新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

難儀なことが多いようで

2019-11-19 16:58:55 | コラム
面倒な問題が多いようだ:

GSOMIA:

やはりこの件が一番引っかかってくる。韓国の「ホワイト国に戻せ」との言い分は問題の筋が違うだけではなく極めて不条理だが、彼らには彼らなりの主張があるようだ。文在寅大統領もGSOMIAの破棄が公約だったらしいので、今更引くに引けないという面子もあるのだろう。半導体の原材料である3品目の処理が韓国内で如何に為されてきたかを問う我が国に対して、3年間も音無だったことなど、彼らの自己主張の前には問題ではないとでも言いたいようだ。私は以前から文大統領が翻意することはあり得ないと予測してきたが、遺憾ながらその通りになってしまいそうだ。

韓国がGSOMIAを失効させれば、その後には如何なる事態が発生するかの議論は専門家にお任せしたいと思うが、私でさえ最も困るのはアメリカだろうことくらいは読める。だが、何人かの専門家が指摘されたように「アメリカの国務省や国防省では事態を重く見て高官が何名も韓国に赴かれて説得に努めておられるが、肝腎の最高責任者であるトランプ大統領はこの件に関しては余り関心を持っておられないようだ。トランプ氏の関心事はDPRKにあり、金委員長に4度目の会談を申し入れておられるではないか」というような問題もあるのではないか。難儀なことだ。

私は過日Prime Newsに登場された韓日議連の会長と幹事長は司会者の反町が何度も確認しても「北朝鮮は脅威ではない」と言い切ったことが全てであるとまでは言わない。だが、これが文在寅政権の本音であろうと思って聞いた。そうであれば、我が国とアメリカが如何に働きかけても、彼らが心変わりする確率は極めてゼロに近いだろうと思わざるを得ない。残念である。

桜を見る会騒ぎ:
全く下らない騒ぎだと苦々しい思いで眺めている。彼ら野党とそれに協力するテレビ・新聞はこんな事で自民党内閣を瓦解させ政権が奪取できるとでも本気で考えているのだろうか。「GSOMIAの件で文大統領を翻意させられなかった安倍総理は、トランプ大統領のみに傾注し過ぎで怪しからん。退陣して貰おう」というような騒ぎ方なら少しは解るが、「ニューオータニから明細書を貰っていないのがおかしい」という言いがかりは噴飯物だ。そんなことが総理大臣追及の材料か。

私も大人数のパーテイーには在職中に何度か出たが、人数分の食べ物が出ていたことは滅多になかった。その少しの食べ物に群がる者たちの品性を問題にしたものだった。¥5,000×850名ならば\4,250,000である。それだけの量の食べ物と飲み物を出しておけば十分で、如何に山口県から来られたにせよ、先を争って食べることに没頭されたのだろうか。屁理屈も甚だしいし、ニューオータニの係員を国会に招致とは馬鹿馬鹿しすぎて笑うことも出来ない。

トランプ大統領:
韓国をも含めてまたもや駐留軍の経費負担を云々される気であるらしい。我が国との貿易協定にもご不満が残っているような雰囲気だ。何れの問題も選挙キャンペーン中からの公約の残り分である以上、追及を続けられるのは阻止できないかも知れない。トランプ氏の脳裏には「貿易赤字は悪であり、売り込んだ方が悪い」という損得勘定で見ておられる以上、この考え方を変えるのは文在寅大統領との交渉以上に難関だろう。我が国も中国も無理にアメリカ市場に安売りで乗り込んだのではなく、買ってくれるからというか、空洞化も手伝って国産品がないので輸入された品目が多過だけのことなのではないのか。

私が在職中の時期にも我が国との貿易不均衡に不満を唱えるアメリカ政府に対して「買っておきながら文句を言うのは不当ではないのか。自国内での供給体制が整っていない事を輸出国のせいにするのはおかしい」という議論が巻き起こっていたものだった。私が何度も引き合いに出したロスアンジェルス市郊外の「ファッション・デイストリクト」という大規模な問屋街の多くの衣料品は何十年も前からアメリかでは生産しないようになったものだ。だから中国からの輸入依存なのだが、それが怪しからんと言われるのは、どうなのかなと思ってしまう。

その言わば延長線上に我が国から出ていく自動車の問題も出てくる訳だが、そこまでに至る事情というか歴史問題を「聞く耳を持たん」と言われそうなトランプ大統領に、キチンと聞いて頂くよう努力すべきではないかとズーッと考えている。見方を変えれば、再選確実という見方をされる専門家が多いこの時期に「我が国から輸入されている自動車がアメリカの雇用などを奪ってもいないし、アメリカに需要者が好む車を供給できるのは我が国のメーカーだけだ」とご納得頂けるプリゼンテーションをした方が良いと思う。安倍総理はそれくらいの親密さを維持しておられると信じている。