新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

見る価値無しNPBのオールスター野球

2019-07-13 10:33:04 | コラム
ガチで行こうぜ:

掲題の台詞は選出されたソフトバンクの松田宣浩が言ったことだと思う。「ガチ」は先日採り上げたばかりだったが、彼は馴れ合いと疑われている速球(「ストレート」は日本だけで通用するカタカナ語で、英語では“fast ball”である)だけを投手に投げさせようという風潮を批判して「チャンと勝負しよう」と遅まきながら言い出したと、私は解釈しているし、お客様にわざわざ野球場まで来て見て頂くのだから、当然そうあるべきだと思っている。これまでもテレビ局と主催者は豪華メンバーと囃し立てるが、さして見る価値無しと私は決めつけていた。

一部には「あれに選ばれるよりもあの期間は休んでいたい」という選手もいると報じられていた。現にこれまでにも時々見た限りでは、単なるお祭り騒ぎで真剣にやる気があるとは思えない見世物の如き試合だった。故に、昨夜は敬遠してPrime News見るべしと決めたのだった。そして一寸だけ見たが、見るべき所は少なかった。簡単な例を挙げれば、セントラルリーグで二塁手に山田哲人を使ったのでは広島の菊池涼介の守備が見られない代わりに、2割7分台に低迷する山田哲人の当てにならないバッテイングを見せられても有り難くないということ。

果たせるかなパシフィックリーグの先発投手の千賀滉大は持てる球種を全部使って松田が言っていた「ガチ」の投球をしてくれていた。私に言わせれば、そういう千賀の150 km台の速球をセントラルの打者がどれだけ打てるのかは興味の対象に十分なり得るのだ。ところがセントラルの先発を任された大瀬良大地はお定まりの速球一本槍だったのは「矢張りか」と思わせられて、秋山翔吾にいきなり三塁打を打たれて見せた。

話は本筋から逸脱するが、私はこの広島のエースとマスコミが言う大瀬良君は余り信用していない。彼と二軍に落とされてしまった野村祐輔は二人とも最多勝利投手を獲っているのだが、私にはその何処か良いのかが未だにピンとこないのだ。大瀬良君は今シーズンもほぼあらゆる球を投げ分けて言わば多彩だが、これという決め球がない恨みがあり、思いがけない連敗が続く広島の救世主になれていないのだ。野村に至っては高校の頃から「あれで何で打たれないのか」と評判だったと聞く特徴がない投手だが、何故か大学とプロデ昨年までは何とか通用してきた。

私は広島の何とも言いようがない連敗の裏にはこの両投手の切れ味不足もあるが、広島は丸佳浩を読売巨人に逃がしたアナを未だにバチスタや西川では埋め切れていない辺りが弱点になってしまって取り返しが付かない状態に陥っていると見ている。その丸を金に飽かして獲得した巨人が最早独走態勢に入ったかに見えるのは、余りにも残酷すぎる結末だ。それにつけても思うことは意外にも広島は選手の層が薄かったということ。

本題に戻ろう。ホームランを打ったパシフィックリーグは西武の森友哉が中居正広のインタービューに正直に「シーズン中ではあそこまでフルスウイングはしない」と答えていたのも印象的だった。要するに私が言いたいことは、リーグ戦だったらしないことをしているのがオールスター野球の詰まらないところでもあり、善意で観に来て下さっているファンが楽しんでおられることなのだろう。だが、私はこのような野球には余り見る価値がないと言っているのだ。

それ以外にも詰まらないのが解説者という資格で出てくる元広島の前田智徳だ。彼を雇うテレ朝もどうかと思うが、私の評価ではあらゆるチャンネルに出てくる解説者の中で最低である。声も悪くて暗い印象だし、歯切れも悪いし、何を言いたいのかサッパリ意味不明の語りしか出来ず、プレーの説明にしても何が良いかがちっとも解らないのだ。昨夜は補助役か正解説者か知らぬが、古田敦也が出ていたので未だ救いもあったが、私に言わせて貰えば前田智徳は願い下げにしたい。

という次第で、セントラルリーグの投手が本気でやる気がないのだろうから今夜も野球は見送って、テレビ東京の出川哲朗の「充電させて下さい」でも見ている方が無難かとすら考えているのだ。NPBも好い加減にオールスター野球の在り方を考え直すべき時かも知れない。

韓国と付き合う方法

2019-07-13 08:13:26 | コラム
韓国との説明会にいくら何でもクールビズでの応対は:

昨12日のPrime Newsの「優遇撤廃で韓国動揺広がる“文政権批判”対日世論の変化と本音」との見出しに期待して、NPBのオールスター野球は敬遠することにしたし、恐らくPrime Newsの終了後でも間に合うであろうと期待して村田諒太のリターンマッチを見る方を優先することにした。なお、何故野球を敬して遠ざけたかは別途触れようかと思う。

事前に出演者が解っていなかったが細川昌彦氏(元通産省貿易管理部長)と武藤正敏元駐韓大使の顔が見えたので安心だったし、「矢張り細川氏も武藤大使も頼りになる」と実証された約1時間半だった。だが、その前に経産省で行われた韓国の代表者2名との「説明会」と書かれた会合名は印象的だった。だが、私は如何に何でも経産省の管理職がジャケットは愚かネクタイも無しで半袖シャツで登場したのはやり過ぎだと感じていた。その点は流石に細川氏も武藤大使も難色を示しておられた。

私は事対外国の通商交渉についての論評では細川氏が通産省時代の経験に基づいて最も適確且つ正当に(見方にもよるが)強硬な主張を展開されるので、頼りにすべきだと思ってその主張を興味深く聞いている。昨夜も我が国は当然為すべき事をしたまでと、今回の手続きを元に戻してホワイト国から外しただけであり、それだけの根拠があると認められると言っておられた。ここまではごく普通のことだが、細川氏が言わずもがなだと指摘されたのが、総理と世耕経産大臣が共に徴用工問題に対する韓国の不誠実な態度を難じられたのは無用だったという点である。

即ち、この論理の為に韓国側に(彼らの得意技であると私は思うが)論旨をすり替えさせる取っ掛かりを与えて問題の焦点をすり替える手がかりにさせてしまったのだとの指摘である。その前の*3年間為させるべき打ち合わせがなかったことと、*不正輸出があった形跡があり安全保障上手続きを変更せざるを得なかったとだけ言えば十分だったという事。細川氏は途中退席する為に前半は彼の主張を聞くことが主体となったが、武藤大使も細川氏の論点のほとんど全てに賛意を表しておられた。

私はこのお二方の主張には賛成するも何も「言うべき事柄を真正面からズバリと指摘しておられた」という印象しかなく、政府も経産省もこういう姿勢で韓国に接していって欲しいものだと思って傾聴していた。だが、お二方の懸念を表明されたように韓国は早速アメリカに仲介を依頼して、康外相はポンペオ国務長官に電話で事情を説明して理解を得たと言っているように(本当にポンペオ国務長官が韓国の主張に理解を示されたのだろうか)、速効で我が国に対する逆宣伝を開始し、得意のロビーイングも始まっていると両氏は認められていた。

お二方ともアメリカが仲介に出てくるとは見ておられなかった。だが、私は不安に感じていることは細川氏が指摘された点もさることながら、我が国のこの案件に関連するかまたはしていない世界の諸国に対する我が国の正当性と安全保障問題に対する韓国の不誠実さの広報宣伝活動が未だしのように思えて不安でならないのだ。嘘でも100回言えば真実になるという言い慣わしがあるが、我が国は「神のみぞ知る」というか「諸国の公正と信頼に期待する」との姿勢に終始しては韓国の逆宣伝攻勢に、もしかすると対抗出来ない事態が生じないかと危惧する次第だ。韓国のunfair playに如何に対処するかだと思う。

産経の黒田勝弘氏も同席されて韓国の現状を語っておられたが、細川氏と武藤大使のような切れ味はなかったと思う。新聞社の立場からすればあの辺りが限界かとも思わせられた。他にも興味深く聞いたのがサムソンの副会長が文在寅大統領が主催した財界人30数名の会談に出席せずに来日して直接に我が国のサプライヤーと話し合って、第三国経由での輸出を話し合ったらしいと言うが、第三国はホワイト国待遇ではないのだから、手続きが長引く点では同じだし、サムソンがどれほど危機感を抱いているかを問わず語りしている事だった。

お三方はまた文在寅大統領は色々と我が国を非難する声明を出しているが、それは国内向けに「やっているぞ」との態度を示すだけのことで、彼が変節してくることはあり得ないと言われていたのもその通りだと思って聞いた。特にあの財界人を集めた会議では各人に3分語らせたそうだが、それで何が言えるのかであり、これも国内向けのジェスチャーと切って捨てられていたが、これも文大統領が手詰まりである証拠だとの指摘もあった。

私が特に印象的だと思って聞いたのが、武藤大使が「私は先輩に当たる大使経験者から韓国にもう少しお手柔らかにしたらどうかと言われている」と述懐された点だった。私は大使は何ら極論を言っておられるのではなく、我が国が採るべき対韓国の姿勢を述べておられるだけであると思って毎回敬意を表しながら承っている。

内閣や外務省が何処まで大使の主張を聞いて参考にされているかなどは知る由もないが、大使と細川氏の主張こそが我が国が何も韓国向けと限った訳ではないが、私如きが偉そうに言えば、年来の主張である「外交交渉では言うべきことは論争と対立を恐れずに堂々と相手国に伝えて議論すべきだ」と同じであると思っているのだ。言わなければ、相手は言い分が通ったと勝手に解釈するのだ。彼らには「忖度」などないのだ。