新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

7月4日 その4 櫻井よしこさんのご意見を聞いて

2019-07-04 15:29:03 | コラム
3日夜のPrime Newsの桜井さんの語りには聞くべき事が多かった:

いきなり本論から逸脱するが、私は各種のスポーツの中継に登場するそのスポーツ界出身の解説者の言うことには全く評価する価値がない、単なるアナウンサー並み以下の説明者に過ぎないと切り捨てている。それは野村克也氏か嘗ての広岡達朗氏のような大御所でもない限り、自分の出身母体の選手たちを酷評する訳には行かないからで、当たり障りのない「良いプレーですね」と誰にも解る程度のことしか言えないのだ、イヤ言う訳には行かないのだ。あるOBは「言える訳がないに決まっているじゃないか」と吐き捨てるように行った。迂闊なことを言えば、その世界には住む場所がなくなるからだ。

私は感覚としては女性評論家というか言論人の方々の方がある意味で「遠慮会釈なく」思っておられる通りを言われていると思う。現在では桜井さんの他にも河添恵子さんもそういう優れた語り手にだと評価して良いと思っている。

櫻井よしこさんの場合にはスポーツ解説者のようなそういう「ひっつりはっつり」とでも言うか出身母体の束縛がないので、ご自身でも「それを言わせるの」という表情をされたり、司会の反町に穏やかに食って掛かられたような場面もあったが、男性の専門家たちと比較すれば遙かに思い切って「ズバリ」と言うべき事(=言いにくいだろうこと)を指摘しておられた点が心地良かったし、聞き所と聞かせどころが多い正味1時間半ほどだった。

桜井さんは反町が振るままに実に多くの現在我が国が当面する難局というか安倍内閣が毅然として対応自処すべき難問題を採り上げて、彼女独特の鋭い切り口で論評しておられた。私が最も心すべきで印象深いと感じた点は「トランプ大統領が再三アメリカで言及されたという、日米安全保障条約破棄を現実問題として考えるべきだと確証を挙げて指摘されたこと」だった。安倍総理との首脳会談でこの件が出なかったからというマスコミ報道で胸をなで下ろしている場合ではないという事。簡単に言えばトランプ大統領が言われたことは「我が国は自分で自力で国を守れ」という解釈である。

私には「トランプ様がそう言われるの仕方がないか」と思わせられる節は前からあった。それは「アメリカが我が国を骨抜きにしてうやろうという作戦で作られて憲法だから、自衛の為の戦力も保持せずともアメリカが安保で守ってくれる」という姿勢と駐留軍の予算を70%以上も負担しているから良いのではと私自身が思い込んでいたこともあった。

だが、現今の世界情勢と中国の公船(軍艦である)が連日尖閣の近くを航海し、誰でも知っていて欲しい台湾を自己の物として次は尖閣で、更には沖縄をという中国の計画どころではなく、河添さんが指摘された「中国の究極の狙いの一つが我が国の属国化である」という情勢下に、憲法も改正出来ずにアメリカの保護下で丸腰で過ごしていて良いのかと、私でさえ「安閑としていて良いことなどない」とは考えていた。トランプ大統領が実際に破棄するのか条約の内容を書き換えるのか読めないが、破棄論への言及には現実味があると考える方が妥当だし、その時期だと桜井さんは言われたと解釈している。

でも、安倍総理と雖も如何にして防衛費を増額する手段をお持ちなのか。そういう時期になっても2,000万円がどうしたの、年金が危ないのは政治がわるいのだくらいしか他に言うべき事を知らない野党どもは、無用の長物では褒めすぎで「無用の短物である」とでも言うべきだ。彼らも1日にせめて2~3分でも良いから緊迫する世界情勢に目を向けるべき時だろう。

韓国に対してはこの度の半導体の原料の輸出の厳格化に対しては、これまでに(桜井さんは戦時中の半島の労務者のような表現しか使われなかったが)徴用工問題の判決や現金化の動き、レーダー照射問題、慰安婦問題への対応が全て国際条約を無視して国内法を優先して頬かむりして来た韓国政府は直ちに反応し対抗策云々と言いだした。桜井さんも文在寅大統領はアメリカに“Korea fatigue”と見放され、北問題で頭が一杯だからと言っておられた

余談の部類だが、桜井さんはDMZの“Z”を「ズイ」と発音される。万一ご存じではない方の為に解説しておけば「これがアメリカ式のアルファベットの読み方で、ゼッド乃至はゼットはUK式」である。私はアメリカ式を採るのか安保条約で守って頂いているアメリカへの礼儀だと信じている。

この対韓国の原料輸出制約は韓国の製造業と経済には痛棒になるだろうが、それを輸出している我が国の企業にも火の粉が降りかかるだろうとは以前に予測しておいた。菅官房長官は対抗措置ではないと断言されたが、韓国政府があれほど機敏に対応してきたことは、彼らにとっての重大事だったからと証明したことになった。韓国政府はWTO提訴を言い出したが、桜井さんも言われたし、先日は木村太郎氏も指摘されたが、今やガタガタになっているWTOでは余程しっかりと態勢を整えておかないと我が国が先日の水産物のように負けることがあり得るのだ。

これ以外にも多くの話題を語り尽くされて、興味深く聞き、大いに勉強させて頂けた。フジテレビが桜井さんお一人に語って頂く時間を取ったのは極めて優れた企画であったと思う。褒めたいと同時に感謝する次第だ。

最後に言って良いかどうかと迷うことを。私は各テレビ局があれほどお出で願っている早大教授の中林美恵子さんを女性の優れた論客に加えることを留保した。それは中林教授の語られることを評価していないからでは決してない。ワシントン州立大学(WSU)のご出身だということが気になるからだ。アメリカの大学事情に精通された方はお解りだと思うが、WSUからアメリカ議会に採用されたのは素晴らしいと思うし、10年も予算編成に携わってこられたという経歴は尊敬に値すると思う。

何を言っているのか解らないと思われるだろうが、ここまでの事にしたい。本心を言えば中林教授が桜井さんや河添さんのように自由に思い切った発言をなさる日が来るのを期待しているのだ。

7月4日 先進国で日本共産党が存在する不思議

2019-07-04 09:40:09 | コラム
日本共産党の存在:

畏メル友YO氏はその存在に対して、

「共産党の綱領には、天皇制の打倒、日本の敗戦、ソ連の勝利、中国共産党の支援のために闘うと規定されています。それを忠実に実行してきたのが日本共産党です。こんな共産党だから、これでは野党と言えども共産党とは一線を画してきたのです。ところが、何と現在の野党は共産党と連携しているのです。まさに、世界の奇観ですね。」と語調鋭く指摘されました。私には特に異論はないのですが、YO氏ほどには強硬派ではなく単に感性から同感だと言っているだけです。そこで、私なりの思いを以下のように述べてみた次第。

将に「天下の奇観」です。志位、小池、穀田の他に枝野と玉木と玉城が出てくるテレビ画面は即刻チャンネルを変えたくなります。辻元は村田でも同じように思います。

私が既に何度か採り上げた経験談ですが、1991年のアメリカ転進の前に初めて未だ戒厳令下の韓国に出張した際に、製紙会社と輸入専門の商社他を経営する中小財閥のオウナーに一般人は入場出来ない板門店に案内されました。トーチカら機関銃等が北側を向いている厳しくも恐ろしい戦時の非常態勢の光景でした。その際にオウナーのK氏が我々に向かって厳しい表情で言ったことは

「こうして我が韓国が国民の命を賭けてまでも日本も含めた共産主義の脅威から自由主義の諸国を守っているのが解ったでしょう。それにも拘わらず、日本は共産党の存在を許しているとは何事ですか」だった。返す言葉が見当たらずに恐れ入って拝聴したものでした。


金氏は勿論日本語世代であり、我が国に対しては敵意などを示されることもなく、我が国との輸出入の取引を開始しようとの意欲満々でした。K氏には日本の会社在職中に2度、W社時代に休暇を取って観光に行った時に1度、リタイア後の2度のパック旅行の際と合計5度お目にかかっていました。W社転進後の話題は常に世界の紙パルプ業界の動静とアメリカの業界の変化の凄まじでした。それに引き換え現在の韓国はと彼らが如何に変化してしまったかを痛感するのです。

全くの余談ですが、K氏からいくつかの韓国語の直ぐ役に立つ日常会話の表現を教えて頂けました。その中で「貴方の名前は」というのを使ってみたところ「貴方はその言い方を余程身分が高い人に教えられましたね」と切り返されてしまいました。そこであらためて韓国における儒教に根ざした年功序列制というか長幼の序、階級制度の厳しさを知りました。



スポーツ界の話題に思う

2019-07-04 09:04:33 | コラム
時代の影響なのかな:

言葉狩り?:

中日ドラゴンズの与田剛監督が球団の応援歌の歌詞にある「お前が打たなきゃ誰が打つ」の「お前」を選手を見下しているのではないかと苦情を申し立てたそうだ。それに反応した応援団は早速その応援歌を歌うことを自粛したそうだ。そうしたら、相手も目下好調の巨人だったこともあって連敗してしまったそうだ。この「お前が打たなきゃ・・・」は甲子園でも歌われていると記憶する。私には特に見下した言葉というか表現でもなく親しさが籠められているか程度にしか思わなかった。

ところが与田監督は「止めてくれとは言っていない」と言ったそうだが、応援団の者たちは恐らく監督さんのご意向を忖度したのだろう。私にはこの現象には所謂「言葉狩り」と同様なものを感じてしまう。ある国語学者の「お前」は昔は「御前」となっていたが、時代の流れとともに「お前」と短縮されたもので、決して現在受け止められているような(私の好みではない言い方の)「上から目線」ではないのだそうだ。

現に不勉強な私でさえ「太郎冠者おるか」に対して「御前に」というのを覚えている。私には与田監督が「選手に対する応援歌の上から目線」を嫌ったのか、古語に通じていなかったのかは知らないが、かかる言葉狩り的現象は決して好ましくないと思う。与田監督には「そんなことに目くじらを立てている暇があれば、巨人如きに連敗しないようにテイームの供花に専念せよ」と言って上げたい。いや、負けるならば、他の球団との試合にしてくれ。

ここで好みの英語の講釈に行こう。我が国に広まっている挨拶の仕方に“Nice to meet you.”というのがある。だが、私はアメリカの何処かで誰かに meet は目下に向かって使うべき言葉で、目上には“Nice to see you.”が良いと教えられた記憶があって、先ずmeetは使わないようにしている。英語にだってそういう差別かも知れない言葉遣いがあるのだと感じた。

鹿島の太田裕葵(20歳)FCバルセロナに移籍:
FC東京の久保建英(18歳)がレアルマドリードに移籍したかと思えば、今度は鹿島の将来有望と言われる若手が抜かれた。この現象を見て感じたことは、スペインのリーガエスパニヨーラは日本式サッカーで出来上がった代表選手たちよりも原石に近い者たちを取って行こうという作戦のようだと思った。実は、今どこの国のリーグに所属しているかも知らない富安も20歳でヨーロッパに出て行った結果目覚ましく成長して、代表でのポジションを確保した感があり、十分に強いと見ている。久保建英はそもそもスペインが育てと看做しているのだが、それ故に優れていると思う。

こう見てくると、先日のサニブラウン・ハキーム君にせよNBA入りした八村塁君にしても、その天与の素質をアメリカで伸ばしたと言えるし、テニスの錦織圭君もまた然りだ。私が常に酷評している責任逃れの華麗なパスワークを展開し、暇さえあれば後陣に戻してしまっては相手にデイフェンスの備えを固めさせてしまうなサッカーをやっている環境では、南アメリカやヨーロッパに対抗出来るような選手は育つまいとスペイン等の世界の強豪国は読んだのだろう。

私は森保一監督の奮起を促そうとは思わない。これと思う子供たちが皆Jリーグの下部組織に行って育てられている現状を思う時に、中学・高校と3年置きに指導者が替わる教育制度の問題を何とかする方が先決問題だと思う。もう40数年前にほんの少し小学校のサッカーの指導をお手伝いしたことがあった。そこではサッカー経験無しの若い先生が意気と情熱で指導された結果で、最も重要なサッカーの基本がほとんど教えられていなかった。そこから先にまた(公立のかな)中学と高校で3年ずつ細切れで教えられるならば、Jの下部組織に流れる訳だと思う。何とかしなきゃ。