新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

海外に出て視野と見識を広めよう

2018-05-19 08:04:06 | コラム
海外を知ることには目に見えない効果がある:

私は世界で20ヵ国しか行っていませんし、南米とアフリカと中近東は行ける機会もありませんでした。この掲題の件について今週にMI氏と意見交換の機会がありましたが、同氏は下記のように言われました。

<でも、海外体験は人生、人生観、国家観を養うには非常に良い経験だと思います>

これには私は全く同感です。私はアメリカの会社に移ってから数ヶ月後にお世話になっていた日本の会社の大阪支店長にお目にかかる機会があり、暫く語り合ったところ「物の見方のスケールと視野の広さが違ったな」と感心されました。だが、当人には何処が変わったのかサッパリ解りませんでした。こういう事は後にW社に移ってきた何名かが言っていました。

これなどはアメリカの会社に移ったからこそ学習できたというか習得し得た数少ない(?)有り難い点だと思うのです。尤も、同じアメリカの会社でも中小の部類の会社ではそうは行かないかも知れませんが、アメリカ人の物の見方を知る機会を得たのは大いなる収穫だと認識しております。

私は日本の会社時代の1970年夏に、生まれて初めての海外旅行であり出張だった東南アジアを回る前に、数人の海外経験者に「東南アジア諸国を回って見れば、何となく偉くなったような気がするぞ」と聞かされました。実際に現地を見て「なるほど」と感じたことはありました。良い経験で、確かに世界が少し広くなりました。

また、長年親しくしてきた商社マンは言いました「海外から帰ってくると『我が国ほど良い国はない』と実感が湧いてくる」と。私も将にその通りだと思っております。私は日本駐在マネージャーでしたから、年に6~7回はアメリカを往復して合計で3~4ヶ月は滞在している計算になりました。

私はアメリカに到着して空港から外に出ると「また違う国に来てしまった」と痛感し、帰国して「矢張り全ての点に於いて我が国が最も優れている」と実感していました。要するに「諸外国を見て初めて自国の良さが解る」のですが、これは自惚れではなく、外国を見なければ視野も広がらず、知識もついてこないということだと思っております。それを会社を変わったことで学べたのは僥倖だったでしょう。

私はそういうことを目的にして転進した訳ではなく、飽くまでも多少条件が良くなる生活の手段として選んでしまっただけのこと。だが、当人がその気にならなければ「外国との文化の違い」というか「我が国は如何なる国で、自分は何者だったか」は見えてこないでしょう。その為には言葉が解ったことが大きな助けになりました。

因みに、MI氏は「偏向したマスコミの連中を1ヶ月でも欧米等の海外に放り出して勉強させれば多少は変わってくるだろう」と言われていました。興味深い発想というか着想だと思っております。海外を見ずして我が国が如何に優れているかは解らないと言っておられると思います。