新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

3月11日 その2 WBC野球第3戦までを振り返れば

2017-03-11 11:00:31 | コラム
弱将の下にホームランを打つ勇卒あり:

5試合もあった壮行試合での結果では、難しい相手が少ない幸運に恵まれた1次リーグA組でも勝ち抜きに難儀をすると思わせられたが、何と全勝で切り抜けた。それはそれで大変結構なことで、「期待を裏切ってくれて良かった」と褒めてやらねばなるまい。誰をかって、選手たちだ。

私はずっと小久保監督の手腕に疑問を呈してきた。それは、昨年だったかのプレミア何とかでも当然勝っていたはずの対韓国戦に細かいコントロールが出来ない力任せの松井裕樹を抑えに使って失敗した例が示すように、如何に内野手出身の監督にしても、投手の使い方に疑問点が多過ぎるからだ。

今回も飽きもせずにまた松井裕樹を選んで、チョイチョイ使っている。それだけながら未だ良いが、沢山選んだ投手の中から先発は兎も角、中継ぎと押さえの使い方が未だに固まっていないとしか見えない不安定さがある。昨夜もPrime Newsが始まる前とCMの間は観戦していたが、産経で荒木大輔も「意図が見えない」と批判したように、投手の使い方がこの期に及んで未だに模索しているように見えるのは如何なものか。

打つ方でもテレビの解説者も新聞も褒めまくっているかの感があるが、私はそんな場合ではないと思っている。と言うのはホームラン頼みだという不安があるのだ。筒香が打ったの、中田が2試合続けたのと褒めそやしているのはおかしいのだ。

即ち、サッカーで言う「流れの中で点が取れない」と同じで、見事に何人か安打を続けてチャンスを作り、そこで適時打が出て点が取れたという形が少ないのだ。言わば個人技のようなホームランでしか点が取れていないのだ。昨夜などはバント練習ばかりしていたという期待せざる打者だった小林のホームランがなかったら苦し試合展開だっただろう。

また、既に指摘したことだが、左打者が少なくなるような顔ぶれを選んでおきながら、何故か私の評価では秋山よりも遙か格下の平田を使いたがるのは疑問だ。プロ野球史上最多安打を記録した秋山に失礼な使い方だし、打線の構成上もおかしい。

また、未だ状態が整っていないトリプル・スリーとやらの山田は使いすぎだ。彼はそうでなくとも「ここぞ」と言う重大な場面では打たないと私は偏見と言われようと何だろうと信じている。昨夜も田中康輔がタッチアップから上手く走ったから良かったが、あの場面でまともな外野フライも打てない程度の出来だ。

そんな状態の中で、次はMLBで一本目を張っている者が多いオランダが相手だ。投手の使い方も重要だが、ソフトバンクのバンデンハークが出てきたら、ホームランが打てるのだろうか。それこそ監督の腕の見せ所になる試合だろう。山田、田中、中田、平田、松田と「田」の付く名字が多いが、この連中にも期待するが、坂本と菊地が打つ方ではもう一つなのが気になる。


法治国家であるはずの韓国では情緒が支配するようだ

2017-03-11 10:14:14 | コラム
韓国の大統領が弾劾され罷免された:

10日の韓国憲法裁判所の弾劾裁判の結果が出る頃は外にいて結果は知らなかったが、大凡の見当はついていた。それは、テレビに登場する多くの専門家たちがほぼ一致して「罷免とすれば朴大統領支持派が騒ぐだろうし、棄却にでもすれば圧倒的に数が多く見えた蝋燭でも派が大騒ぎにするだろう」と言っていたので、恐らく憲法裁判所の判事たちは空気というか大衆の情緒を読むだろうと考えられると思っていたから。

それにしても韓国の大衆というか民主化の度合いというか、または国民の情緒や感情がどのように政治を支配するのか知らないが、昨日憲法裁判所の前に群がっていた罷免派の群衆が判決を聞いて飛び上がって喜び、言わば狂喜乱舞し、歓喜の涙を流している様を見て痛感したことがあった。それは、我が国の大衆が何かの政治的な重要な判断が政府乃至は最高裁判所によって下された時に、あれほど感情を爆発させるだろうかという点だった。我が身を考えても、あり得まいと思った。

私は崔順実という女性がどれほどの悪女で、朴大統領を陰か裏かで操って国政に介入するような悪事をはたらいていたのか等は知る術もないし、報道を聞いて感心しているだけだった。ふと考えたのだが、もしかして崔順実は当初はただ単に何ら他意もなく求められるままに、朴大統領に細かい助言をしているうちに、自分の言うことがそのまま実現することで限度が解らなくなってしまったのではないかと。

言わば「エスカレートして」しまって「好きなようにやっても良いのだ」と思い込み、結果として善悪・正邪の判断も出来なくなり途方もない領域にまで踏み込んでしまったのではないのか。それが結果として一国の大統領が弾劾され、罷免されるような事態に立ち至るとは夢にも考えておらず、報じられているように私利私欲に走って、世界にも例のないような形で朴大統領の罷免にまで持って行ってしまったのだろう。恐らく自分が何をしたかも認識出来ていないのではないか。言いたくはないが、解っていればあそこまで行く途中で手を引いたであろう。と、こんなことを考えていた。

10日の夜はWBCの野球の対中国の第3戦は始めだけを一寸見て、8時からはPrime Newsで産経の黒田勝弘、早稲田の李元鐘、自民党の山本一太各氏のご意見を聞くことに集中していた。専門家のご意見は大いに勉強になる解説だった。罷免に至った事情もさることながら、私は60日以内に行われるという次の大統領を選ぶ選挙が気懸かりなのだ。それは恐らく故盧武鉉大統領の流れを汲むリベラル派が選ばれて、我が国との関係に好ましからざる影響をもたらす政策を採りそうだからだ。

即ち、昨日までの野党の一員である文在寅が当選するだろう確率が高いような世論調査の結果出ているからだ。専門家のご意見でも「そうではない候補が選ばれると良いが」という程度で、対日強硬派の筆頭の文在寅になりそうな雰囲気だった。誰がなろうと、韓国は断固として我が道を行く金正温の北朝鮮と対峙せざるを得ず、THAADの設置で強硬姿勢で韓国に重い圧力をかける習近平を相手にしながら、日米とも協調路線を採らねばならない難局が待っているのだ。

私は慰安婦像を動かすことすら出来なかった不可逆的合意の下にあり、そういう難しい国際情勢では、我が国が駐韓大使を帰任させる日など年内に来るのだろうかと思いながら聞いていた、CMの時にはチャンネルをWBC野球にして。