまでも地下水であり、学者や専門家がその水で魚を洗うのもなければ、その水を飲む訳でのないと指摘していた。それでも、マスコミが嬉しそうにあれほど報道すれば更なる「風評被害」の源になりかねないだろう。要するに、小池都知事がこの材料を如何に使うかが問題の焦点だと思う。

何れにせよ、石原君の責任追及もさることながら、小池都知事が豊洲への移転をするのかしないのかの決意も、それと同等以上に重要なことだと認識してくれないと、納税者としての都民には納得がいかないのだ。

トランプ大統領への期待

2017-03-19 10:18:11 | コラム
トランプ大統領が世界に与える影響:

トランプ大統領のドイツ・メルケル首相と初会談の写真が流されているし、握手を拒否したとか無視したというニュースを、私は大いなる関心と寒心を以て受け止めた。それは私はこの大方の知的階階級の期待を裏切って当選した新大統領が、その未だ嘗てなかったような政治手法で突き進んでいくことを世界がどのように受け止めるか、反応するかに大いに関心も興味もあったからだ。

このトランプ・メルケル会談だけではなく、19日にはG20ではその共同声明から従来は盛り込んできた「あらゆる形態の反保護主義に対抗する」を削除したと報じられている。それは「アメリカファースト」を主張するトランプ大統領率いるアメリカに押し切られたからだとの解説もあった。

私はトランプ大統領の着任以来の形振り構わぬ「アメリカファースト」と「アメリカを再び偉大に」の精神を盛り込んだ強引な政策と、敵と味方をはっきりとさせる外交への姿勢を見せつけられて、果たしてこの大統領でやっていけるのだろうか、彼はどこまでアメリカを変えてしまう気なのかと、かなり不安に思わされていた。その考え方に対して畏メル友・YO氏は「案ずるべきではない。トランプ大統領の登場でパラダイムが変わるのだから」と諭されたのだった。正直に申し上げて、私は半信半疑だった。

トランプ大統領が当初は署名する場面を動画で流しておられた多くのこれまでの常識や慣例に逆らったかの如き「大統領令」発令の場面などには、確かにいかなる摩擦をも恐れぬ「我が道を行く」(そう言えば1946年頃だったかに、ビング・クロスビー主演の“Going my way”という大ヒットの映画あったのを思い出させてくれた)政治姿勢には、パラダイムが変わってしまうのかなとも思わせる点が多々あった。しかし、G20の共同声明にまでアメリカ色を盛り込ませるまでとは、遺憾ながら予想は出来なかった。

彼は安倍総理をあれほど歓迎され厚遇され親密振りを演出されたが、それでもしれっとしてトヨタにアメリカ国内での生産を増やせと要求したというではないか。このような意外にも硬軟取り混ぜたかの如き外交姿勢を、恐らくアメリカにとっても今世紀中の最も扱いが難しい相手となるだろう中国とDPRKに対してどのように発揮していくかが大きな問題となっていくだろうし、少なくとも私には関心も興味も寒心もある。

矢張り、トランプ大統領は21世紀型のパラダイムを導入して、アメリカを再び偉大な国にしてみせる気なのだろうか。私はその前に金正恩に在日米軍基地に核弾頭を備えた“,missile”だけは打ち込ませないように影響力を行使して頂きたいものだと、心から願っている。